一口に木のスプーンといっても様々な形大きさがあり人それぞれに使い勝手があると思います。
今回作るスプーンはあくまでも一つの目安と考えて順を追ってみてください。
まずは四角い状態から、スプーンの輪郭線を描いていきますが実際に彫っていただくスタート地点は、もう少し先になります。
輪郭線を鉛筆で描いています。
少し大きめで輪郭線に沿って削り取っていきます。
上下の写真の輪郭線を削り取った状態から、ワークショップ参加者さんに彫っていただきます。
なぜこの状態からかというと、ここまで削り取るのに、初めて彫刻刀を持たれる方には、ものすごい時間がかかると思いましたのでここからにさせていただきます。
カクカクそした状態から丸めていきます。
丸めていく基準は、まずは実際にスプーンを使うときのように持ってみます。
持ったときに手にあたる場所を少しずつ削り落としていって、丸めていきます。
それ以外の箇所をその形状の流れに沿って自分なりの形に彫り整えていきます。
スプーンの先の、円くへこんだすくう場所は、最後まで彫らずに残しておきます。
全体の形が仕上がったあとに円くへこませます。
彫刻は外側から内側にかけて彫っていくのですが、それはなぜかというと、内側を早めに彫ってしまうと、形がそれ以上変えられなくなるからです。
しかし、外側から彫り進めるとある程度形状を自在に変える事ができるので、できるだけ外側から彫って全体のバランスをみます。
そして最後にスプーンの先をへこませて完成です。
完成
この後は漆の作業となり、ワークショップで作るスプーンはここまでとなります。
もし漆の状態に仕上げたいというご要望がございましたら、1〜2ヶ月後に漆作業(1000円)プラス送料でのお渡しになりますので、スプーンをワークショップでされる方は十分お考えください。
漆塗りの作業は、下地漆を拭き取りながら何度も塗り重ねる拭き漆というやり方で行います。
下地の木地の木目が隠れすぎないようにして塗り進めていきます。
拭き漆完成です。