化仏の入った印籠型の香合佛の彫刻 1

まずは動画から

今回の彫刻は鞄にとりつけられるようストラップの形をした化仏の入ったお守りを彫刻します。

まず材料ですが、黄楊(つげ)を使います。

黄楊は小さい細工物に向いている材料で今回の彫刻もサイズが小さく細かな彫刻がしやすいです。

今回はまとめて四体あらかじめ木取っておきます。

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一つのストラップを作るのに必要なのは上の画像の二本の木です。

 

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少し細めの木は丸くします。

その丸の大きさに合わせて少し大きめの材料に穴をあけます。

 

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穴をあけるところの中央を決めておきます。

 

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あらかじめ小さな穴を錐であけてあるのですが、その小さな穴にドリルの刃先を合わせて穴をあけます。

 

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斜めに切れていますが、意味はありません、もともとの材料の長さがギリギリだったので揃えずに彫刻をするつもりでした。

 

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組紐を通す穴も小さくあけておきます。

 

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いよいよ穴に差し込むように丸く削っていきます。

 

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徐々に入れていきます。

 

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普賢菩薩の香合佛の制作 9 光背の火炎光背を彫刻と仕上げ

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今回は仏像の光背外側の炎である火炎光背と香合佛の仕上げに取りかかります。

まずは炎を鉛筆かシャープペンなどを使い下絵を描きます。

 

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炎の隙間をまずは細い丸刀を使って小さな窪みを彫ります。

 

 

 

 

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炎の分かれ目を印刀で切り込みを入れます。

 

 

 

 

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炎の揺らぎを表現するために先ほどの丸刀よりも少し幅の広い丸刀を使って炎の流れを考えながら彫りだします。

 

 

 

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全体的に仕上げて整えます。

 

 

 

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蓋の梵字も仕上げて表面をサンドペーパーで仕上げます。

 

 

 

 

 

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仕上がりました。

 

 

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最後に椿油を薄く塗りこんで艶を出しました。

 

 

 

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完成いたしました。

YouTubeにもアップしましたのでよろしければご覧下さい。

 

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普賢菩薩の香合佛の制作 8 光背の彫刻と整え

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今回の彫刻は全体的に奇麗に整えて光背を彫刻します。

上の画像では、細かな木の粉が溜まっていますがそれらを除去し表面を滑らかにします。

 

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上の画像では光背の外側の菊座の切り込みを入れています。

下の画像では切り込みを入れた間に小さな丸刀でへこみを作ります。

 

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次に光背の内側に放射状の段々を作りますがその下書きをしました。

 

 

 

 

 

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次に下書きをしたところに細い平刀や印刀を使い階段状の段々を彫りだしています。

 

 

 

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次に面面の蓋に普賢菩薩の梵字であるキリークを描きます。

 

 

 

 

 

 

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キリークを軽く刻んだ状態です。

 

 

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普賢菩薩の香合佛の制作 7 光背の彫刻

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今回の香合佛の彫刻は主に光背を進めながら普賢菩薩像の着衣や天衣を彫りだしていきます。

まずは光背の円の外側に刻みをシャープペンで描きましたが、菊の花びらをイメージしています。

 

 

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シャープペンで描いた刻みの線を彫刻刀で刻んでいきますが、ほとんど力を加えず軽いタッチで彫刻を進めます。

 

 

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次に刻みと刻みの間に細い丸刀を入れて菊の花びらを表現します。

 

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光背の外側の菊が出来上がりました。

次に普賢菩薩像の着衣をシャープペンで描き込みます。

 

 

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同じように着衣にも刻みを付けます。

 

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三尊像の彫刻 千手観音坐像 飯綱権現立像 毘沙門天像 16 光背の彫刻

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今回の彫刻は毘沙門天像の光背の内側の彫刻をします。

この光背は火炎輪光または火焔光背など複数の呼び名がありますが火焔が三つあり、その後ろには法輪が表されています。

今回はこの法輪を彫刻していきたいと思います。

 

 

 

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前回は火焔と法輪のアウトラインを刻みましたが、次に法輪の内側を鉛筆で描いていきます。

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シャープペンで描いた所に彫刻を施しますが、まだ仕上げの形ではなく彫刻を進めながらこれから少しずつ細くしていきます。

 

 

 

 

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現状を並べてみました。

 

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普賢菩薩の香合佛の制作 6 

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今回は香合佛の全体を整えて、衣の彫りだしまでをしていきます。

 

 

 

 

 

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まずは下線を描きたいのでその前に彫り残してある所や、木の細かな粉末を取り除いて描きやすくしていきます。

 

 

 

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彫刻が整ってきたらシャープペンなどの細いペンで描き込みます。

 

 

 

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下図を描き込んでいますが細かな所はあまり気にせず衣の輪郭線に重点を置き、衣紋線はまだこの段階では描きません。

 

 

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この段階から細い平刀が重宝します。

 

 

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三尊像の彫刻 千手観音坐像 飯綱権現立像 毘沙門天像 15 光背の彫刻

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今回の彫刻は三尊像の光背の荒彫りまでをします。

まずはボールペンか鉛筆で光背の絵を簡単に描きます。

 

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下図を目安に彫りだしていきます。

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光背の彫刻が見えてくると完成が間近に見えます。

しかし、まだまだ仕上に向けて細かいタッチで彫刻をしますので、もうすぐとまではいきません。

ようやく全体像が見えてきたのであとは修正をしながら仕上げに向けて地道に彫刻をします。

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普賢菩薩の香合佛の制作 5

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今回の彫刻では、全体の雰囲気を見ながら全体的に彫刻していきます。

まずは、両肘の幅が広すぎたので狭めていきます。

そうすると、膝張りも大きく見えてきますので、膝の幅も削ります。

 

 

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ある程度のアウトラインが見えてきたら、鉛筆などを使って衣の線を描き込みます。

 

 

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衣の彫刻を軽く施して、天衣、光背を描きます。

 

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天衣、光背も彫りだしていくと全体の雰囲気が見えてきます。

 

 

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さらに蓮弁を描き込みます

 

 

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これで全体の雰囲気が見えてきました。

次回は修正をしながら細かく彫刻をしていきます。

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