彫刻刀の柄を細く削り落として複数の彫刻刀をペンケースに収められるようにする。 その2 9ミリ幅の印刀

tyoukokutou hosoku-10

 

 

 

tyoukokutou hosoku-11

幅9ミリの印刀を修正する。

この印刀の幅は9ミリ(三分)特に使う頻度が高い道具です。

 

 

tyoukokutou hosoku-12

実は彫刻刀の刃だけ取り出す事が出来ます。

今回の場合彫刻刀の柄の接着が弱ってきたので柄の方も割ってみます。

 

 

tyoukokutou hosoku-13 tyoukokutou hosoku-14

刃物を裏返すと制作者の名前が刻印されています。

この刻印された所まで切れる鋼が入っていて彫刻刀として使える長さです。

それ以上超えるといくら研いでも切れません。

しかし、刻印のところまで使うとなると相当な年数使い込まないといけませんが。

 

 

tyoukokutou hosoku-15

今回はペンケースに入れるという事でケースに入る長さにします。

 

 

tyoukokutou hosoku-16

切り落とした柄の後ろの部分を前の差し込み蓋で使います。

 

tyoukokutou hosoku-17

彫刻刀はあらかじめ接着剤を入れて接着し直します。

接着剤は、ボンド、エポキシ樹脂、カゼイン、膠(にかわ)、米糊、などあります。

ボンドを使う場合は、ボンドが固まらない状態で刃物に付着すると錆の原因になります。

エポキシ樹脂、や米糊などが適していると思いますが、ボンドでも付着しないように接着すれば使えます。

 

tyoukokutou hosoku-18

本体の柄の部分が接着出来ると刃先の差し込み蓋を作ります。

差し込み蓋は二枚の板の片方を印刀の形状に合わせて削りだし、両方の板を合わせて入るかどうか確かめます。

少しきつめに入るぐらいがちょうど良いです。

そうすると使っているうちになじんできます。

 

 

tyoukokutou hosoku-19 tyoukokutou hosoku-20 tyoukokutou hosoku-21 tyoukokutou hosoku-22 tyoukokutou hosoku-23

接着剤は入るとセロハンテープで二カ所止めます。

 

tyoukokutou hosoku-24 tyoukokutou hosoku-25 tyoukokutou hosoku-26

接着が出来ると細く削りだしていきます。

 

tyoukokutou hosoku-27 tyoukokutou hosoku-28 tyoukokutou hosoku-29

本体の彫刻刀がある程度、削れると差し込み蓋をして蓋も削りだします。

 

 

 

tyoukokutou hosoku-30 tyoukokutou hosoku-31 tyoukokutou hosoku-32

見た目は細くなっていますが、それからさらに仕上げながら削り込みます。

tyoukokutou hosoku-60

細い平刀で差し込み蓋と彫刻刀の柄の隙間を調整します。

調整するときに平刀の刃先が出来るだけ金属部分に当たらないようにします。

tyoukokutou hosoku-33 tyoukokutou hosoku-34

tyoukokutou hosoku-39

tyoukokutou hosoku-40

鉋を使うかどうかはそれぞれの好みです。

彫刻刀の削り跡を残して仕上げても良いです。私の場合、普段使っている彫刻刀は手に馴染む厚みで鉋で仕上げず彫り跡が残った状態で使っています。

私の場合、普段使っている彫刻刀は手に馴染む厚みで鉋で仕上げず彫り跡が残った状態で使っています。

彫刻刀を仕上げている時間がないというのもありますが。

今回の携帯用の彫刻刀は、極限まで細くしたいので鉋で仕上げています。

そして今回はサンドペーパーで磨きます。

普段の彫刻刀はそこまで仕上げないのですが、今回はペンケースに洒落た感じで入れたいという私の願望もあって奇麗に磨いています。

後で椿油を塗るので、今の状態が奇麗でも油を塗ると粗が見えやすくなりますので、その事も頭に入れておいてペーパーをかけています。

tyoukokutou hosoku-37 tyoukokutou hosoku-38   tyoukokutou hosoku-41 tyoukokutou hosoku-42

tyoukokutou hosoku-45

では、椿油を塗ってみたいと思います。

今でも使用している人がいますが、昔は美容で椿油を髪に馴染ませることが一般的でした。

その椿油は今でも薬局ならどこでも購入する事が出来ます。

椿油を数滴たらして、手で伸ばします。

油なので刃物も一緒に奇麗に拭いていきます。

 

tyoukokutou hosoku-43 tyoukokutou hosoku-44  tyoukokutou hosoku-46 tyoukokutou hosoku-47

