天部(てんぶ、サンスクリット (देव, deva)は、天界に住む者の総称。
衆生の輪廻転生において、六道(迷いのある世界)の一つ天道に住む神[2]。諸天部、天[3]、天部神[4]ともいう。
古いインド神話の神々など、仏教以外の神が仏教に取り入れられて護法神となったもの。
尊像における四区分(如来、菩薩、明王、天)の最下位である四番目に置かれる。梵天、帝釈天、四天王、吉祥天、弁才天、鬼子母神、大黒天、竜王、夜叉、聖天、毘沙門天(多聞天)、金剛力士、韋駄天、天龍八部衆、十二神将、二十八部衆などが居る。
天部のルーツと語義
サンスクリット語のデーヴァ (deva) は「神」に相当する語であり、インド神話の天空神ディヤウスや、 印欧祖語を介してラテン語・キリスト教のデウスやギリシャ神話のゼウスとは同根語である。
中国において「天」と訳され、日本語においてもそれが踏襲されている。天部が住む世界も天(devaloka)と訳されるため、漢字文化圏ではしばしば混同される。
「天部」の「部」は「部門」「グループ」というほどの意味であるから、「天」だけでも意味が通じるはずだが、たとえば仏像を指すときには、日本語では「天像」とは言わず「天部像」と言いならわしている。[5]なおdevaは天神、天人とも訳すが、その場合は多少ニュアンスが異なる。ゾロアスター教においてはデーヴァに相当するダエーワは悪神・悪魔に位置付けられている。
天部諸尊のルーツである古代インドのバラモン教の神々は、宇宙の創造神から、悪霊鬼神の類に至るまでさまざまである。
そのうちには、男性神(毘沙門天、大黒天など)、女性神(吉祥天、弁才天など)、貴紳形(梵天)、天女形(吉祥天)、力士形(金剛力士)、武将形(十二神将)など、さまざまな形態や性格のものを含む。
仏教の尊格と天部
仏教の信仰・造像の対象となっている、広い意味での「仏」は、その由来や性格に応じ、「如来部」「菩薩部」「明王部」「天部」の4つのグループに分けるのが普通である。
「如来」とは「仏陀」と同義で「悟りを開いた者」の意、「菩薩」とは悟りを開くために修行中の者の意、なお顕教では、十界を立てて本来は明王部を含まない。
これに対し密教では、自性輪身・正法輪身・教令輪身の三輪身説を立てて、その中の「明王」は教令輪身で、如来の化身とされ、説法だけでは教化しがたい民衆を力づくで教化するとされる。そのため忿怒(ふんぬ)といって恐ろしい形相をしているものが多い。
以上3つのグループの諸尊に対して、「天部」に属する諸尊は、仏法の守護神・福徳神という意味合いが濃く、現世利益的な信仰を集めるものも多数存在している。
天部の諸尊
天部の神を代表するものに、梵天、帝釈天、持国天・増長天・広目天・多聞天(毘沙門天)の四天王、弁才天(弁財天)、大黒天、吉祥天、韋駄天、摩利支天、歓喜天、金剛力士、鬼子母神(訶梨帝母)、十二神将、十二天、八部衆、二十八部衆などがある。
数尊を集めて護法や守護神的な威力を高めたものとして、四天王・八部衆・十二天・十二神将・二十八部衆などが挙げられる。
安置形態としては、寺院の入口の門の両脇に安置される場合、本尊の周辺や仏壇の周囲に安置される場合などさまざまであり、毘沙門天、弁才天などは堂の本尊として安置され、崇敬の対象となっている場合もある。
参照Wikipedia
天部総攬
1 毘沙門天
2 四天王
1 多聞天
2 増長天
3 広目天
4 持国天
3 梵天
4 帝釈天
5 大自在天
6 吉祥天
7 弁才天
8 大黒天
9 鬼子母神
10 金剛力士
11 飛天
12 技芸天
13 焔魔天
14 深沙大将
15 寿老人
16 福禄寿
17 布袋
18 恵比寿
19 三面大黒天
20 飯綱権現
1 天衆
2 龍衆
3 夜叉衆
4 乾闥婆衆
5 阿修羅衆
6 迦楼羅衆
7 摩暇羅伽衆
8 緊那羅
1 宮毘羅大将 くびら こんぴら Kumbhīra
2 伐折羅大将 ばさら
3 迷企羅大将 めきら
4 安底羅大将 あんちら あんていら
5 頞儞羅大将 あにら
6 珊底羅大将 さんちら さんていら
7 因達羅大将 いんだら
8 波夷羅大将 はいら
9 摩虎羅大将 まこら
10 真達羅大将 しんだら
11 招杜羅大将 しょうとら
12 毘羯羅大将 びから
1 那羅延堅固王(ならえんけんごおう)
2 密迹金剛力士(みつしゃくこんごうりきし)
3 東方天(とうほうてん)
4 毘楼勒叉天王(びるろくしゃてんおう)
5 毘楼博叉天王(びるばくしゃてんおう)
6 毘沙門天王(びしゃもんてんおう)
7 大梵天王(だいぼんてんおう)
8 帝釈天(たいしゃくてん)
9 大弁功徳天(だいべんくどくてん)
10 摩和羅王(まわらおう)
11 神喪天(じんもてん)
12 金毘羅王(こんぴらおう)
13 満善車王(まんぜんしゃおう)
14 畢婆伽羅王(ひつばからおう)
15 五部浄居天(ごぶじょうごてん)
16 金色孔雀王(こんじきくじゃくおう)
17 散脂大将(さんしたいしょう)
18 難陀竜王(なんだりゅうおう)
19 沙羯羅竜王(さからりゅうおう)
20 迦楼羅王(かるらおう)
21 金大王(きんだいおう)
22 満仙王(まんせんおう)
23 摩ご伽羅王(まごからおう)
24 摩醯首羅王(まけいしゅらおう)
25 乾闥婆王(けんだつばおう)
26 阿修羅王(あしゅらおう)
27 緊那羅王(きんならおう)
28 婆藪仙人(ばすせんにん)
1 恵比寿
2 福禄寿
3 布袋
4 寿老人
5 毘沙門天
6 弁財天
7 大黒天