お地蔵さんのお顔を彫刻 3

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頭頂部の丸みがでてきたら、顎を出します。

顎から耳の下位置にいくかいかないかというところで止めます。

 

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荒彫りの状態なので細かいところは意識せずに大きめに残しながら削ります。

 

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一通り削れたら少しずつ削る面のタッチを小さくして細かく彫りこみます。

 

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耳を注意して、削りすぎないように気をつけます。

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顔の丸みがほぼ決まったら今度は鼻の下に立てこみをいれます。

立て込みを入れる位置は所定の鼻の高さよりもやや下にします。

鼻の丸みをつけるときに微妙なラインなので、調整しながら鼻の高さを上げていきます。

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立て込みにそって口の所から斜めに削り落として鼻を出します。

口の位置は奥に下がるのでまだ大丈夫です。

 

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この辺りから難しいと思われると思います。

鼻の横から目にかけて斜めに落として、目と鼻を一気に彫りだします。

 

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目を斜めに彫刻するときは少し余裕を持たせて下の位置で削ります。

全体的に顔の中の目と鼻が若干下に下がっている状態ですが、上にあげていくのは簡単なのですが、逆に目と鼻を下に下げるのは出来ません。

それで、微調整をする事を前提に全体的に下位置に彫刻をしています。

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この凹みを作るのは初めての人には難しいと思います。

何度も何度も繰り返し彫る事で誰でも彫れるようになります。

 

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口のボリュームを出すために横から見ながら頬を削ります。

 

 

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仏像の手の彫刻 開き手の彫刻 8

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前回、腕釧に線を入れました。

その線に沿って印刀を使ってたてこみを入れます。

たてこみの横から薄く削り、菊の文様がそこに入りますので、そのことを意識として持っておきます。

 

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菊の彫刻をする前の状態です。

鉛筆で均等に線を引いています。

 

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印刀を使いまずは垂直に刀をいれ、次に両サイドから小さな谷を作るようなイメージでV字を作ります。

そしてその間に丸刀を入れます。

すると一枚の菊が出てきます。

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菊の角を面取りして全体的に仕上げていきます。

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仏像の手の彫刻 開き手の彫刻 7

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前回の開き手のアップから随分と道草をしました。

私も久しぶりに開き手の写真を見ながらタイピングをしていますが、時間が経過すると、目がリセットされるようで微妙なところですが、親指の雰囲気が少し気になったりします。

しかし沢山開き手を練習していた頃に比べたら随分と、ましにはなってきたようです。

目がリセットされるというのはとても良い事です。

それは自分の彫刻した物を第三者が作ったかのように、客観的に見れるからです。

一週間の間に開き手をよそ見せずに彫り続けると客観的には見れません。

私は昔、それでよく失敗しました。

もっと良いものを造りたい仏さんらしい姿を彫りたいと、よそ見をせずに思えば思う程、自分の作った物に酔ってしまって、すごく良い物が出来たと思ったり、気になった箇所ばかりが彫り進みすぎて足りなくなったりと、あまり熱中する事も良くないのかなとも思えます。

冷静に見るって本当は難しいと思います。

冷静に見るには全く関係のない事をして頭をリフレッシュしなければいけない。

がんばるって事も、冷静さを失わせる行為かもしれない。

そのためにはいつも自分の心身の状態をフラットにしておく必要がある。

そのためには、自分の本当の心の声と向き合い、休みたいと思っていたら存分に休んだら良いと思う。

存分に休むと、どんなに怠け者だといわれている人でも、かならず何かやりたいと思って何か探し出したりすると思います。

外に出たり本当の自分の声と向き合い心身ともにリラックスをするのはとても大切な事だと思います。

話がそれましたが、本題に入ります。

 

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前から見た姿がほぼ完成したら後ろも、それに続いてしっかりと彫り込みます。

もうこの段階では仕上げの一歩手前なので形はきっちりとだしていきます。

仏さんの指は人間の指に比べたら少し太めにふっくらと赤ちゃんのような手を意識します。

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水かきが付いているパターンもあるのですが、今回は水かきがないパターンで彫刻します。

水かきと聞いて不思議に思われるかもしれませんが、指と指の間に薄いカエルのような水かきが付いています。

それは、多くの衆生を救う信仰としての救済という目的があります。

それと、もともと石で出来た仏像が伝わってきたので石で指を作ると非常に細くもろいです。

そのための補強としての役目もあったのではないかと思われています。

 

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指先の爪も描いていきます。

甘皮の部分も考慮して、小さめに爪を描きます。

 

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爪のアールに沿った丸刀を用意して軽く押さえます。

そして細い平刀で爪を出していきます。

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五指ともに爪が出せたら、甘皮も彫りだします。

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手と腕の彫刻が決まったら、腕釧も仕上げていきます。

まずは、鉛筆で線を描き込みます。

 

