勝三世明王尊像(トライロークヤヴィジャヤ)
この明王さまは勝三世明王(しょうさんぜみょうおう)です。
持明院の向かって一番左に佇んでいます。
青黒く、お顔には三つの目がついています。
左手には三鈷杵を持ち、右手は三鈷戟を持ちます。
三世とは過去・現在・未来、あるいは三界(欲界・色界・無色
界)を指します。
ここでは特に三世を、時間・空間にうごめく貪・愼・痴(とん
じんち)の三毒をいいます。
この尊像の老成の姿は、三毒を降伏しおわり、勝利を得たこ
とを表します。
左右の手の三鈷杵や三鈷戟は身・口・意に亙る智の働きをも
って、あらゆる障害を克服したことを示しております。
合掌