一切如来宝・いっさいにょらいほう(梵名:Sarvatathagatamani サルバタターガタマニ)
身色 黄色
左手 宝珠を載せた蓮華を持つ。
右手 右掌を立てて、中、薬指、小指の三本の指を屈す。
台座 赤い蓮台に坐る
この尊像は『大日経』では遍知眼・能寂母といい、『大日経疏』では仏眼・仏母ともしょうされているようです。
『大日経疏』に「世尊び北辺に仏限を安置せよ。この尊は世尊の母であるので能寂母ともよびます。
衆生を救うため、如来はさまざまな姿に身を変え、慈眼をもって衆生を観察し導く」とあります。
それゆえ如来宝菩薩は、すべての衆生の願いに応じてさまざまな宝を生み出します。
この仏母の働きによって、この尊像は宝珠三昧ともいわれています。
三形の如意宝珠は、このような徳を示したものです。
合掌