 

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仏像の手の彫刻 開き手の彫刻 6

 

 

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さらに細かいところを詰めていきます。

親指と人差し指の根元は思っている以上に近い場所にあります。

親指の指先は第一関節が一番外側にあります。

そこからつま先にかけて、わずかに内側に曲げます。

 

 

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上の写真では親指と人差し指が離れているように見えますが、人差し指の根元から第二関節にかけて曲げる角度が深いです。

しかし、それにつられて広がっているように見え人差し指の根元の位置を想像以上に親指と離してしまう可能性があります。

重ね重ねお伝えしていますが、くれぐれもご注意ください。

 

 

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小指のも人差し指に似ていて根元から第二関節にかけて今度は緩やかに傾斜が付いています。

それから第一関節つま先にかけて力を抜いて緩やかに内側に向いているような意識をします。

 

 

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人差し指の内側の彫刻は幅の狭い平刀が必要です。

 

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仏像の手の彫刻 開き手の彫刻 5

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ほぼ手の姿がでてきました。

指の第一関節、第二関節をうっすらとへこませます。

うっすらとへこますのは微調整があとで出来るようにするためです。

 

 

 

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この段階までなってくると手の裏からみた指もくっきりと出していきます。

 

 

 

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まず最初に人差し指から小指にかけての指の根元のラインを描きます。

そして中指と薬指の境目を少しずつ彫りだします。

 

 

 

 

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指先の長さが決まれば、爪を表現するために爪の出てくる箇所をうっっすらとへこませます。

他の指も同様にへこませます。

第一関節、第二関節のへこますところも少しずつ決めすぎないように形を出していきます。

 

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この段階までは印刀一本で彫刻していました。

しかし人差し指の内側を彫るには限界があるので、一分5厘(4.5㎜)幅の平刀を使用します。

 

 

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人差し指の根元から第二関節に向けて刻んでいます。

ちょうど隣の中指に当たるか当たらないかの幅です。

 

 

 

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さらに手の裏の指をそれぞれ丸めていきます。

一差指が大きいですが、この段階でもはっきりと決めすぎずに最後の修正は仕上げの一歩手前まで置いておきます。

よく失敗するのが、早い段階で形を決めすぎてしまう事です。

かならず後で彫り過ぎてしまうことがあります。。

 

 

 

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仏像の手の彫刻 開き手の彫刻 4

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いよいよ難しくなってきます。

これから先は本の些細な彫り過ぎが形を大きく変えてしまいます。

特に親指と人差し指の関係性はとても重要です。

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親指と人差し指は今の段階ではあまり離さないようにします。

 

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横から見るとグローブをはめているように太いですが、まだ細めません。

 

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後から見ると真ん中の日本の指がへこんでいます。

指の根元を彫りすぎないように注意します。

 

 

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親指と人差し指はまだ離さないという事でまず最初に人差し指を曲げた第一関節当たりをへこめます。

 

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この角度から見ると人差し指が奥の方から前へ曲げているのがわかります。

 

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人差し指は前から見ると奥に見えますが根元は他の四指と同じ位置です。

 

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中指から小指にかけて同じような流れで徐々に中指を立てています。

人差し指も同じような流れをすると単調なのですが、人差し指を下げる事でバランスをとっている、そんな感覚で彫り進めると良いように思います。

 

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徐々に細くなっていますが、親指の関節部分の位置がずれると大きくバランスを損ねるので、全体を見ながら関節位置を修正できる程度に徐々にへこませています。

 

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手首も握り手同様に腕釧(宝飾)を入れます。

まずは輪郭線から引いて、二つのラインに分けます。

 

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やや二つのリングはやや太さを変えています。

指先に近い方は細くします。

そして輪郭線を印刀で立て込みを入れます。

 

 

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立て込みを入れた箇所を斜めに落とし徐々に手首と腕釧をはっきりさせます。

すると細くなっているように見えます、腕釧の彫刻を止め指や手の平、手の甲などを確認しながら彫り進めます。

 

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彫りたりないぐらいで一気に彫り進めず、一度手の彫刻から離れます。

 

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仏像の手の彫刻 開き手の彫刻 3

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斜めから見るとまだまだ彫るべきところが沢山残っています。

 

 

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しかし、木は私たちに「早く削って」っと言っているのではなく私たちが勝手に焦らされているのでその焦りを押さえ、しばらく彫り足りないと思いながらも全体的に眺めてください。

その上で、親指と四指の境目を少しずつ削りながら詰めていきます。

 

 

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上の画像は手前が親指です。

後ろは前が決まるまで彫らないようにします。

 

