胎蔵界 128 優波離

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優波離(うばり) Upali(ウパーリ)

お姿  比丘形

肌の色 肌色

左手  小指、薬指、中指を屈して人差し指、親指を立てて胸に当てます。

右手  掌を立て、中指薬指を屈して小指、親指、人差し指を伸ばして胸に当てます。

台座  荷葉座

釈尊の十大弟子の一人。持律第一といわれています。

「我が弟子の中で、戒律を守り置かさない者は優波離である」と『増一阿含経』に記されています。

身分は低く、理髪師でもありました。

貴族出身者もいたのですが、釈尊は優波離を兄弟子としました。

貴族出身者のものと一緒でしたので身分制度があった時代、優波離に礼拝するのをためらっていました。

しかし、教団にあっては、受戒の前後はあっても身分の差はない、として諌めました。

合掌

 

 

 

 

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手板の彫刻 2

まずはYouTubeより

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今回の手板はコンパスを使いますので少し複雑になります。

 

 

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前回と同様に私は四つ描いていますが、いくつ入れるのかは手元にある板に合わせてみてください。

まずは最初にコンパスで大きく円を描きます。

そのときに内側に二つ円を描きます。

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そしてコンパスを使って三等分にして目印をつけます。

目印の所を軸にコンパスを使って半円を描きます。

 

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さらに半円の内側にも二つの丸を引きます。

 

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上の画像の用に輪郭線をまずは薄く切り込みます。

切り込みの溝はV字ではなくレの字にします。

 

 

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次に内側の半円に切り込みを入れるのですが切り込みの溝は最終的にはヘの字のように山型になるのですが、最初にレの字にします。

 

 

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先ほどのレの字の溝を今度はvの字に彫ります。

その連続で内側へ向って彫り進みます。

 

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だいたいの仕上げる前の状態まで彫ると、今度は半分飛び出しているところを同じ形になるように彫ります。

 

 

 

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完成です。

 

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手板1へ

手板の彫刻 1

まずはYouTubeより
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手板の彫刻は平安時代の仏師定朝さんが仏師達の技術を修練するために使われていると伝えられていますが、後に木彫の巨匠高村光雲が東京美術学校木彫科で木彫を指導するためにそれまでに様々なところで木彫の修練として伝わっていた手板をまとめられたようです。

まずは最初に上の画像の彫り方を順を説明していきたいと思います。

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この板に会わせる必要はありませんが、私は一枚の板に4つ描いています。

 

 

 

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2寸(60.6ミリ)幅の正方形を描き四隅からクロスさせて線を引きます。

 

 

 

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細かい幅の線は全て1分(3.03ミリ)にしています。

中央の線から平行に線を引きます。

 

 

 

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平行に線が引けたらクロスさせて同じように引いていきます。

 

 

 

 

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今度は外側から同じ幅(1分)で平行に線をひきます。

 

 

 

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線が引けて彫る前の準備が整いました。

 

 

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私は印刀(三分幅 9㎝)一本で仕上げてみたいと思います。

 

 

 

 

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まず外側の線に立て込みをいれて斜め横から薄く削ります。

 

 

 

 

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木目にあわせて上に向って印刀を運ぶのか、引くのかを木の性質を見極めながら進めていきます。

 

 

 

 

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外側の線ができたら、クロスの線を立て込み入れます。

外側の線は溝が薄いレの字になっています。

そしてクロスの線は薄いV字になっています。

 

 

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クロスの線が出来たら、内側を彫ります。

最初に切り込みをいれるのはどの線も同じなのですが、どちらに向って斜めに削るのかが違うだけです。

その彫り込みの表現はレの字、Vの字、ヘの字の3種類を組み合わせたオウトツになります。

 

 

 

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一つの三角形が仕上げる前の状態に彫り込めました。

三角の外側からレの字、そして反対のレの字、ヘの字、レの字、そして中央の三角の溝、という感じになります。

他の3つの三角も同じように彫り込んでいきます。

 

