金継ぎの動画

金継の工程

音源提供元 クラシック名曲サウンドライブラリー

http://classical-sound.seesaa.net/

 

金継ぎの動画を作り始める3時間前まで、金継の動画を作ることをこれっぽっちも考えていなかった。

抹茶椀の金継ぎが仕上がり、金継ぎの工程をブログに書いているときにふと、作ってみようという気持ちになりました。

頭の中で動画のイメージがすぐに固まり、作りたくて仕方がなかった。

それは、みなさんに金継の工程を教えたいとか、そんな優しいものではなく、一つの動画作品として作りあげたいという衝動にかられました。

そうなったら真夜中の寝る時間であろうが、たとえ寝たとしても寝付けないので、一気に作り上げました。

この動画で使われている音源はクラシック音楽ですが、作曲家は著作権の切れた時代のショパン、リスト、ラフマニノフなどを中心に聞きながら動画を編集していました。

最後に選んだのがバッハのG線上のアリアです。

動画と合わせて聞いてみるとこの曲が私の中でバランスがとれた曲のように感じました。

曲が決まれば、曲の演奏時間に合わせて、動画を無造作に放り込み順番を決め、文字を打つ。

今回は思ったようにことが運びました。

曲が決まり、音源提供元であるクラシック名曲サウンドライブラリーに問い合わせてみると早速お返事がありました。

著作権の問題はなくご使用くださいと、細かい内容を省きましたが、大変丁寧な文章でメールが返ってきました。

この方が仏像や仏教に興味があり、またお部屋にも観音様を祀られていらっしゃるようで、私は少し親近感を覚えました。

この場をお借りして音源を使用させていただくことに対してお礼をお伝えします。

ありがとうございました。

 

 

 

香合の制作 13

黒い漆が研ぎだしても下の木地が見えない状態までの段階に来ましたら、次に顔料の入っていない漆液を綿棒などで少しすくい、全体に薄く塗っていきます。

香合の制作12 漆の塗り重ね

前回の黒漆がかたまりましたので、二回目の研ぎだしです。

下の状態が研ぎ出し前の状態ですが、作業を進めるにあたり研ぎすぎて下の木地が出てこないように慎重に研ぎます。

 

kougou 12-2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上の画像は研ぎだす前のつやがある状態です。

それを400番から800番のサンドペーパーで全体をまんべんなくつやをなくすように研ぎだしていきます。

kougou 12-3

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

研ぎ出したあとの状態ですが、研ぎ残しがあるところは、つやが残っています、つやの部分だけを研ぐ気持ちでさらに研いでいきます。

 

kougou 12-8

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全体につやがなくなると、次の作業に勧めます。

綿棒を使って香合全体に薄く延ばしながら塗りこんでいきます。

kougou 12-11

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

kougou 12-12

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

kougou 12-13

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

kougou 12-14

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

漆を拭きとる専用の和紙を使ってふき取ります。

綿の布端を代用しても拭きとれます。

kougou 12-15

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

kougou 12-17

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全体に漆がかかりました。

蓋にも同じように全体に漆をかけていきます。

kougou 12-18

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

kougou 12-19

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この状態でしばらく置いておきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

金継 6 完成

前回の漆が固まりましたのでもう一度研ぎ出しをしていきます。

次の研ぎ出しは、800番から1000番ぐらいのサンドぺ―パーを使います。

kintusugi 4-22

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

kintusugi 4-23

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

kintusugi 4-24

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

kintusugi 4-25

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

kintusugi 4-26

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

kintusugi 4-27

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ですべての漆表面に凹凸がない状態が確認できましたら、最後に金の装飾を施します。

赤呂色漆という赤い弁柄という朱色(オレンジに近い赤)の顔料が入っている朱色の漆ですが、この色漆を使い上から傷の部分を塗ります。

筆は専門店でなくても大手おもちゃコーナーにあるプラモデルなど販売されているところにも極細の筆がおいてあります。

上から塗るときにできるだけ厚盛になる部分がないように薄く延ばすように塗ります。

 

