光網菩薩尊像(梵名:Jaliniprabha ジャーリニープラバ)
この菩薩さまは光網菩薩(こうもうぼさつ)です。
左手を拳にして腰に置き、右手には羅網(らもう)を持ちます。
網明菩薩ともいいます。
『浄諸悪趣経』には熾盛光菩薩(しじょうこう)といい、梵名はジュヴァ―リニープラバ(jvaliniprabha)とあります。
梵字ではjaと jvaとが似ているところから混乱したものと思われます。
『浄諸悪趣経』の梵本にはjalini(網)とjvalini(火炎)の両方がでてきていますがどちらとも決定しがたいようです。
網で魚を捕るように、四弘誓願の船に乗り、教えの網を張って苦界に沈没している衆生を救済せんと誓願をもった菩薩であります。
一人も残すことなく救い取る手段(方便)としては網がもっとも象徴的で密号の方便、普願もその意を表して余すところがない菩薩さまです。
合掌