インスタグラムのロゴの香合制作

上の動画はInstagram用に制作した15秒程の短編動画です。

 

上の動画は、全編動画です、と言っても52秒ほどです。

 

今回はInstagramのロゴを香合にしてみました。

Instagramでつながった人と思ってもみないことだったのですが、たくさん交流させていただくことができました。

さらにお茶会のことを投稿してからフォローしていただく人が増えて、またお茶会などにも興味がある人もたくさんいらしたので、同じくインスタグラムのフォロワーさんでお煎茶をされている方と一緒にお茶会を、来年の初春頃に無鄰菴でお茶会を開催することといたしました。

その時に、思いついたのがインスタグラムのロゴを香合として作ってみるということです。

 

 

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香合の材料には檜(ヒノキ)を選びました。

まずは正方形の木を用意しましたが、厚みは少し大きめに残しています。

 

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横から見ると蓋と身を分けるために蓋を少し大きめに残して切り離します。

 

 

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ロゴマークの中は貫通出せるので、少し残し気味でドリルで穴を開けてから糸鋸を使って切り離しています。

 

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蓋の方は内側のお香が入る口のところはくぼみの分、厚みをのこしています。

 

 

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サンドペーパーで綺麗に磨きこみます。

 

 

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今回は、ツヤをあえて出さないように一回だけ漆をかけています。

 

 

 

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実は内側はまだ完成ではないのですが、まずはお茶会を盛り上げるための香合の動画を制作するために、一度これで完成写真を撮影しました。

 

 

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完成

 

平成27年 香合作り その10

 

 

 

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こちらの香合を製作中ですが、実は今年のお茶会は諸事情により行われなくなりました。

それでまだ未完成ではありますが、現段階を掲載してしばらく香合の続きの掲載をお休みさせていただきます。

 

 

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錆び漆を内側に全体的にヘラを使って盛り上げたのが固まりましたので、砥石を使って磨きます。

 

 

 

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まずは砥石に水を含ませます。

 

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身と蓋がビッタリと収まるように砥石で研ぎ合わせます。

 

 

 

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内側の研ぎだしをこのぐらいにおいておきます。

後からへこんだところなどを錆漆で盛り上げます。

 

 

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結び目を身と蓋の境目に作ろうと思って木屎漆で形をととのえます。

固まったら彫刻刀で結び目を削り整えます。

 

 

 

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差し込み式の香合佛

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私の友人から頼まれた香合佛が完成しました。

指二本分ぐらいの仏様とお子さん二人が一緒になっている仏様のご依頼です。

実は彼とは小学校5年生以来なんと26年ぶりにFacebookで再会しました。

依頼された友人も私が仏像を彫っているとは夢にも思っていなかったようでした。

その友人とは同じ京都で、しかも歩いて15分程のところに住んでいます。

この数年の間もしかしたらどこかですれ違っていた事もあったかもしれません。

私は争い事が好きではないのですが、そんな私とは真逆で、どうも腕っぷしの強い男となぜか意気投合することがよくあり彼もそういうタイプでした。

そんな真逆の二人ですので共通点を探すのが難しいところですが一つあげるとしたらお互い孤独がだったのかもしれません。

その後、お互い別々の土地へ引っ越しをしました。

そして25年間の空白があったにもかかわらず、再会したときは昨日まで一緒に遊んでいたかのように、徹夜をして当時の思い出話をしゃべり込んでいました。

私は覚えていなかったのですが、彼は私に謝らなければいけない事をしたといってそれを長年後悔していたようです。

当の私は全く覚えていないのですが、まあ一杯おごってもらったらちゃらにしましょう、という事で一件落着となりました。

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彩色像

平成27年 香合作り その9 霧粉をつかう(錆び漆)

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上の画像は霧粉という砥の粉と同じ物です。

砥の粉と霧粉の違いは霧粉は砥の粉を粉末状にした物です。

 

 

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霧粉と漆を練り合わせて、それを布着せしたところ、側面、底面にへら付けします。

 

 

 

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同じように蓋にもへら付けします。

 

 

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平成27年 香合作り その8 拭き漆

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表面を奇麗に整えます。

まずは耐水ペーパーの300番前後で上面と底面の表面を傷がないように奇麗に研きます。

 

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耐水のサンドペーパーの400番から800番と番手を細かくして奇麗に研きます。

 

 

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蓋の内側の底面も彫刻刀でさらに整えます。

 

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拭き漆前の状態までできました。

次に漆作業に取りかかります。

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用意するものは下地漆とビニール手袋と布です。

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漆をたらし、布を使って拭き取るように全体に漆をかけます。

 

 

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側面も漆で染み込ませて拭き取ります。

 

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拭き終えたら、また新しい布を使って拭き取ります。

このときのこつは、拭き取ったらさらに新しい布で拭き取ります。

それで余分に付いた漆を取り除く事が出来ます。

逆に漆が厚く残っていると、残っている箇所が汚く見えますので拭き取り過ぎでちょうど良いと思います。

 

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最後に蓋と身を合わせてみました。

 

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平成27年 香合作り その7 蓋と身を合わせる

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前回の漆が固まった状態です。

ただ布着せ漆は、まだ少し柔らかいのでその部分を出来るだけ触らずに蓋と身を合わせます。

 

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下の画像は上下が反対になっていて、下の方が蓋になります。

まだまだ蓋の方は、内側を削らないと入らないので、まずは削る場所を鉛筆で印を付けます。

 

