平成27年 香合作り その8 拭き漆

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表面を奇麗に整えます。

まずは耐水ペーパーの300番前後で上面と底面の表面を傷がないように奇麗に研きます。

 

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耐水のサンドペーパーの400番から800番と番手を細かくして奇麗に研きます。

 

 

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蓋の内側の底面も彫刻刀でさらに整えます。

 

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拭き漆前の状態までできました。

次に漆作業に取りかかります。

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用意するものは下地漆とビニール手袋と布です。

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漆をたらし、布を使って拭き取るように全体に漆をかけます。

 

 

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側面も漆で染み込ませて拭き取ります。

 

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拭き終えたら、また新しい布を使って拭き取ります。

このときのこつは、拭き取ったらさらに新しい布で拭き取ります。

それで余分に付いた漆を取り除く事が出来ます。

逆に漆が厚く残っていると、残っている箇所が汚く見えますので拭き取り過ぎでちょうど良いと思います。

 

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最後に蓋と身を合わせてみました。

 

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仏像の手の彫刻 開き手の彫刻 1 

仏像の手は、顔に並んで難しい彫刻です。

しかし、顔と手が彫れるようになると、どんな物でも彫れるという自信がつきます。

仏像の手はいままでどのぐらい彫刻してきたのか正確に計った事はありませんが、1000近くは彫刻しているのではないだろうかと思います。

顔もそうですが、彫りすぎたりしてなかなか理想の形にたどり着くのは難しいですが、何度も何度もチャレンジして理想の姿にいつかたどり着きたいと思います。

仏像の手は赤ちゃんの手がとても参考になります。

赤ちゃんのように柔和なボリュームがあって、無駄な部分を削ぎ落としていくような作業です。

次回は、四角い木から彫りだしていきたいと思います。

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続く

 

 

遠い国からの贈り物

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思わぬプレゼントをいただきました。

遠い国で仏像彫刻を挑戦されている方からワラジを送ってもらいました。

ワラジを手に取ってみると、その瞬間、すごく丈夫なワラジだという事が実感として伝わりました。

ぎゅっと固く編み込まれているようで、全体的に固いのですが、使っているうちに柔らかくなり自分の足の形に馴染むのではないだろうかと思われます。

そして、ワンポイントに青い筋が入っていて、洒落た雰囲気で着流しにとても似合いそうなワラジです。

送っていただいた方の尊敬しているワラジ職人さんが丁寧に編んで作られたもので、本当に造りがしっかりとしていて鼻緒もとても丈夫に出来ています。

実は一昨日の新年会に使いたいと考えていましたが、転送先の郵便局にまだ届いていないという事だったので今回はあきらめました。

しかし次の機会にワラジを履くための自分企画を考える楽しみが一つ増えました。

そして貴重なワラジを送っていただいた方には大変感謝をいたします。

本当にありがとうございました。

合掌

平成27年 香合作り その7 蓋と身を合わせる

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前回の漆が固まった状態です。

ただ布着せ漆は、まだ少し柔らかいのでその部分を出来るだけ触らずに蓋と身を合わせます。

 

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下の画像は上下が反対になっていて、下の方が蓋になります。

まだまだ蓋の方は、内側を削らないと入らないので、まずは削る場所を鉛筆で印を付けます。

 

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上の画像の用に輪郭線に沿ってまずは丸刀で削ります。

 

 

 

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丸刀から、平刀に変えて、底の面の角を削ります。

 

 

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鉛筆の線通りに削ってもまだ入らないのでさらに、合わせながら彫り進みます。

そしてすっぽりと入っても、蓋と身の内側に漆を盛るので、きっちりと隙間なくするのではなくて、左右に動かすと少しガタガタと隙間が出来ているように余裕を持たせます。

 

 

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蓋と身が収まりました。

蓋の方の割れの箇所に木屎漆で埋めていきます。

 

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平成27年 香合作り その6 布着せ漆と木屎漆と錆び漆

上の動画は前回の最後と同じ動画です。

香合の身の内側が削れましたので、次は漆を使います。

今から漆を使った布着せをします。

布着せは工芸品、仏像などの表面に漆を染み込ませた布を張りつけて、丈夫にします。

その布着せ漆を今回の香合でも使います。

今回使うところは蓋をかぶせて固定するようにしたいので、身の内側の側面に貼付けるようにぴたっとくっつけます。

布が出っ張ったところで蓋が固定するようになります。

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布を用意します。

布は内側の寸法に合わせて長さ、幅を調整します。

 

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小麦粉と漆を練り合わせます。

麦漆と言いますが、麦漆を布全体に染み込ませます。

 

 

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張り合わせる香合の場所にも麦漆を塗ります。

 

 

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張り合わせます。

 

 

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香合の底も麦漆を全面に塗ります。

 

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上の画像は砥の粉です。

砥の粉と漆を練り合わせて底の面や隙間を埋めていきます。

 

 

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次に、木の割れた箇所を埋めます。

大きな隙間なので木屎漆で埋めます。

木屎漆は引き粉(粉末状の木)と漆を練り合わせたものです。

 

 

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固まるまで数日間、置いておきます。

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