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中指を残しておくと、微調整が聞きやすいというのがわかるでしょうか。

この微調整役を中指がしていて、削りながらバランスを取っていきます。

そして、指の方向性は四指のラインを前に引っ張っていくと、重なります。

すべて並行ではなく、そのように若干内側を向いています。

しかし、意識しすぎないようにします。

 

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横から見るとまだ残っています。

親指は慎重に削ります。

 

 

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いよいよ裏の面を削ります。

しかし、このぐらいに押さえておきます。

まだ表の形がはっきりと決まった訳ではないのですが、ここまでなら彫れるという、絶対に大丈夫なところを彫ります。

 

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このあたりから、人差し指と親指が広がってきます。

となりの中指を彫りすぎないように注意します。

 

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手の後ろに膨らみをつけます。

これは、手を後ろに曲げたときに出来る、肌の弾力を表しています。

 

 

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ひと差し指は第二関節が奥になります。

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横から見て、小指が奥(下)、次に薬指(中)、そして中指(上)という順番でバランスよく整えます。

 

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仏像の手の彫刻 開き手の彫刻 2

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開き手の彫刻を始めます。

開き手は数年前に彫刻したものがあるのでその形を見本に制作をしていきたいと思います。

まず始めに大まかな輪郭線を描きます。

この輪郭線は大雑把に描いています。

 

 

 

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上の画像は小指のみです。

 

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前回は小指が少し短いと思えたので、今回は少し眺めに木取りをします。

 

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まず最初に親指の先を削りそれと同時に人差し指の輪郭線を出します。

 

 

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少し線から余裕を持たせて削っています。

 

 

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撮影しながらの作業なので持ち方は少し違います。

彫刻刀の刃先の食い込ませ方だけを見てください。

 

 

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手首の丸みを考えながら、斜めに削り落としています。

 

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親指の先を残しながら、人差し指の位置を確認して彫っています。

人差し指は少し立てるので、彫り過ぎの心配は少ないのですが、その隣の中指が一番曲がっている指ですのであまり深追いはせずに次に進みます。

 

 

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親指の厚みを意識しながら隣の人差し指との関係を考えて斜めに削ります

 

 

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表の手に戻り、さらに輪郭線を決めながら彫ります。

 

 

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手首の丸みを意識して後ろの面も削ります。

 

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いよいよ表の手の荒彫りにかかりますが、小指の第二関節に立て込みを入れて、s斜めに削り落とします。

 

 

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さらに薬指に多少かかるていどに斜めに削ります。

 

 

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そして、中指を大きく残していますが、これは指を全体的に微妙に移動しやすくするためです。

その時に中指が余裕をもって残っていた方が都合が良いのです。

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仏像の手の彫刻 握り手の制作行程 8

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まずは鉛筆で描いた指先の爪を丸刀を使って彫りだします。

 

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爪のアールに合わせて丸刀を上から押さえて少し回転させます。

すると少し食い込むのでその輪郭線に沿って、爪先から幅の狭い平刀を使って、輪郭線に向って削ります。

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さらに最初に入れたアールをずらして、同じように丸刀を軽く押さえて甘皮を彫りだします。

 

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同じように他の四指も彫りだし増すが若干大きさを変えます。

親指よりやや小さく人差し指、中指、薬指の爪を彫りだします。

さらに若干小さく小指の爪を彫りだします。

 

 

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首飾りの腕釧(わんせん)はリングの部分と菊座の境目を削りだします。

 

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さらに菊座の切り込みを入れる箇所に鉛筆で下書きをして、刀をいれます。

 

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菊座一枚一枚に丸刀で内側をへこませます。

 

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最後に菊座の角を斜めにカットして手も全体的に仕上げてます。

 

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さらに腕釧を仕上げて、完成です。

出来上がった手は下の最初へ(完成)のリンクに張っておきます。

 

 

 

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仏像の手の彫刻 握り手の制作行程 7

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この段階になると小指の外側の輪郭線をきっちりと決めます。

そして、小指の内側の輪郭線を決めながら穴を開けてます。

基本的に外側から彫刻で形作り内側を削ります。

内側から削ると後で外側の輪郭線を彫ったときに削りすぎている事があります。

 

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この段階になっても、若干指は太くしています。

最後の最後に、親指を除いた4本の指の方向性は全て並行に並んでいるのではなくて若干内側に向かって仕上げていきます。

 

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指には爪を描きます。

この段階では小さく描いておきます。

後で大きくする事は簡単ですが、その逆は難しいからです。

 

 

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手首の飾りは腕釧(ワンセン)と呼びます。

腕釧は外側の輪郭縁が決まっているので内側には細いリングに菊座(菊の花びら)を表現したものを彫りだします。

その境目の線を描いています。

 

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