仏像の手の彫刻 開き手の彫刻 7

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前回の開き手のアップから随分と道草をしました。

私も久しぶりに開き手の写真を見ながらタイピングをしていますが、時間が経過すると、目がリセットされるようで微妙なところですが、親指の雰囲気が少し気になったりします。

しかし沢山開き手を練習していた頃に比べたら随分と、ましにはなってきたようです。

目がリセットされるというのはとても良い事です。

それは自分の彫刻した物を第三者が作ったかのように、客観的に見れるからです。

一週間の間に開き手をよそ見せずに彫り続けると客観的には見れません。

私は昔、それでよく失敗しました。

もっと良いものを造りたい仏さんらしい姿を彫りたいと、よそ見をせずに思えば思う程、自分の作った物に酔ってしまって、すごく良い物が出来たと思ったり、気になった箇所ばかりが彫り進みすぎて足りなくなったりと、あまり熱中する事も良くないのかなとも思えます。

冷静に見るって本当は難しいと思います。

冷静に見るには全く関係のない事をして頭をリフレッシュしなければいけない。

がんばるって事も、冷静さを失わせる行為かもしれない。

そのためにはいつも自分の心身の状態をフラットにしておく必要がある。

そのためには、自分の本当の心の声と向き合い、休みたいと思っていたら存分に休んだら良いと思う。

存分に休むと、どんなに怠け者だといわれている人でも、かならず何かやりたいと思って何か探し出したりすると思います。

外に出たり本当の自分の声と向き合い心身ともにリラックスをするのはとても大切な事だと思います。

話がそれましたが、本題に入ります。

 

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前から見た姿がほぼ完成したら後ろも、それに続いてしっかりと彫り込みます。

もうこの段階では仕上げの一歩手前なので形はきっちりとだしていきます。

仏さんの指は人間の指に比べたら少し太めにふっくらと赤ちゃんのような手を意識します。

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水かきが付いているパターンもあるのですが、今回は水かきがないパターンで彫刻します。

水かきと聞いて不思議に思われるかもしれませんが、指と指の間に薄いカエルのような水かきが付いています。

それは、多くの衆生を救う信仰としての救済という目的があります。

それと、もともと石で出来た仏像が伝わってきたので石で指を作ると非常に細くもろいです。

そのための補強としての役目もあったのではないかと思われています。

 

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指先の爪も描いていきます。

甘皮の部分も考慮して、小さめに爪を描きます。

 

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爪のアールに沿った丸刀を用意して軽く押さえます。

そして細い平刀で爪を出していきます。

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五指ともに爪が出せたら、甘皮も彫りだします。

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手と腕の彫刻が決まったら、腕釧も仕上げていきます。

まずは、鉛筆で線を描き込みます。

 

 

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