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kintusugi 4-29

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

kintusugi 4-31

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

kintusugi 4-33

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

kintusugi 4-34

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

すべて塗り終えましたら、半乾きの状態になるまでしばらく置いておきます。

だいたいこの時期は3時間ぐらい置きましたが、気温や湿度の状態で置いておく時間帯が変わってきます。

半乾きの状態になりましたら、今度は金粉を用意します。

 

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柔らかい筆を使い筆先で金粉をすくい取って漆の上に振りかけていきます。

 

 

 

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kintusugi 4-38

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

別の写真ですが、真綿を使いふき取っていきます。

 

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はみ出したところなどの補修を彫刻刀で整えています。

 

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完成です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

金継ぎ5 錆漆

 

 

 

 

錆漆を使って小さな隙間を埋めていきました。

その錆漆が固まりましたので、次の作業は砥石もしくはサンドペーパーで磨きます。

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kintusugi 4-1

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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砥石やサンドペーパーのみでといでも、きれいに研げますが少し時間がかかります。

そのために、この固まった錆漆を砥石やサンドペーパーで研ぐ前に彫刻刀で少し削ります。

彫刻刀で削るとすぐに刃先が丸くなり、この後に木を削ることができなくなります。

彫刻刀を研げない人はやめといたほうが良いです。

 

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次に砥石やサンドペーパーで研いでいきます。

サンドペーパーは耐水性のあるものを使い番手は400番から800番を使います。

サンドペーパーは数が少ないほうが、荒くなります。

逆に数が多いと、きめ細かくなります。

400番より荒いと、器に傷がつきます、400番ぐらいの数字なら器に気をつけて研げば傷はつきませんが、あまり強く押すと傷がつくこともあります。

できるだけ番手の細かい800番もしくはそれに近いぐらいの番手をつかい時間をかけて研ぎます。

 

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研ぎ終わったときに、盛り上がったところがないように、器と漆部分がフラットになっているか確認してみます。

フラットになりましたら、次に進みます。

本呂漆という、黒い顔料が入った漆を使います。

 

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本呂色が筆で塗れましたら、固まるまで何日か待ちます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

動画の投稿そして休息

最低限投稿したい動画がアップロードできました。

これで、ようやく動画から解放され今からコンピュータから離れたいと思います。

離れるといってもブログのほうは、定期的に書いていきます。

ブログの中身もやりたいことが多すぎて、乱雑になりつつあります。

私のとりあえずやりたいことを先にして後から整理するという乱暴な作り方をして、読まれる方が非常にわかりにくいと感じられたかもしれません。

 

特に最近はブログに動画を使う方が増えてきて、とてもわかりやすいなと感じていました。。

日本の文化を動画で紹介しているサイトがいくつかありますが、とてもクオリティーが高い動画がアップされていて、見ていてとても楽しいものでした。

そんなふうに思いながらいろんな動画を見ていると、私も投稿してみたいなという気持ちがどんどんと高まっていきました。

私が動画を作るにあたり、気をつけていたことがありますが、それは説明をせずにイメージのみで理解してもらえるような動画を作りたかったのです。

しかしいざ作ってみると、一つの映像を作るのにとても時間がかかりすぎて、ここ最近は睡眠時間が足りていない状態です。

問題が発生したら、調べなおして改善していくという繰り返しの連続でした。

初めて動画を投稿したのが一か月前ですが、投稿し閲覧する一連の流れを確認するために最初はテスト動画と称し、見にくい動画をたくさん投稿してきましたが、mandaraの動画から金継の工程の動画は

私が最低限投稿したいと思っていました。

まだまだ改善の余地があるかと思いますが、今ではやりきった後の静寂のようにとても穏やかです。

この一か月は頭が動画の事でいっぱいになっていましたが、今はとても落ち着いています。

次回、動画を投稿するときは、何日かに分けて余裕を持って制作できたらと思います。

では、またブログでお会いしましょう。

 

 