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全て彫れましたら、仕上げます。

 

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まずは一つ完成です。

 

 

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手板2へ

仏像の撮影をする写真家の目

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私たちがよく見かける仏像の写真集には、仏像がバランスよくトリミング(切り取る)されて美しくレイアウトされ、そして写真集という形で我々の目に触れるようになります。

その撮影している現場を覗いてみると写真からは想像できないような騒然とした撮影現場です。

しかし撮影をしている人が仏像と対峙し、畏敬の念を込めてシャッターを切る姿は雑然とした撮影現場の中であっても、ふと美しいなと感じます。

上の画像は人よりも大きな千手観音菩薩立像です。

下の写真は掌で軽く握ったら隠れるぐらいの小さな仏像です。

どちらの仏像もそれぞれに魅力を感じます。

仏像の写真で思い出すのが土門拳の仏像写真集です。

土門拳は一体の仏像を撮影するのに3日もかけるような、とても繊細な撮影作業をされる方です。

立体的な仏像は撮影するカメラの角度により顔の印象ががらりと変わります。

別の仏像ではないかと思うぐらい、角度によって違った印象になります。

どの角度でどの位置からどの距離で、光の向きはどの方向から照射するのが良いのか、仏像が美しくそして厳かな雰囲気に見える最もバランスのよい位置に立って撮影されているように感じます。

ただカメラを仏像に向けたら撮影できるというものでもなく、撮影者によってわずかに変わる微妙な光の加減や角度で撮影された表情は、どれも畏敬の念が入っているように感じます。

合掌

 

 

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セイタロウさんの声

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はじめまして

このブログの英訳を担当しているセイタロウ(征太郎)と申します。
私は、数年前に、海外経験もほとんどないまま、日本を飛び出し、海外へと引越しをしました。

英語も、まったくわからないまま、何とか生活を続けている間、たくさんの現地で出会った人たちの
好意、そして家族の支えのおかげさまで、英語も徐々になれ何事も無く生活させていただいております。

ある日、日本のモノがすごく恋しくなり、偶然検索エンジンで、このブログと出会いました。
なんとなく、日本のモノは素晴らしいなとこのブログを拝見しているうちに、カッターナイフで仏像彫刻の記事が目に留まりました。

まさに私は、その記事の中でフウタロウさんが書かれていていた、「使う目的もないナイフをカッコ良いという理由だけで手に入れた」タイプで私の家にその使い道のない宝の持ち腐れのナイフがありました。

これはこのナイフを使う、いいきっかけかも知れないと思い。
見よう見まねで、一刀彫の仏さまをお彫りして、普段わたしを支えてくれている妻へとプレゼントしたところ、とても喜んでもらえました。

改めて、手作りのモノのもつ、暖かさや優しさを肌で実感し、私自身とてもうれしくなり、気がつくと、数体の仏様をナイフ一本で彫っていました。

そして、私は今までずっと探してきた、自分が一生のうちに本当にやりたいことが、仏像彫刻かも知れないと思うようになり、その思いは仏さまをお彫りする度に強くなりました。

このような素敵な経験をさせていただき、そして、私自身が何よりも求めていた自分がやりたいことを見つけるヒントをくれたこのブログの管理人様であられます、フウタロウさんへとお礼のメッセージを送らさせていただいたところ、とても快くお返事を賜り、とても幸せな気持ちでいっぱいにさせていただきました。

それからの日々、私の身勝手な仏像彫刻に対する質問に、たくさん快く、そしてわかりやすくご指導まで賜り、たくさんのメールのやり取りを、フウタロウさんのご好意で現在までさせていただいております。

そして、私が出来ることで、何か少しでも恩返しがしたい。
フウタロウさんがこのブログを通じて伝えたいことを、少しでも多くの人たちへ、国籍も宗教も人種も超えてお伝えするためのお手伝いができないかと思い、このブログの英訳をさせていただく運びとなりました。

