江戸時代 色絵蕎麦猪口の本漆を使った金継ぎ 

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今回、修繕する器は江戸後期の色絵の蕎麦猪口です。

依頼された方は、大切な人とお茶を楽しむために使われていましたが、少しかけてしまい直してほしいという事で私の手元で修復させていただく事になりました。

修復箇所は一カ所、ほつれた部分がありますので、その部分を木屎漆(粉末状の木と漆で練り合わせたもの)で埋めてはみ出た部分を彫刻刀で削り落とすのが今回の流れになります。

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陶磁器には、大きく分けて二種類あります。

土が原料の陶器

石が原料の磁器

今回は石が原料の磁器です。

磁器の場合、表面がツルッとして滑らかなため木屎漆だけで固めても後でぺろっと剥がれる場合があります。

そのために、磁器の表面に麦漆(小麦粉と漆を練ったもの)を薄く塗りこみます。

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盛り上げすぎないように薄い膜をつくります。

次に、木屎漆を作ります。

木屎漆の材料は焼き挽粉と漆を練り合わせて作りますが、焼き挽粉は、粉末にした檜(ひのき)を焦がさないようにチョコレート色になるまで丁寧に火であぶったものです。

粉末にした檜を火であぶる事により、水分が飛んで少し体積が小さくなります。

そうする事で収縮を防ぎ、強固になります。
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木屎漆で埋めた状態です。

 

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今回は埋めるところまで、漆が固まるまでしばらく待ちます。


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