本の自炊 本をデジタル化して荷物を軽くしよう

 

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私は、仏像を彫る場所が一つではなく3か所の別々の家や作業場で仏像を彫ったりまたブログを更新しています。
その中で一番荷物になるのが本で、そのことでだいぶ前から本のPDF化には興味がありました。

自転車に乗りながらの重たい荷物は毎日だと疲労が蓄積されてきます。
いずれも近い場所ではないので、仏像の資料が欲しいと思うときに手元にない事もあります。

それで本をデジタル化して小さなハードディスクに入れておこうと思ってはいたのですが、見開き一枚一枚を手でスキャナしていくととてつもなく時間がかかって仕方がないので、裁断して専用のスキャナでスピーディーにデジタル化していこうと考えてはいたものの、本を裁断する事には抵抗がありました。

本のスキャニングのやり方を紹介している動画も多数あったのでそれを参考に見ていくとやはり裁断した方が早いし奇麗だという事が再確認できました。

それで中古ではありますが富士通のScan Snap S510を手に入れることから始めてみました。

手元に専用スキャナが置いてある状態にしておいたのですが、裁断するのにはやはり抵抗がありました。

それで、これから先絶対に読まないであろう本をまずは試しに裁断して、パソコンに取り込みIpad miniでスキャナした本を見てみたのですが、写真の画質も思っていた程、劣化しているという事もなく
文字もバックライトを明るくしたり暗くしたりできるので、読みにくいということもありませんでした。
ページをめくる作業やすぐに100ページ先に飛ぶことができるかどうかも試しましたが、心配していた程のことはなく意外なほど
読みやすかったので、これならと思い本格的に本をスキャニングしていく作業に取り掛かりました。

現在私のIpad miniのibooksの本棚には40冊ほどの本が収納されています。
これからもどんどんとふえていきます。

そして荷物も減り、快適になってはいますが、しかし紙の本を読むと薄らと日焼けした黄ばんだ本が
私の感性をくすぶります。
やっぱり紙の本はいいなあ、厳選して選んだ大切な本はまだまだ私の手元に置いておこうと実感いたしました。

 

 

胎蔵界 187 忿怒鉤観自在菩薩尊像

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忿怒鉤観自在菩薩・ふんぬこうかんじざいぼさつ (梵名:Amoghakrodhankusaraja アモーガクローダーンクシャラージャ)

身色 正面肌色 左面青色 右面黒色

髻  頂に菩薩あり、その両手にはそれぞれ剣を持つ

手  4臂(四本の手)があり
第一の右手 三鈷鉤
第二の右手 施無畏の印を結ぶ
第一の左手 蓮華を持つ
第二の左手 羂索を持つ

三面 面ごとに頂に化仏がある

台座 赤い蓮華に坐る

『広大軌』などには蓮華印菩薩とあります。
忿怒の三昧に入った観自在菩薩が、慈悲の鉤をもって衆生を化導することを表しています。

合掌

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胎蔵界 147 優婆髻設尼童女

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優婆髻設尼童女・うばけいしにどうにょ(梵名:Upakesiniウパケーシニー)

身色 黄色。

右手 独鈷戟を持つ。

左手 掌を立てて、中指と薬指を屈す。

台座 赤蓮華に坐す。

三形の輸羅(sula)は、鋭い槍で、『大日経疏』に「妙慧を以て、無知を穿ち実相に達す」とあるように、鋭い智慧を表します。

種字のdiliは、『大日経疏』によれば、diは施者を表し、liは三昧の相を表します。

無相の三昧の中においてよく一切の願を成就すると説く。それゆえこの尊は、文殊菩薩の布施の徳を司ります。

合掌

 

 

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胎蔵界 203 孔雀王母

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孔雀王母・くじゃくおうも(梵名:Mahamayayuri マハーマユーリー)

