四天王像の光背の下図

 

 

四天王像の光背の下絵を描いていました。

四天王像の後輩は法輪という輪に炎がまとわりついています。

彫刻では炎が上と左右に三つに分かれています。

炎の難しさは、下手すると昆布に見えてしまう可能性があるので炎らしく表現するのは結構難しいです。

元々、炎に姿形があってないような物なので、造形として炎とわかるように表現するのは難しく、この形に落ち着くまでには、いろんな形を過去の人々が試みたのだと思います。

仏像の炎の揺らぎで大切なのは、炎の先を尖らさないという事です。

先はよく見ると若干丸くなっています。

しかしそれだけを注意しても他にもたくさんの炎に見える要素があります。
時代によっても、材質によっても雰囲気は変わって来ます。

こういった部分は紛失しやすいので、平安時代の仏像であっても持物や光背が後の修理で作られたものは意外と多いです。

光背ってあまり真剣にみられることはないのですが、よく見ると彫り手によって様々な形があって面白いですね

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