8  蓮弁の制作

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蓮弁の彫刻 7 最後の段、5段目の蓮弁を調整しながら彫刻

をしました。

正面の蓮弁を出来るだけ木目の美しい木を持っていくよう

に意識をしま すが、最初に一枚の蓮弁を調整して造ります。

一枚の蓮弁が出来上がると今度はその蓮弁を元に裏面、表

面を少し残し 気味で一気に7枚彫刻をします。

 

 

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ある程度蓮弁の形に出来上がると、どの蓮弁を前に持っていくのかを

選 択します。

 

 

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所定の位置が決まると、各枚、4段目に接触する部分を微調整しな

がら削 ります。

次に二回目の微調整ですが、5段目同士、横の蓮弁との隙間を出来

るだけ 小さくして削り合わせていきます。

この作業は蓮弁の最後の段の作業の特徴ですが、例えばこの蓮台に

お座 りになられるお釈迦さまを金箔にしようとした時、漆塗りを下

地に施し ますので、漆の厚みが出てきます。 そうすると、5段目の

隙間を木彫の段階で隙間なくきっちりと仕上げると 漆の厚みで入ら

ず、金箔がこすれて漆も傷がつき悲惨なことになってし まいます。

そうならないように、あらかじめ漆の厚み分を彫刻の段階で隙間を

開け ておきます。

 

 

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今回は木彫の状態で仕上げるつもりでいるので、そこまで考えな

くても 良いのですが、もし蓮弁を彫刻して、なおかつ金箔で仕上

げたいという 人が万が一おられましたら、参考にしていただけれ

ば嬉しく思います。

同時進行でちょうど半分のサイズの蓮台も同時進行で彫刻をして

いまし た。

半分のサイズは削る量が少なくて大変ではないように思われます

が、実 は小さな蓮弁は左手で支える時に力が入りにくく、左手に

かすり傷をた くさんの負わせます、なので以外と手間がかかりま

す。

まだ仕上がってはいませんが、とりあえずすべての蓮弁を蓮台に

葺いて いく事ができましたので、蓮弁からしばらく開放されます。

あとは時間の経過と共に何か違和感がでてきたら、そこを彫り込

んで仕 上げに近づけていきます。

 

 

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