まずは動画から
今回は彫り跡を荒々しく残した肖像彫刻にしてみました。
彫刻を長い間していると、奇麗な仕上げにはお腹いっぱいになっていて、荒彫りを挑戦してみたくなります。
かといって粗彫りをやってみようと思ってもなかなか彫ることに慣れていない人はむずかしいです。
というのも、形を作り出して行く行程で迷いがおきては、ちまちました彫りになり一部が奇麗に仕上がって全体としてアンバランスな彫刻になります。
特に目の周辺は彫りの回数を出来るだけ減らして仕上げなければいけないので、いがいと粗彫りは難しいです。
モデルとなっていただいたセイタロウさんにはまだ彫刻をしても良いのか聞いていなかったのです。
昨日思いつきで彫刻して3時間程で出来上がって、そのまま勢いでYouTubeにアップしました。
一応本人に似ているかどうかはここでは、控えておきますが、しかしこの木彫りの彫刻よりも男前なので、それだけは一言お伝えしておきます。
肖像彫刻は面白いもので、むかしからある肖像彫刻もおそらく同じだと思うのですが、本人に似ているかどうかはともかくその人の生き様を刻む事になります。
生き様というのは、物事対する真摯な姿勢であったり、たくましさであり、また弱さでもあったり、情熱的であり臆病であったりと、人それぞれどんな人でも長所だけではなく短所も持っていると思います。
長所だけをみて肖像彫刻として刻んでもきっと、深みのある表情は出ないように思います。
そのまなざしには、厳しさや優しさ気品をそなえていたり、また許してあげるおおらかさなど、まなざしの中から人柄を感じ取れるような眼差しを表現してみたいと思いました。