私自身、学歴もなく、英語を勉強したこともないので、現地で覚えたつたない英語での翻訳ですので、正しい英文とはいえない文章で、誤りも多々あるかも知れませんがそのことも含めてフウタロウさんのご好意により、英訳を任せていただき、とても素晴らしい経験をさせていただいております。

このたび私が訪れた国の彫刻や風景、それぞれの国の手作りの仕事現場などをご紹介させていただく機会を、フウタロウさんの度重なるご好意により賜りました。

私自身初めての経験ですので、つたない文章力ゆえに、駄文になるかもしれませんが、少しでも多くの日本の皆様、そして世界中から、このブログへとアクセスいただいている皆様へと手作りのモノのもつ暖かさや、優しさが伝わるような記事が書ければと思っております。
最後になりましたが、このページをごらんいただいている皆様へ、お伝えしたいことがございます。

私は彫刻が小学生のときからクラスで一番下手でした。
英語の成績もクラスで一番下でした。

このブログと出会う前の私は、まさか自分が仏像彫刻の練習をしているなど夢にも思いませんでした
海外に出る前の私は、まさか自分が英語で生活をして、仕事をするなど夢にも思いませんでした。

人は変わっていくものだと思います。
いや、変わっているのではないのかも知れない。

自分に秘められた可能性を自分で狭めていただけかも知れません。
自分を知っていたつもりだっただけかも知れません。

そして、他人を、世界を知っていたつもりだっただけなのかも知れません。

今この瞬間は誰にでも平等に訪れます。
そしてその瞬間をどう使うかの自由も同時にあります。

もし、少しでも興味のあることや、気になったことがあれば、一度手を止め、足を止め、目を開き
その世界を覗いてみたらどうでしょうか。

もしかしたら、そこには、あなたの知らない素晴らしい経験が待っているかも知れません。

時間の無駄と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、私は無駄や遊び心こそ人間が、人間らしく幸せに生きるうえでの最高の贅沢のような気がします。
皆様が、新しくそして素晴らしい経験と出会えることを、心よりお祈り申し上げます。

このような機会をご提供いただき、いつも暖かくご指導とお心遣いいただいております、フウタロウ様
身勝手な私を支えてくれる、家族、友人の皆様
そして、私の今まで出会ったすべての人たちとこれから出会う人たちにに心より感謝いたします。
私の駄文長文に最後までお付き合いいただき誠にありがとうございました。
合掌

征太郎

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セイタロウさん撮影画像

 

ーセイタロウさんと出会ってー

私、フウタロウの事を最初にお話をする事、御許しください。

私は子供の頃から作文は特に苦手でした。

そんな苦手意識があってか学校で一度も作文や感想文などを書いてほめられた事もありませんでした。

文法が間違っていないだろうか先生からその事を指摘されないだろうか。

おどおどしながら書いていた事を今でも覚えています。

そのトラウマは学校を卒業してからも続き、その後ブログを立ち上げる16年間ずっと引きずっていました。

幸い高校時代にパソコン教育が導入されタイピングゲームで友人と競いあった経験が後に人並み程度にブラインドタッチで打てるきっかけとなりました。

仕事でタイピングする機会もあるのですが、誰かが考えた文章をその通りに(誤字も多いですが)打つのはとてもスムーズなのですが、自分には文章力が無いと最初から決めつけているので原文の文章がこうしたらもっと良くなるのではないだろうか?という疑問はおこりませんでした。