南山城の古寺巡礼展 

現在、京都国立博物館で開催中の南山城の古寺巡礼展へ行ってきました。

今日は小雨が一日降り続くいていたにも関わらず、比較的たくさんの人が観に来てました。

ポスターの写真の像である重要文化財の十一面観音立像(禅定寺蔵)は286.3cmと大きくとても見ごたえがありました。

平安時代も末になると定朝さんの手により寄木造りの制法が普及し、体の厚みが少し薄くなり穏やかな和様といわれる日本の仏像が完成されます。

この十一面観音像は平安時代末10世紀末頃の彫刻だといわれておりますが、平安初期の胸板の厚いどっしりとした仏像の雰囲気を残した像です。

それは、ポスターからもうかがい知ることができましたが改めて実物を確認すると胸板の厚みも厚く堂々とした体躯で衣の衣文線(しわの線)の丁寧な彫りなど見ていて、ほれぼれとする出来栄えでした。

平安時代初期の彫刻の特徴の一つで全体の輪郭線だけを見た場合、肩のフォルムがいかり肩になっています。

平安初期の彫刻は肩の位置が少し高いのですが、この十一面観音の体はどっしりとしていますが肩はやや、なで肩になっています。

いわゆる定朝様といわれる形に近づいているように感じました。

画像で掲載することができないのはとても残念です。

今回の展覧会は平安時代頃の像が多く出品されていて、古い仏像が好きな方には、とても満足していただけるのではないかと思います。

最後に京都国立博物館の外観の写真を掲載しておきます。

ロダンの考える人が噴水の前にあります。

この像も、よく見てみると筋肉の肉付きや無駄な装飾を取り除いた表現方法など、改めてロダンの素晴らしさを再確認させてもらえます。

 

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ブログの道具 デジタルビデオカメラ その1

最近では仏像を造るための道具である私の七つ道具に新たなアイテムが加わりつつあります。

ブログの中に動画を挿入して日が浅いのですが、手を出す前まで全くデジタル動画には興味がありませんでした。

撮りためて後で見ることもないだろうし、画像と違い編集にものすごく時間が取られそうな気がしていました。

いろんな人のブログを見る機会が増えてきて感じていたのが、割と多くの人が動画をブログに挟んで利用していることです。

デジカメで手軽に動画を撮影したものでもきれいに撮れていて、動画の敷居が低くなっていることを感じていました。

そのようなことから自然な形で動画に挑戦してみようと思い始めました。

初めて動画に挑戦したのはコンパクトデジタルカメラの動画機能を使い撮影を試みはじめたのですが、恐る恐るパソコンに取り込んで再生してみると、思っていた以上にスムーズに動いていました。

テレビの大画面で見ることを想定していないので、その時はデジカメの動画機能で十分だと感じていました。

ただ動画撮影中はズームやズームアウトが全くできない、その機能はどうしてもほしい機能なので、それでまず最初に購入したのが中央の白のビデオカメラです。

私がビデオカメラの初心者だと実感したのが、実は17年ほど前のビデオカメラを少しいじっていたことがあるのですが、それから全く進化の工程を知らずに過ごしてきました。

デジカメではそう難しく感じませんでしたが、専用のビデオカメラは設定が複雑なので少し慣れるのに時間がかかりました。

最初に購入したデジタルビデオカメラはズームやズームアウトはできるのですが、マニュアルフォーカスでないことに少し不満が残りました。。

被写体がある手前とその背景を自由にフォーカスで遊びたかったのですが、何かないだろうかとゴールデンウィークの初日にヨドバシカメラやエディオン、中古カメラを扱っているお店などをめぐる旅に出かけていました。

今から思うとかなり楽しい旅行でした。

ヨドバシカメラでは、ビデオカメラが目的のはずだったのですが、デジカメのコーナーで2時間ぐらい寄り道をしてし楽しんでました。

一日、自由に動けるので本能のまま行動していました。

私がなぜビデオカメラを購入しなかったのかというのは、手動でダイヤルで回すマニュアルフォーカスのビデオカメラが高すぎるのと、ハイエンドのビデオカメラを求めていなかったのが理由です。