 

刃先を研いで完成です。

最初に            その3へ(3ミリの丸刀のサイズ調整)

 

tyoukokutou-32

彫刻刀に柄をつける 上の画像 

tyoukokuwari-20

彫刻刀の柄を割って作る 上の画像

 

tyoukokutou hosoku-5

ペンケースに入れる彫刻刀を改良してみる 上の画像

 

toisi-17

二種類の砥石を使って彫刻刀を砥ぐ 上の画像

 

marutoutogu-7

丸刀の研ぎ方 上の画像

 

tyoukoku-mijikai-8

彫刻刀の柄を削って丸刀の刃先を長くする 上の画像

 

tyoukokutou-ito-26

彫刻刀の柄の先に糸を巻き付ける 上の画像

 

金剛界 56 金剛蔵菩薩尊像

 

kongoukai 56-1

金剛蔵菩薩尊像(梵名:Vajragardha ヴァジュラグルバ)

この菩薩さまは金剛蔵菩薩(こんごうぞうぼさつ)です。

金剛蔵とは金剛の胎児あるいは、金剛を懐胎しているものの意味で、金剛は大智(仏の智慧)のことです。大智の子、あるいは大智を具えているとの意味でもあります。

金剛薩埵と同体とされ、また一百六臂金剛蔵王菩薩とも同体とされています。

金剛薩埵が大智の因(菩提を求める心)

金剛蔵菩薩は大智の果(菩提そのものとしての心)です。

合掌

kongoukai 56-2

香合佛の制作

香合佛の制作

香合という茶道や香道などで使うお香の入れ物が

あります。

私はお茶会などで使う香合の制作を年に一回、制

作させていただく機会があり、それをこのサイト

でもいくつかご紹介しています。

香合の内側に仏様を彫りだしたものがあります。

それが香合佛と言います。

私は香合佛専門のサイトを設けたいと考えており

ました。

香合佛の制作の一日の仕事時間は2時間ぐらいで

一個の香合佛を制作するのに余裕をもって一ヶ月

程で考えております。

おそらくこれ一本では食べていけないと思います

ので隙間時間で制作するサイドビジネスのような

ものです。

サイトに掲載するのに二種類の香合佛しかないと

いうのは寂しいので複数の香合佛を用意したいと

思います。

そのためには彫刻をしないといけないので、タイ

ピングと彫刻は同時にしていく予定でしたが、や

はり彫刻するときは

彫刻に専念した方が良いという事もあり、コンピ

ュータから離れていました。

コンピュータというのは電源を入れっぱなしにし

ていても集中できないみたいです。

テレビもネットもない環境のほうが彫刻には専念

できますね。

こんな事を書くとみなさまからどう思われるか心

配になりますが、私はテレビを全く見なくなりま

した。

そのかわり、仏師さんのブログを見て勉強したり

検索上位に表示させる為のテクニックを教えてい

るサイトや、エルメスなど高級ブランドのサイト

美しいウェブサイト、集客を目的としたサイト、

googleに好かれるサイトまた、手を動かしている

ときにはyoutubeなのど動画サイトで情報を得て

います。

ですので、とうてい仏師とは思えない日常生活

を送っております。

動画が良いと聞けば動画をアップする、あれが

良いこれが良いと聞けばすぐに試す、準備期間

なので何でも試します。

私は仏像を彫る人間なのだから心は常に不動心

をもっていなければいけない、という事も書け

たらかっこ良いだろうなあとは思いますが、あ

いにく私の心は常にあってないようなもの、つ

まり諸行無常ってちょっと違うかな。

しかし調べているうちに私の知り合い以外の新

規ユーザー様が来ていただくには、相当数のペ

ージ、そして例えば

 

何かを販売しているサイトなら商品を紹介した

いところですがそれでは読んでくれないので見

に来ていただいた方に、有益な情報を提供しな

ければいけないという事に途中気付きました。

ネットのみを利用した場合お金をかけない分、

相当の努力が必要なのですね。

 

IMG_5982

 

 

香合の制作 13

黒い漆が研ぎだしても下の木地が見えない状態までの段階に来ましたら、次に顔料の入っていない漆液を綿棒などで少しすくい、全体に薄く塗っていきます。