十三の私へ 寄木造りの制作行程の完成に向けて

仏像彫刻のすすめという本を父の書棚から見つけたのが、中学生の頃でした。

その本には仏像彫刻の制作行程が、四角い木から仕上げまでを前後左右、様々な角度から豊富な写真を使って紹介されています。

写真を何度も何度も見て、四角い木から仏像の姿に出来上がっていく様子を見ていると自分でも彫れるのではないだろうかと錯覚していきました。

たまたま間伐材が手に入り、無我夢中で彫っていた頃を思い返します。

その本には基礎から応用まで紹介されているのですが、私はどうしても応用の地蔵菩薩を先に彫りたい気持ちが強くて、基礎を飛ばしていきなり応用に挑んでいました。

道具は父が趣味で使っていた大工のみ3本程と大工がんな、今では考えられないような安い彫刻刀を使い彫りたい気持ちだけで夢中になっていました。

決して上手ではありませんが、出来上がった時の感動は今でも忘れる事が出来ません。

私は、面白いという気持ちがあれば基礎を飛ばしても良いと考えています。

彫っている間、十分に写真が掲載されていたとはいえ、もっと詳しい写真が欲しいと欲張りな気持ちも出てきました。

もちろん写真がたくさん掲載されていないから思たように彫れないのではなくて、基礎をとばしているからなのですが、そんな私の無謀な挑戦に大きな心で手助けしてくれる動画を作ってみたいと思ったのも一つのきっかけです。

本職が使うような彫刻刀、削りやすい木曾檜などが手に入らない環境の方もいらっしゃるかと思いますが、とりあえず何でも良いから彫ってみることが最初の一歩になるのではないかと思います。

とりあえず彫ってみたいというきっかけを作ってくれた仏像彫刻のすすめは、いうまでもなく24年前の私のその後の生き方を大きく変えた一冊です。

 

 

 

 

十三の私へ 寄木造りの制作行程の完成に向けて