仏像の手の彫刻 握り手の制作行程 3

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このブログを書いている私が手の彫刻をしているにもかかわらず、どのように説明をすれば良いのか、全くわからなくなってきました。

 

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丸く彫刻をして、手の弾力感や膨らみを残しつつ赤ちゃんのような手をイメージするように彫り進めていくのですが、写真をみて、この通り進めてください、といえばそれですむのですが、それでは私の文章力が育たないので、ない頭を振り絞って書いてみます。

下の写真は親指が正面にきていますので親指から説明したいと思います。

親指の彫り方というよりは膨らませ方と言った方がよいのかもしれません。

一番膨らんでいる箇所は第一関節のあたりです。

そこを頂点として周りを丸めていきます。

親指の先は少し長めにしておきます。

そして徐々に所定の位置まで短く彫っていきます。

 

 

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次に親指以外の四指を解説するとすれば、中指と薬指が握り込んでいるので中に沈み込みます。

しかし沈み込ますときにきっちりと二本の指を沈み込ませるのではなく、小指と人差し指が微調整できるように沈み込ませる幅を短くしておきます。

 

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どのような彫刻でもそうですが、まんべんなく彫りだしていきます。

前の段階も途中段階で今度は親指を丸め、人差し指の輪郭線を決めていきます。

第一関節、第二関節で曲がっているという感覚を想像しながら、カクカクっと人差し指の輪郭線が荒彫り段階で刻まれています。

これは仕上げになると、丸くなりますが、丸くなる中にも若干このカクカクっとしたのが、よく見れば見えるというような仕上げ方にします。

 

 

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後ろの方も中指、薬指が沈んでいるので小さい幅で沈み込ませます。

 

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人差し指の鉛筆線を描き込みましたが感じを見るためなので、まだ彫りません。

 

 

 

 

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親指と人差し指の穴の中央から徐々に開けていきます。

今はこの程度に押さえておきす。

 

 

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人差し指と小指の境目を少しはっきりとさせていきます。

 

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