裏面を徐々に薄くしていきますが、まだ厚みに余裕のある段階で光りをあてて厚みを確認します。
その時に薄くなっていないか光を通して確認して、もし余裕があると思っていた箇所が実はぎりぎり皮一枚だったという事もあります。
そういう時はその部分に、これ以上彫らないよう印をしておきます。
表面の彫刻刀による仕上げは完了しました。
仏像彫刻では仕上がりにサンドペーパーを使用しないのですが、能面の場合彩色を施しますので、表面をなめらかにするためにサンドペーパーを当てます。
本来ならば、この後、裏面には漆をかけて、表面には胡粉という白い色を塗り表面をきれいに白く整えて、肌の色を塗って、髪の毛、目、唇などに彩色を施しますが、今回は能面制作に触れる最初の段階として、木地の状態で仕上げたいと思います。
ですので、表面の仕上げはサンドペーパーで当てるのですが、サンドペーパーの粗さを徐々に細かくして行きます。
裏面はこの後、皮一枚、丸刀で削る事を想定して残しています。