身色 肉色

右手 孔雀の尾羽を持つ

左手 開蓮華を持つ。

台座 赤蓮華に坐す。

インドでは古来より孔雀は猛毒の蛇を食するので不思議な霊力があるとされました。

それゆえ、孔雀の真言を唱えることで毒を払うと信じられました。

釈尊の弟子の阿難は、ある比丘が毒蛇に咬まれて苦しむのを釈尊に伝えたところ、この孔雀の真言伝授されたと伝えられています。

この真言=明呪の霊験が特に顕著なので、孔雀明王とも称されているようですが、一般の忿怒形の明王とは異なり、本来は菩薩であるとされています。

漢訳の尊名に王母とするのは、真言陀羅尼を司る王(明王)の功徳を生み出す力を明王の母に喩えた命名であります。

手に持つ蓮華は、大悲を表し、この尊を単独で修法する一尊法の場合には、孔雀に乗った四臂あるいは六臂の像がしばしば用いられています。

合掌

 

 

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胎蔵界 197 蘇悉地羯羅菩薩尊像

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蘇悉地羯羅菩薩尊像・そしつちからぼさつ(Susiddhikara スシツデイカラ)

身色 白黄色

両手 胸に当てて印を結ぶ

台座 赤蓮華に坐る

『広大軌』などでは出現智菩薩といい、『大日経』には出てきません。

蘇悉地(susiddhi)は妙成就と訳し、羯羅(kara)とは作るという意味で、妙成就を完成したものの意味です。

妙成就には五種あります。

1、精進

2、明王

3、除障

4、もろもろの勇猛事

5、一切の真言

合掌



 

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胎蔵界 196 金剛針菩薩尊像

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金剛針菩薩尊像ーこんごうしんぼさつ(梵名:Vajrasuciヴァジュラスーチ)

身色 白黄色

左手 独鈷杵を載せた蓮華を持つ

右手 中指と薬指を屈し、小指と人差し指を伸ばす。

台座 白い蓮台に坐る。

印と真言が同じであところから、kお金剛手院の金剛説菩薩と同体であると考えられます。

金剛の針が何ものをも貫くように、針のような智慧をもって、一切法を貫きとおす徳を表します。

合掌

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胎蔵界 139 月光菩薩尊像

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月光菩薩尊像 がっこうぼさつ(梵字:Chandraprabha チャドラプラパ)

身色 黄色

左手 未開敷蓮華を持つ。

右手 半月をのせた青蓮華を持つ。

姿  童子形

髪  三髻にする。

台座 赤蓮華に坐す。

日光菩薩と共に、薬師如来の脇侍にもなっています。

青蓮上の半月は、法王を目指す文殊菩薩の修行中の智慧を表しています。

衆生を導く姿を、半月が次第に満ちていくさまとして示しています。

そして金剛界曼荼羅にも描かれています。

 

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最強の守り本尊 三面大黒天

日本で親しみのある大黒さまといえば、大きなお腹に大きな袋と小槌を持って米俵に立つ姿が一般的ですが、大黒さまの原型とされる発祥の地インドでは日本での大黒天のお姿からは想像がつかないような戦いに強い神様として祀られていたようです。

そのお姿はインドからチベットや唐(中国)に伝わり、残された御経や画像の中からインドで表現された大黒さまのお姿を垣間見ることができます。

唐に伝わると名前が摩詞迦羅と音写され、マカカラあるいはマハーカーラーと呼ばれていたことがわかります。

マハーとは、古代インドのサンスクリット語で大きいという意味で、カーラーとは黒という意味です。

お姿は日本で見かけるような柔和な笑顔ではなく、三つの顔に六本の手、前の左右の2手で剣を横にして持ち、次の2手は左手に牡羊の角を持ち牡羊ごと持ち上げています。
右手では人間の髪を握り人間を引っ張っているような様子です。
後ろの2手で背後に張った象皮を支えています。

このお姿は日本に伝わった初期の大黒天で、そのお姿がお経(大黒天神法:神愷記)の中に記されています。
特徴としては林に住み、飛行に長じて血肉を食う神さまとして表現されていますが、祭れば加護してもらい、さらに戦いに勝つといわれております。
これは私が制作している木彫曼荼羅の胎蔵界曼荼羅の中の一尊像として登場しています。