起らないというよりも疑問を感じてはいけないと考えていました。

おそらく思考停止の状態でした。

しかし自分の好きな美術やスポーツは逆に大変楽しんで、取り組んでいました。

美術が好きだった事が仏像彫刻につながりましたが、今では仏像彫刻も20年程経過いたしました。

そして自分の好きな木彫の事をより多くの人に知るだけでなく一度だけでも経験してほしいという気持ちが徐々にわき起ってきました。

そこでブログという方法で発信してみようという気持ちになったのですが、ブログを立ち上げるという事は文章を沢山書き続けなければいけないということで、大変迷いました。

別に無理して立ち上げなくてもよいのですが、それ以上に書きたいという願望をおさえられず、いきなりサーバーと契約をして後戻りできないようにしました。

あれだけ文章を書くのが苦手だった私が、ブログを更新するたびに文法が間違っていたり誤字脱字があったとしても、気にせずどんどんと更新して昔の苦手意識が少なくなりました。

多くの人が何かしらの苦手意識を持っています。

しかし積極的にそれらに挑戦してみると、道が広がったり自分の中の知らない何かに気付く事もあると思います。

私の得意な事が誰かにとっての苦手意識だったりします。

そんな事を考えながらブログの更新を続けていた時にセイタロウさんにブログを通して出会いました。

セイタロウさんとは出会ってから日が経つにつれてメールをやりとりする頻度も増え、時には仏像や木彫以外の話題にも盛り上がったりすることもあります。

日本から離れた場所に住んでいて、簡単に会う事ができませんがメールをする中で彼の一本気なところ、また不器用だと思っていても彼の何でもやってみたいという思いを行動に移す行動力は大変素晴らしい事だと思います。

行動すると苦手なところも顕著に現れてきますが、経験を沢山重ねる事でほとんどの場合解消される事が多いのも事実です。

そして自分の気持ちに素直になって行動すると様々な体験をしたいと思うようになり、その中で色んな種類の経験を積む事になります。

色んな種類の経験を積むということは無駄でなんだか時間がもったいないと思ってしまいます。

私は無駄な事というのは人間にとって生きていくうえでなくてはならない潤滑油のように思っています。

生まれてから就職しそして死ぬまで、一つのプロセスが決まっているかのように外れないように無駄の無いよう周りの目を気にしながら生きて、そして無事に人生を全うして、良い奴だったと皆に囲まれて最後を迎えるのもありだと思います。

生きているのは自分です。

自分が自分の人生を歩んでいるので、失敗も無ければ無駄な事も全くない。

 

たとえ無駄な事だと思っても、自分が楽しいと思ったりワクワクする事がこれから先あると思います。

そんなときも自分の素直な気持ちを大切に貪欲に色んな経験を積んでセイタロウさんやこのブログに訪問する読者さんらしく今後も変わらず生きてほしいと勝手ながら思っています。

セイタロウさんや造佛記の読者の皆さんには私の方こそ励みや勇気をいただき大変感謝をいたしております。

今後ともよろしく御願いいたします。

合掌

フウタロウ

追記

以前アップしましたセイタロウさんの記事を貼り付けておきますのでよかったら覗いてみてください。

英訳者セイタロウとは

 

胎蔵界 175 壇波羅蜜菩薩尊像

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檀波羅蜜菩薩(だんはらみつ) 梵名 Danaparamita ダーナパーラミター

尊形

色 肉色

左手 金剛盤を持ち、花を盛ります。

右手 小指と親指を立てて人差し指、中指、薬指を屈します。

衣  羯磨衣を着します。

台座 赤い蓮華に坐ります。

解説

十波羅蜜の第一で、布施の徳を表しています。

十波羅蜜菩薩はすべて女尊の姿です。

羯磨衣は作業のための衣であって、働きやすい姿をしています。

左手に持っている金剛盤には花が盛られていますが、この花は七宝(金・銀・瑠璃(るり)・玻璃(はり 水晶)・硨磲(シャコ シャコガイの略)・珊瑚(さんご)・瑪瑙(めのう 層状または縞状のある鉱物))七宝から成る花で、それらの花を衆生たちに施すことを示しています。

布施には財施・法施・無畏施の三種あります。

 

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合掌