68 金剛輪持菩薩像(梵名:チャクラヴァジュラダラ) 今回ご紹介します菩薩像は金剛輪持菩薩(こんごうりんじぼさつ)で す。 金剛手院の一番上の向かって右側の位置におられます。 左手を伏せて膝におき、右手は胸の前で人差し指と小指と親指を立て、 人差し指の先に輪を水平におきます。 チャクラは輪で太陽の光線を象徴した日輪で、ヴィシュヌ神の持つ円盤 形の武器となりました。 鋭い刃を持った飛び道具で怨敵(おんてき)を摧破(さいは)するよう に、金剛輪に喩える智慧をもって罪障を摧伏することを表すようです。 この金剛輪は罪障を摧破するところから、この菩薩の印と真言は修行者 の修法中の過誤を消滅するとされ、常に修法の最後に唱えられます。 合掌