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上の画像の用に輪郭線に沿ってまずは丸刀で削ります。

 

 

 

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丸刀から、平刀に変えて、底の面の角を削ります。

 

 

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鉛筆の線通りに削ってもまだ入らないのでさらに、合わせながら彫り進みます。

そしてすっぽりと入っても、蓋と身の内側に漆を盛るので、きっちりと隙間なくするのではなくて、左右に動かすと少しガタガタと隙間が出来ているように余裕を持たせます。

 

 

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蓋と身が収まりました。

蓋の方の割れの箇所に木屎漆で埋めていきます。

 

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平成27年 香合作り その6 布着せ漆と木屎漆と錆び漆

上の動画は前回の最後と同じ動画です。

香合の身の内側が削れましたので、次は漆を使います。

今から漆を使った布着せをします。

布着せは工芸品、仏像などの表面に漆を染み込ませた布を張りつけて、丈夫にします。

その布着せ漆を今回の香合でも使います。

今回使うところは蓋をかぶせて固定するようにしたいので、身の内側の側面に貼付けるようにぴたっとくっつけます。

布が出っ張ったところで蓋が固定するようになります。

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布を用意します。

布は内側の寸法に合わせて長さ、幅を調整します。

 

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小麦粉と漆を練り合わせます。

麦漆と言いますが、麦漆を布全体に染み込ませます。

 

 

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張り合わせる香合の場所にも麦漆を塗ります。

 

 

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張り合わせます。

 

 

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香合の底も麦漆を全面に塗ります。

 

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上の画像は砥の粉です。

砥の粉と漆を練り合わせて底の面や隙間を埋めていきます。

 

 

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次に、木の割れた箇所を埋めます。

大きな隙間なので木屎漆で埋めます。

木屎漆は引き粉(粉末状の木)と漆を練り合わせたものです。

 

 

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固まるまで数日間、置いておきます。

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平成27年 香合作り その5  蓋と身の内側を削る

木をカットしてみると、割れたところやゴツゴツしたところ、節などの欠点と思われていた個所が逆に景色として楽しめそうだと思うようになりました。
中の蓋をはめこむところは、漆をしみこませた布を着せて漆で固めようと思っています。
そのための穴を彫刻刀で彫りたいと思いますのでまずは、鉛筆で彫る場所を決めます。

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想像していた通りの硬さ、いやそれ以上に堅いと思います。
なので小さなへこみを作るだけなのですが、ドリルを使って穴をいくつもあけてから彫刻刀で仕上げることにしました。

 

 

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ドリルを使ってある程度の穴をあけたとはいえ、それでも堅いです。
しかし、少しずつ少しずつ地道に削っていきます。

 

 

 

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どれだけ堅いか動画撮影してみました。

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なんとか、所定の深さまで彫ることができたので、面をきれいに整えていきます。
平刀の先がまがった彫刻刀を使っています。

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平成27年 香合作り その4 燃やされかけた何処にでもある木

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この木は,家の敷地内に生えていた、どこにでも生える木で今まさに燃やされそうになっていました。
おそらく鳥が種を運んできて、いつのまにか自生していたものと思われます。

そして、なんという木だろうかという事もきにかけず、調べなかったので、葉っぱの形も記憶に残っていなくて、今となっては調べるのがちょっと難しくなっています。

私が香合を制作している最中に、なんとなく目に入り、そして手に取ってみました。

成長の早い木なので、年輪の幅は広くて堅く、見るからに彫りにくそうに感じました。

さらに、急激な乾燥で年輪の中心から割れが入っています。
すべてにおいて、彫刻用材としてはダメな木です。

しかし、私はこの欠点だらけの木がいつの間にか、魅力的に感じてきました。

今年の香合の制作は柾目の年輪の幅が細かく、彫りやすい檜で四角い形、丸い形、と試しながら制作していましたが、ちょっと試しに、この木で作ってみようと思い立ちました。

どのように完成していくかどうか今の段階では漠然としたイメージしか持てていませんが、とりあえず香合に適した大きさに鋸(のこぎり)を使って切っていきたいと思います。

 

 

 

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平成27年 香合作り その3 丸い香合も制作してみる

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前回まで、四角い香合を制作していたので、丸い香合に変わっているの少し驚かれたかと思います。

色々な形を漠然と制作しながら制作していますので図面は描いていません。

図面を描くよりも手に持って立体を実感しながら制作した方が、しっくりとくるように思います。

もちろん図面を描いた方が良い場合もあります。

この丸い香合を制作する行程は前回の四角から丸に変わっただけでほぼ同じような行程をたどっています。

 

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私は轆轤(ろくろ)を使わずに手で彫り仕上げていく場合は正円の丸はあまり作りたいとは思いません。

どうしてかというと轆轤で量産することが出来るので正円ではなく、わざと楕円形にしたり歪んだ円にして、どうせなら轆轤では作れないものを作りたいと考えていますが、今回は正円にも挑戦しようかなとも考えています。

まだ私の中で漠然としたイメージだけが頭にあるだけなので、もしかしたら途中で正円から楕円に変わるようなこともあるかもしれません。

 

 

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木目を合わせるために、あらかじめ丸く木取りをした、桧材の厚みを半分に切ります。

 

 

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身と蓋の内側をコンパスで正円を引いて丸い彫刻刀で削りだしていきます。

 

 

 

 

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