それからは中古で探そうとリサイクルショップにも回りましたが、思ったものがないので、たくさんの中古カメラを置いているお店にいくことにしました。

すると2008年式のビデオカメラを発見。

写真では一番大きな黒のタイプですが、値段も安く、ダイヤル式のフォーカスがついて、ハイエンドにもこだわっていなかったのでこれはぴったりだと感じました。

それでも購入するまではとても時間がかかりました。

デジカメ以外にもたくさんの古いフイルムカメラを置いていたのでついつい長居をしたのが原因です。

購入すると早く家に帰って性能を確かめたかったので自宅に到着してからも、私の至福の時間となったことは言うまでもありません。

 

 

 

 

漆のヘラ

 

漆のヘラ

 

漆塗りと聞いて筆などを使ったペイントをイメージされる方も多いかと思いますが、下地を作り何層も重ねて最後の段階で地の色(黒や朱色など)を筆(漆刷毛)で塗り、また上絵を筆で塗ります。

筆といっても、本職の方などは漆刷毛という人の髪の毛でできた刷毛を使います。

現在では、人毛でないものも出てきています。

話がそれましたが、漆を塗る作業の前の下地を作る作業も重要な工程の一つで、初めて塗られる方、慣れていない方などが漆を塗ると凹凸ができたり、小さな異物が混入したりしてなかなか思うように仕上がらないと思います。

それらの問題の多くは下地の面がきちんと仕上げられていないことがあります。

下地の面の凹凸や小さな穴も完全にふさぎ平らにすることにより、塗り終えた後の仕上がりは美しくなります。

本職のように完璧にはいきませんが、下地を改善することにより、見違えるような出来栄えになると思います。

そして下地にはヘラを使います。

本職で漆をされる方の塗師刀(ヌシガタナ)という直刀ですが短刀のような刃物を使って木のヘラを作られます。

私は、塗師刀を持っていませんので代用で少し小さめの鉋(かんな)と彫刻刀を併用して作ります。

urusi hera 3

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヘラを削る前の状態です。

urusi hera 2

 

 

 

 

 

 

 

 

今まで使っていたヘラです。

参考にしながら複数本作ります。

urusi hera 4

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鉋(かんな)で表面、裏面、両サイド面を削ります。

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本職の方は塗師刀をつかいますが、私は彫刻刀を使い角度をつけます。

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彫刻刀で角度をつけた面を鉋で仕上げます。

urusi hera 10

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

urusi hera 12

 

 

 

 

 

 

 

 

 

完成です。

urusi hera 13

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

右側3本のヘラは柔らかくて薄い金属でできています。

とても使いやすいので木のヘラと併用して使っています。

 

urusi hera 14

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

金継ぎ4 錆漆(さびうるし)

 

前回の漆作業では木屎漆という粉末状の木の粉に熱を加えてたものと漆を混ぜてペースト状にしたものを、大きな隙間に埋めていきました。

その木屎漆が固まりましたので幅の狭い彫刻刀で固まった漆部分を削りととのえていきます。

 

 

 

 

kintugi 4-1

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(幅の狭い彫刻刀で削る前)

 

kintugi 4-2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

kintugi 4-3

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

漆の部分をへこまさないようにして、隙間があっても深追いせずに、出っ張ったところだけ彫刻刀で削ります。

kintugi 4-4

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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マグカップも同じように削ります。

 

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削り終えた後です。

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抹茶椀、マグカップとも削り終えました。

次は、錆漆を作ります。

今回は鳴滝砥の粉(鳴滝砥粉という砥石の粉)を使って、漆と混ぜていきます。

非常に細かいパウダー状の粉ですが、鳴滝砥粉ではない一般的な砥の粉はもう少し荒めです。

 

kintugi 4-11

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(鳴滝砥の粉)

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砥の粉と漆を混ぜていきます。

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前回、ごく小さな隙間に錆漆を押さえつけて、埋めていきます。

 

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すべて埋まりました

 

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マグカップのほうも一緒に埋めていきます。

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今回の錆漆で隙間を埋める作業は終了いたします。

錆漆が固まり次第、次の工程に進みます。