金継ぎ ー仕上げー

 

 

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江戸時代の古い蕎麦猪口ですが、所々にほつれがありました。

ほつれの箇所を金で仕上げてみました。

 

 

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御抹茶椀です。

上下の画像は別の抹茶椀ですが大きなほつれが一つだけありました。

このぐらいのほつれだとワンポイントとして雰囲気がでてきますね。

 

 

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備前焼の花器です。

長いひびと口にも大きな破損があったのですが、木屎漆で埋めて仕上げました

 

 

 

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色絵の珍しい六画の中皿です。

いくつかほつれがあったのですが、どれも小さいので金もさりげなく仕上がりました。

 

 

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こちらのお皿は元々焼き継ぎがされていたので、その上から黒の漆を何度も塗り重ねて金で仕上げました。

 

 

 

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古い江戸時代の器です。

こちらは麦漆で接着をして黒漆で何度も塗り重ねて仕上げました。

 

 

 

 

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金継の行程はこちらにも別の抹茶椀でご紹介しています。


抹茶椀の金継

 

 

ペナントナイフ

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この前、刃物屋の源久さんでナイフの事を色々とお尋ねしていたのですが、その時にペナントナイフをご紹介していただきました。

このナイフはとても薄く持ち運びにはかなり便利です。

店主さんは昔から愛用していてちょっとした封を切ったり、鉛筆を削ったりと、日常生活には欠かせない道具のようです。

値段もかなりお手頃です。

現在60歳以上の方はとても懐かしいナイフだと思われるようで、私はこのナイフ始めて見ました。

お店には何度も通っているので目には触れていたのかもしれませんが、その時まではカスタムナイフをちゃんと見ていなかったので、店主さんもあまり進めなかったのだと思います。

しかしとても使いやすそうなのは見た感じでも伝わってきます。

 

 

 

 

 

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鞘の中は刃先の方が程細くなってます。

 

 

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きっちりとナイフを差し込んだらしっかりと鞘が固定されています。

今では販売しているところも限られているようでなかなかお目にかかる事も少ないようですが、日常生活で使用するのにはかなり重宝しそうです。

黒い漆器の修復 

まずは動画から

今回は黒い漆器の補修です。

下の画像では木の地肌が所々見えています。

 

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これらの下地の木が見えているところにまずは漆を染み込ませます。

 

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染み込んだ漆が固まると今度は上から呂色漆という黒顔料が入った漆を薄く何度も塗り重ねます。

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下地が見えている傷が大きいところは木屎漆という細かい木の粉と漆を混ぜ合わせた物で厚みをつけます。

 

 

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数日経過して固まったら幅の狭い平刀で周りを傷つけないように丁寧に整えます。

 

 

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整えた上から呂色漆を塗ります。

 

 

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呂色漆が固まりサンドペーパーかもしくは砥石で面を整えます。

そして呂色漆をその上からもう一度塗ります。

固まったらもう一度サンドペーパーで整えてまた呂色漆を塗ります。

 

 

 

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何度も塗っては整えを繰り返して上のようにフラットになるまで続けます。

 

 

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補正したところに漆で薄く伸ばして拭き取って仕上げます。

それを3回ぐらい繰り返して完成とします。

 

 

 

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完成

カスタムナイフの鞘作り 2

デザインは黒の油性マジックで描いています。

まだ迷っていますが、とりあえずこういう感じで進めます。
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一方の木に小さな穴をあけていたのでその穴に電動ドリルで少し大きな穴をあけます。

この辺りから鞘作りが楽しくなってきます。

最初のナイフを鞘に入れるための溝を削るのはどちらかというと作業という感覚ですが、この段階までくると微調整の繰り返しですが、大変楽しくなります。

形が思うように削れて出てくるとモチベーションも上がります。

逆にちょっとした削り過ぎで失敗をする可能性も秘めていますが、今回はちょっと遊んでみました。

刃の部分さえ隠れていたら安全なので思い切って鞘の内側まで削り込みました。

削り込む前は自分が思い描いたように出来るのか不安もありましたが、遊びだから思い切って彫り込みました。

こういう事が自分の遊び感覚を楽しませてくれます。

あとはフォルムの美しさを気にしながら彫り進めます。

 

