2017年6月 – ページ 2 – 祈りの刻跡

2017年6月24日2017年6月24日

四天王像の光背の下図

四天王像の光背の下絵を描いていました。
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四天王像の後輩は法輪という輪に炎がまとわりついています。
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彫刻では炎が上と左右に三つに分かれています。
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炎の難しさは、下手すると昆布に見えてしまう可能性があるので炎らしく表現するのは結構難しいです。
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元々、炎に姿形があってないような物なので、造形として炎とわかるように表現するのは難しく、この形に落ち着くまでには、いろんな形を過去の人々が試みたのだと思います。
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仏像の炎の揺らぎで大切なのは、炎の先を尖らさないという事です。
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先はよく見ると若干丸くなっています。
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しかしそれだけを注意しても他にもたくさんの炎に見える要素があります。
時代によっても、材質によっても雰囲気は変わって来ます。
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こういった部分は紛失しやすいので、平安時代の仏像であっても持物や光背が後の修理で作られたものは意外と多いです。
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光背ってあまり真剣にみられることはないのですが、よく見ると彫り手によって様々な形があって面白いですね

2017年6月22日

四天王像の彫刻としての下図

四天王像の彫刻としての下図
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彫刻をする場合、写真撮影したものをプリントアウトして四角い木に貼り付けてアウトラインを削りとる作業の進め方が一般的です。
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そのやり方で初めて彫刻する人や慣れていない人だと、例えばこの忿怒尊の場合、肩が下がる可能性があります。
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肩が下がると胸の筋肉の張りが弱くなり少し力強さがなくなる可能性があります。
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それに肩の位置は非常に重要で僅かな高さの違いで印象を大きく変えます。
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低くなった肩を修正しようとして顔の顎を残っている木の余裕を見極めて下げると眼鼻口耳すべて下がることになります。
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そうすると他の四天王像よりやや低い印象を与えることになります。
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なぜ肩が下がるのかというと、像をどの位置からカメラで撮影したのかという事が重要になってきます。
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一般的に仏像を撮影する場合は少し見上げた状態で撮影します。
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立像の場合、台座は天板が見える位置になるので、カメラの位置は足の膝から臍（へそ）の位置ぐらいの高さから撮影することが多いように感じます。
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撮影するカメラの距離は１０メートル以内です。
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見上げると顔が前に傾いているので肩が下がります。
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このわずかな差を意識してアウトラインを木取りするかしないかで、完成した時の迫力が全然違うものになってきます。
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しかもお手本のような素晴らしい仏像をコピーしているのだから間違いないと思いギリギリまでアウトラインを削ることになり余計失敗する可能性が出てきます。
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しかし、仏像を写真から起こしてそれを元にしても、カメラの位置を予測して修正しながら下図を描くと肩が下がることなく邪鬼の足も変な方向に向かうことなく安心して木取をすることができます。
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2017年6月8日2017年6月26日

フォトワークショップの案内　カメラマンの写真

フォトマスターエキスパートってどんな資格なんだろうかという疑問を忘れるぐらい、私は単なる写真がアートに変身する魔法を間近で見ていたので、どうしたら的確にピントを合わせたりぼかせたり、光をコントロールできるのか不思議で仕方がなかった。

でもテックニックだけではないのだろうなって、写真を沢山観るだけでなく美術館に足を運んだり、感性を磨くという経験も必要なんだろうなって想像させるぐらい彼女の写真はとてもアートです。
アート的な感性は評価されずらいところですが、しかしそのシャッターを切った瞬間に今まで培ってきた経験や感性をなどが集約されているようにも感じます。
プロほど作業が簡単そうに見えるとよく言われますが彫刻でもカメラでも同じなんだなって彼女をみて感じます。
スピーディーで無駄のない操作、おそらく一瞬でシャッタースピードと絞りの値を正確に割り出しているのだと思います。
あとは操作するだけで迷いがない、これがプロの仕事なんだなってこの写真を改めてみて感じました。

撮影者　（＠wakataminako）