別のお姿として、ビシュヌ神や地天の化身としてインド寺院の厨房に祭られています。
神王形で床に左膝を立て右脚は垂れる姿がそこには示されています。

また大黒天神法には、黒色で鳥帽子をかぶり、狩衣を着て、右掌は腰に当て、左手で背負った大袋の口を肩腰に握る姿が記されそれが、北九州の観世音寺に、大黒天像の彫刻が伝わっています。

三面大黒天は、後に伝教大師最澄が感得(奥深い道徳や真理などを感じ悟ること)した御像で、日本で独自に制作されたようです。
そのお姿は、正面の顔が大黒天、右が毘沙門天、左が弁財天で、それぞれの尊像に合わせて、大黒天は、小槌と七宝が入っているとされる大袋をもち、右側の毘沙門天は右手奥の二本の腕に毘沙門天の持物である戟と宝棒を持ち、左側の弁財天はその持物である、鉤と宝珠を奥の二本の腕で持つ形となっています。
調べてみるとこの持ち方が基本的な姿として紹介されていますが、右腕奥二本は毘沙門天が持っている持物、左腕奥二本は弁財天が持つ持物でよいようです。

後に秀吉が天下を取る前から、この三面大黒天を護り本尊として大切に持ち歩いていたようです。
それは元々強い大黒天と戦いの神様として知られる毘沙門天と美と才能と学問を司る弁財天が合わさることにより、強さと美しさと聡明さを兼ね備えた最強の護り本尊として、常に携帯し祀ることにより秀吉は天下統一への意識を高めていったのではないでしょうか。
これは私が個人的に感じたことですが、魅力的なかっこ良い男とはどのような人物だろうかと考えたときに、凶暴で強いだけではなく、勉強も人並み以上にこなし、美しいものを感じ、行動すべきときに誰よりも早く行動できる人、そんな人は魅力的だなあと感じることがあります。

同級生に喧嘩っ早く怖いなあと感じていた人がいましたが、その人が美しいピアノを奏で弾いたときには、びっくりして180度、見方が変わったことがあります。

話が少しずれましたが、この三面大黒天は、江戸時代に入り秀吉と関係あるかどうかはわかりませんが、一般の民衆の間にも広がっていったようであります。

多くの人々に三面大黒天が広がることにより、制作する三面大黒天の数も増え、そのことにより若干の持物の違いが生じてくることもあるようで、実際上記にあげていたような持物ではなく別の持物に変わっている場合もあります。
また後世の修復により新しく作られることもあります。

今回、改めて三面大黒天を調べてみると、香合佛として新たに制作したいという気持ちが沸々とわいてきています。

合掌

 

 

胎蔵界 121 如来笑菩薩尊像

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如来笑菩薩尊像(梵名:Tathagatahasa:タターガタハーサ)

如来笑菩薩(にょらいしょうぼさつ)

身色=肌色

右手=口のそばに当てる

左手=蓮華を持つ。

台座=赤蓮華

如来の歓喜の徳を司る尊像で、如来の教えを聞き、心の底から喜びが涌き、心身ともに喜びにみちあふれている姿をした尊像です。

小乗仏教はもちろん、大乗仏教でも如来が大口をあけて笑うという記述はありませんが、密教では、これを積極的に肯定し、喜びを喜びとして表そうとしたと考えられています。

合掌

 

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胎蔵界 118 摧砕仏頂

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摧砕仏頂(梵名:Vikiranosnisa ヴィキラノーシュニーシャ)

摧砕仏頂(さいはぶつちょう)です。

身色=黄色

左手=独鈷鉤(とっここう)を載せた蓮華を持つ。

右手=薬指を屈して他の四指を立てる。

台座=赤蓮華

五仏頂の一尊像。除障仏頂ともいわれています。

この尊像は煩悩を摧砕し捨除する徳を司ります。

三形の鉤は、執拗にはびこる煩悩を引き寄せ、打ち砕くことをしめしています。

 

 

 

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