4 無量寿如来尊像

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無量寿如来さま(=阿弥陀如来さま;アミターユス)
今回ご紹介いたします如来さまは無量寿如来〈むりょうじゅにょらい〉
と呼びます。
中台八葉院という胎蔵界曼荼羅の中央の枠の下の位置に佇んでおられま
す。
無量寿如来は阿弥陀如来の事であります。
ですので阿弥陀さまと同じお姿で阿弥陀定印という印を結んでいます。
これは坐禅の姿を想像していただくとわかりやすいと思いますが、その
状態から人差し指のみ曲げて親指に軽く触れます。
如来さまのお姿は、着ている衣は袈裟のみですので、お釈迦さま、薬師
さま、阿弥陀さまが単独の場合どの方に当たるのか判断するのが印相の
みになります。
印相にもそれぞれ特別な意味がありますが、それ以外に、どのお方かを
判別するのに重要な判断基準となります。
阿弥陀さまは西方極楽浄土で静かに私たちを見守っていらっしゃいます
ので、中台八葉院の位置関係でいえば下ではなく左側ではないのかと不
思議に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、このブログの曼荼
羅の方位でも掲載させていただきましたが、インド発祥の砂曼荼羅は地
面に描かれていました。
地面に描かれていた時の方角は胎蔵界曼荼羅の下の位置が水平方向では
西になります。
中国に伝わり軸装になることで水平から垂直に変わり、その時の位置関
係が現在まで受け継がれています。
ですので、胎蔵界曼荼羅の方位は北が左、東が上、南が右、西が下とな
ります。
阿弥陀さまは無量寿如来、そして無量光如来とも呼ばれています。
『大日経疏』に「衆生は無尽であので、如来の大悲・方便も無尽であ
る。それゆえ無量寿と名付ける」とあります。
悟りの果実を享受し、これを人々に与えんとする姿を示しています。
あらゆる人々の苦悩と疑念を断ち、願をかなえんとすることを表すよう
です。
そして無量光とは、この如来さまの利益が限りない事を意味します。
西方に位置しますのは、「阿弥陀如来は、今なお西方極楽浄土で説法す
る」という『無量寿経』の説示と関係するようです。

合掌
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