毘沙門天尊像(インドの古い言葉:Vaisravana ヴァイシュラヴァナ)
この尊像は毘沙門天(びしゃもんてん)です。
左手には塔、右手には宝棒を持ちます。
外金剛部二十天の一つで、西に位置し、四天王、八方天、十二天の一つで北方を守護する。
金剛頂経というお経には毘沙門天に該当する尊を倶尾羅天(くびらてん)とします。
この毘沙門天と胎蔵界曼荼羅の倶尾羅天の関係は、本尊が倶尾羅とする、あるいは眷属とするなど古来より混同されてきたが その理由はヒンドゥー教では同体異名のようであります。
倶尾羅はヴェーダ神話のクベーラを指し、クベーラは福徳を授ける神のようです。
印相については違いが多く、根本印は内縛し、二無名指を立てて先を合わせ、二頭指を屈して鉤のようにするようです。
真言のバイラバは恐怖を意味し、それはヒンドゥー教の最高神シヴァの別名で、後代に流行した尊であります。
この毘沙門天の灌頂名をサンスクリットは金剛怖畏(vajrabhairava)としている。
合掌