今回の彫刻は仕上げの2歩手前までを彫刻していきます。
型紙に当てながらも彫刻はしていますが、型紙をきっちりと当てて彫っても彫る人によって表情ががらっと変わります。
大まかには型に当てはまっているのですが、ほんのわずかな凹凸の違いや眼、鼻、口の極々わずかな違いが大きな表情の違いとして出てきます。
この段階ではほぼ型紙通りですが、ここからの微調整が重要になってきます。
室町時代の見本となった能面、実物があれば一番良いのですが、そういうわけにはいかないので、沢山の画像を確認しながら、鉛筆などの筆記用具を使って目元、髪の毛のラインを描き込んで仕上がりを予想しながら微調整を繰り返します。