幅9ミリの印刀を修正する。
この印刀の幅は9ミリ(三分)特に使う頻度が高い道具です。
実は彫刻刀の刃だけ取り出す事が出来ます。
今回の場合彫刻刀の柄の接着が弱ってきたので柄の方も割ってみます。
刃物を裏返すと制作者の名前が刻印されています。
この刻印された所まで切れる鋼が入っていて彫刻刀として使える長さです。
それ以上超えるといくら研いでも切れません。
しかし、刻印のところまで使うとなると相当な年数使い込まないといけませんが。
今回はペンケースに入れるという事でケースに入る長さにします。
切り落とした柄の後ろの部分を前の差し込み蓋で使います。
彫刻刀はあらかじめ接着剤を入れて接着し直します。
接着剤は、ボンド、エポキシ樹脂、カゼイン、膠(にかわ)、米糊、などあります。
ボンドを使う場合は、ボンドが固まらない状態で刃物に付着すると錆の原因になります。
エポキシ樹脂、や米糊などが適していると思いますが、ボンドでも付着しないように接着すれば使えます。
本体の柄の部分が接着出来ると刃先の差し込み蓋を作ります。
差し込み蓋は二枚の板の片方を印刀の形状に合わせて削りだし、両方の板を合わせて入るかどうか確かめます。
少しきつめに入るぐらいがちょうど良いです。
そうすると使っているうちになじんできます。
接着剤は入るとセロハンテープで二カ所止めます。
接着が出来ると細く削りだしていきます。
本体の彫刻刀がある程度、削れると差し込み蓋をして蓋も削りだします。
見た目は細くなっていますが、それからさらに仕上げながら削り込みます。
細い平刀で差し込み蓋と彫刻刀の柄の隙間を調整します。
調整するときに平刀の刃先が出来るだけ金属部分に当たらないようにします。
鉋を使うかどうかはそれぞれの好みです。
彫刻刀の削り跡を残して仕上げても良いです。私の場合、普段使っている彫刻刀は手に馴染む厚みで鉋で仕上げず彫り跡が残った状態で使っています。
私の場合、普段使っている彫刻刀は手に馴染む厚みで鉋で仕上げず彫り跡が残った状態で使っています。
彫刻刀を仕上げている時間がないというのもありますが。
今回の携帯用の彫刻刀は、極限まで細くしたいので鉋で仕上げています。
そして今回はサンドペーパーで磨きます。
普段の彫刻刀はそこまで仕上げないのですが、今回はペンケースに洒落た感じで入れたいという私の願望もあって奇麗に磨いています。
後で椿油を塗るので、今の状態が奇麗でも油を塗ると粗が見えやすくなりますので、その事も頭に入れておいてペーパーをかけています。
では、椿油を塗ってみたいと思います。
今でも使用している人がいますが、昔は美容で椿油を髪に馴染ませることが一般的でした。
その椿油は今でも薬局ならどこでも購入する事が出来ます。
椿油を数滴たらして、手で伸ばします。
油なので刃物も一緒に奇麗に拭いていきます。
刃先を研いで完成です。
彫刻刀に柄をつける 上の画像
彫刻刀の柄を割って作る 上の画像
ペンケースに入れる彫刻刀を改良してみる 上の画像
二種類の砥石を使って彫刻刀を砥ぐ 上の画像
丸刀の研ぎ方 上の画像
彫刻刀の柄を削って丸刀の刃先を長くする 上の画像
彫刻刀の柄の先に糸を巻き付ける 上の画像