仏像の横顔と耳の彫り方 1

まずは動画から

今回は仏像の横顔、特に耳を中心に写真を使って彫刻の進め方をご紹介していいければと思います。

 

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いつも書いていますが、仏像の耳は前面から奥に耳の中心を走る線までの長さが一つになります。

一つというのは顔の幅の3分の2になります。

いつもは、細かい耳の穴周辺などの複雑な部分まで絵を描かず輪郭線だけなのですが、今回は細かく描いてみます。

 

 

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しばらく耳には彫刻を施していませんが、今顔が四角い状態だと耳を彫ってもレリーフのようになってしまいます。

顔が丸くなるにともない耳を少しずつ彫ります。

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ここで初めて耳たぶの後ろの首筋を薄らと彫っています。

 

 

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それからさらに顔の周辺が彫り進むとともに耳たぶを大きく残しながら彫りだします。

 

 

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耳たぶを大きく残すのも、顔の形状は最初から決まっているとはいえ、顔の表情を修正する事もあります。

顔の表情を修正すると耳の角度も若干変わります。

顔が下を向くと耳たぶは斜め上に傾きます。

修正を想定して、表情が徐々に見えてきたら同時に耳も彫り進めます。

 

 

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しばらくは顔の表情を彫り進めます。

 

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このぐらいからようやく耳の高さを決めます。

上の画像のように耳の上の輪郭線に切り込みを入れています。

 

 

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切り込みを入れると後頭部の彫刻が進みます。

 

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前から見て耳タブが内側に流れます。

あまりへこませすぎないように注意します。

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前から見ると耳たぶの幅を若干内側に寄せています。

 

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