前回まで、四角い香合を制作していたので、丸い香合に変わっているの少し驚かれたかと思います。
色々な形を漠然と制作しながら制作していますので図面は描いていません。
図面を描くよりも手に持って立体を実感しながら制作した方が、しっくりとくるように思います。
もちろん図面を描いた方が良い場合もあります。
この丸い香合を制作する行程は前回の四角から丸に変わっただけでほぼ同じような行程をたどっています。
私は轆轤(ろくろ)を使わずに手で彫り仕上げていく場合は正円の丸はあまり作りたいとは思いません。
どうしてかというと轆轤で量産することが出来るので正円ではなく、わざと楕円形にしたり歪んだ円にして、どうせなら轆轤では作れないものを作りたいと考えていますが、今回は正円にも挑戦しようかなとも考えています。
まだ私の中で漠然としたイメージだけが頭にあるだけなので、もしかしたら途中で正円から楕円に変わるようなこともあるかもしれません。
木目を合わせるために、あらかじめ丸く木取りをした、桧材の厚みを半分に切ります。
身と蓋の内側をコンパスで正円を引いて丸い彫刻刀で削りだしていきます。