2 宝幢如来尊像

IMG_3640.JPG 宝憧如来さま(インド名:ラトナケート) 今回ご紹介します如来さまは宝憧如来〈ほうどうにょらい〉と呼びま す。 この如来さまは曼荼羅の中心に位置する中台八葉院という枠の上に佇ん でおられます。 お姿ですが右手は与願印、左手は袈裟(衣)の角をとって左胸の前にお きます。 『大日経疏』に「将軍が軍隊を統合するには旗を要とします。旗の振り 方ひとつで、敵を破ることができる。同様に、釈尊は智慧と願を憧旗と し、菩提樹下で魔の軍団を降伏した」とあります。 そういうことから、宝憧如来は大日如来の菩提心を憧旗としますので、 大日如来の菩提心がこの如来さまから展開していきます。 着ている袈裟(衣)でこの如来さまのように右肩を露出している尊像は 偏袒右肩(へんたんうけん)と呼びますがこの姿は、釈尊を恭敬(くぎ ょう:うやうやしいまた尊敬すること)する姿に由来しているようで す。   対の曼荼羅のである金剛界曼荼羅では阿閦如来に当たります。 如来さまのお姿で袈裟の表現として偏袒右肩と通肩(つうけん)という 着方があります、通肩は両肩 そして両腕を袈裟で覆います。 もともとは2000年前のインドが発祥ですので、その当時のインド人の生 活習慣を元に着ている服にも影響があります。 暖かいインドでは露出が多くまたインドから中国、韓国、日本に渡って くる間に、寒暖の差で寒いところでは両肩に衣を覆うように表現したり 、袈裟の表現は環境の影響もあるようです。                                                                                                       合掌

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