胎蔵界 14 大安楽不空真実戊菩薩尊像

 

大安楽不空真実戊菩薩尊像(ヴァジラーモーガサマヤサットヴァ)

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この菩薩さまは、

大安楽不空真実菩薩(だいあんらくふくうしんじつぼさつ)です。

頭に五仏の冠を頂き、二十本の手があります。

右手には

五鈷杵

五鈷鉤

 箭

弾指

三瓣宝珠

日輪

如意幢

双立三鈷

金剛鉤

金剛索

左手には

蓮華

利剣

八幅輪

舌中三鈷杵

十字羯磨

甲冑三鈷杵

双立利牙

金剛拳

金剛鎖

金剛鈴

をそれぞれ手にしています。

この菩薩さまは遍知院の向かって右側に佇んでいます。

別名の普賢延命菩薩(ふげんえんめいぼさつ)とも言われて

おりますが、普賢というのはインドではサマンタバドラと呼

ばれ、すべてに亙って賢く、しかも善であるという意味で、

その内実として幸福、長寿の願いが込められている菩薩さま

です。                      合掌

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胎蔵界 158 宝印手菩薩尊像

宝印手菩薩尊像(梵名:ラトナムドウラーハスタ)

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この菩薩さまは宝印手菩薩(ほういんしゅぼさつ)とよびます。

地蔵院の上から3番目に佇んでおられます。

左手に蓮の華を持ちその蓮の上には独鈷杵があり、右手は月綸

形を持ちます。

この菩薩さまはインドではラトナムドウラーハスタといわれ親

しまれていましたが、それは「宝を手にする尊」という意味です。

そういうところから右手の月綸形は宝珠だとも言われております。

地蔵菩薩の本質を体現し、大悲の手を衆生に差しのべ菩提に導く

働きをします。

                           合掌

 

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胎蔵界 173 不思議慧菩薩尊像

 

不思議慧菩薩尊像(梵名:アチントヤマティダッタ)

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この尊像は、不思議慧菩薩(ふしぎえぼさつ)です。

除蓋障院の一番下に佇んでおられます。

左手に蓮の華を持ち、上に宝珠を置きます。

右手は剣印を結び外に向けます。

この尊は名前のとおり、計り知れない智慧を授けてくれる尊」

でもあります。

左手の宝珠は福徳を表し、右手の剣印は慧剣であるようです。

一切の惑障を断じる姿を表しています。

                                                                                           合掌


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胎蔵界 91不動明王尊像

不動明王尊像(アチャラナータ)

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この明王さまは不動明王(ふどうみょうおう)です

持明院の向かって右端に佇んでいます。

頭上には蓮華を戴き、髪は編んで長く左肩に垂らします。

左手には索を持ち、右手には剣をもちます。

瑟々座という台に坐します。

不動明王について『大日経疏』には、不動明王は、「如来

の使者である。右手に刀を、左手には羂索を持ちます。

頭髪は左の肩に長く垂らし、左目は細く閉じ、下の歯で右

辺の唇を噛み、左辺の下唇はやや外にだします。

きわめて恐ろしい忿怒の形相をしていて、石の上に坐り、

額には水波のような皺があり、童子の姿をとり、その身は

卑しい」と記されています。

不動とは菩提心の堅固なることをいいます。

それは悟りの智慧が動揺しないことを示します。

仏法を障害するものに対して怒りをもって対決し、右手の

剣は煩悩を断じ、左手の索はあらゆる衆生を引き寄せ正し

い道に導くことを表しております。

火焔の中に佇むのは、自らが火焔となり、あらゆる煩悩を

焼き尽くすすさまじいばかりの姿勢を示します。

      

                       合掌

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胎蔵界163 堅固深心菩薩尊像

堅固深心菩薩尊像(梵名:ドリダードヤーシヤヤ)

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この菩薩さまは堅固深心菩薩(けんごじんしんぼさつ)です。

地蔵院の下から二番目に佇んでいます。

右手に羯磨杵を載せた蓮華を持ち、左手は掌を仰向けて脇に

当てます。

ドリダードヤーシヤヤという尊名の意味は「堅固な向上心ある

もの」で、仏の境界を自らの胸中に深く求める堅固な心を表す

ようです。

その堅固な心とは淨菩提心のことです。

菩薩が発心をし、修行の結果仏の境界に至るまで菩薩が向上す

るのを支える大事な心持ちとして重視されてきました。

                          合掌

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胎蔵界 74大輪金剛菩薩尊像

大輪金剛菩薩尊像(梵名:マハーチャクラバジュラ)

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この菩薩さまは大輪金剛菩薩(だいりんこんごうぼさつ)です。

金剛部院の一番下の向かって右側に佇んでいます。

右手に数珠を、左手に五鈷杵を持ち、左ひざを立てます。

梵名を訳すと大輪の輪、すなわち梵名のチャクラは綸宝のこと

でもありますが曼荼羅のことでもあるようです。

そういうことから曼荼羅を成就する菩薩さまです。

     合掌

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胎蔵界 64 虚空無辺超越菩薩尊像

虚空無辺超越菩薩尊像

(梵名:ガガナーナンタヴィクラマ)

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この菩薩さまは虚空無辺超越菩薩(こくうむへんちょうおうぼさつ)

です。

金剛手院の上から四番目の真ん中に佇んでいます、ちょうど真ん中

の真ん中でこの金剛手院の中心尊です。

この菩薩さまのお姿は、左手に三鈷杵を持ちます。

そして右手は、与願印で右膝を立てます。

『大日経』では第二虚空遊歩持金剛であるとされています。

虚空無辺とは、如来の智慧は天空より広大で、無量であるところか

らきている名前です。

さらに天空も超えたものであるというところから超越の名前が入っ

ています。

ヴィクラマとは勇気をもって歩む意味であります。

遊歩と訳されたりもします。

浄菩提心は決して一つにとどまることなく、常に進んで万行を修行

し、大神変を起こすということです。

                            合掌

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胎蔵界90 降三世明王尊像

降三世明王尊像(梵名:バジュラフーンカラ)

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この明王さまは降三世明王(ごうざんぜみょうおう)です。

持明院の向かって右から二つ目の不動明王像の隣に佇んで

います。

お顔が三面あります。

そのお顔の各面には額にもう一つ目があります。

八本の腕を持ち、左右の一番前方の手が降三世の印を結

びます。

大自在天は自らを三界の主であり、自分に勝るものはな

いとして、大日如来の教勅に従わなかった。

それを金剛薩埵は身を降三世に変じ、大自在天と妃の烏

摩を踏みつけて懲らしめました。

踏みつけられた二人は貪・瞋・痴の三毒であり、彼らを踏

みつけた両足は禅定と智慧を意味します。

                       合掌  

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胎蔵界 37白処尊菩薩尊像

 白処尊菩薩尊像

(梵名パーンダラヴァ―シュー)

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この菩薩さまは白処尊菩薩(びゃくしょそんぼさつ)です。

蓮華部院の一番下の左側に佇んでいます。

右手は与願印にし、左手には開いた蓮の華を持ちます。

梵名のパーンダラヴァ―シューとはインドのことばですが、

「白き処に住するもの」「白衣を着たもの」とも言われてい

るようです。                        

この尊像は観音の母、蓮華部の主であると説いています。

あるいは星宿の主として、息災等の修法がおこなわれます。

                        合掌

 

 

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