金剛因菩薩尊像 (梵名:Vajrahetu ヴァジュラへ―トゥ)
この菩薩さまは、金剛因菩薩(こんごういんぼさつ)です。
左手は、金剛拳にして、腰におきます。
右手は法輪を胸前にかざします。
金剛因菩薩は、無量寿如来(阿弥陀如来)の北方(曼荼羅
では、向かって右)に佇んでおられます。
尊名は金剛なる菩薩の因を具えた菩薩という意味です。
仏陀の智慧である菩提は、釈尊の成道の場面に擬せられて、
菩提樹下のいわゆる菩提道場で獲得される。
菩提道場での三昧の境地が因となり、その境地で菩提を獲
得するや、即座に説法へと向かういます。
この菩提の獲得の過程が、この尊によってイメージされて
います。
右手で持っている法輪は元来、古代インドでは武器の一種
でありました。
仏陀の説法は魔を退治し、煩悩を調伏するの武器に喩えら
れました。
合掌