 

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削ってはデザインの修正をして、削ってはデザインの修正をします。

 

 

 

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途中でオカメインコを想像しながら彫り進めましたが、いかがでしょうか。

 

 

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ワンポイントに丸刀で丸い溝を作っていますが、このやり方は不動明王などの光背の表現でよくつかいます。

 

 

 

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サンドペーパーで全体の表面を整えます。

 

 

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全体が整えたら椿オイルを塗って仕上げます。

 

 

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カスタムナイフの鞘作り 1

まずは動画から

今回はナイフのカリンの木を使って鞘をつくってみました。

もともと皮の入れ物がついていたのですが、全体的に大きくなるのでコンパクトにしてみたいというのがありましたが、私自身がアレンジするのが好きで作りたかったのもあります。
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まずはどういう鞘を作るのかイメージが固まっていないのですが、木を当てながら考えてみたいと思います。

適当な大きさのカリンの木を用意したらナイフに当てて、ナイフが差し込める溝を彫ります。

最初から真っ二つに分かれているのでお互いの内側に溝を入れます。

 

 

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当たるところを鉛筆でまずは描きます。

最初に黒い柄が盛り上がっているのでその箇所を彫り込みます。

 

 

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両方の木に彫り込めたら刃先の溝を彫ります。

 

 

 

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ナイフを差し込んで状態を確認します。

ここまできっちりと丁寧に溝を彫りだします。

 

 

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穴の箇所は最初から決めていたので穴の場所を接着する前に一方の木だけあけます。

 

 

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しっかりと接着をします。

 

 

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固まったら最初はデザインの事を考えずに鞘の厚みを削りだします。

 

 

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まだまだ厚めに残っていますが次に大雑把にデザインを考えていきます。

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カスタムナイフを砥ぐ 1

 

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動画を見ていただいてありがとうございます。

動画で使われた道具や砥石をブログでご紹介します。

 

 

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まずは台ですが、少し傾けられるように角度をつけています。

溝の所にナイフを置いて左手で固定して研ぎます。

もう少しナイフを寝かせて研ぎたいと思ったので、台を角度をつけていきたいとおもいますので後日、もう一度改良します。

 

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ナイフを固定するときに台とナイフをしっかりと固定します。

 

 

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上は日本の砥石です。

向って左から人造砥石のキングの800番、中砥石の青砥、天然の仕上げ砥石です。

キングの800番で充分だと思います。

というのもステンレス鋼が堅すぎて、店主の方もおっしゃっていましたが、研いでも滑っている感覚で全然研げないですよって言っていたのを思い出しました。

 

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上の画像がオイルで研ぐナイフ用の砥石です。

向って左から、オイル、仕上砥石(人造砥石)中砥石、中砥石、荒めの中砥石といった感じです。

まだ私もきちんとナイフを使った事が無かったのですが、今回使用して思ったのは、カスタムナイフは錆びないのと、ステンレス鋼が相当堅いので、堅い木を削るのには大変重宝する阿と思いました。

錆びないという事は外で雨や水を使った作業には大変重宝するなと思います。

また肥後の守とカスタムナイフが二つあればどちらの良い部分もカバーできるのではないだろうかと思います。

今後はこのカスタムナイフを中心に色々と遊んで見たいと思います。

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YouTubeへ動画を投稿 仏頭の彫り方、金継と漆器の修復完成動画、ナイフの砥ぎ方

YouTubeに新たに動画を投稿しました。

それぞれの動画はまた次回にご紹介していきます。

 

漆器の修復

金継の修復動画

野外で一刀彫

カスタムナイフの砥ぎ方の動画

初めての顔出し動画 お地蔵さんの仏頭を彫る

お地蔵さんの仏頭を彫る。(仕上げ) 続き

円山公園で野外彫刻 ーMOKI KNIFEー 

 

カスタムナイフを砥ぐ (この動画は、このブログ記事を掲載した次の日に撮影しました。)
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おはようございます。

思いつきで早朝の円山公園で野外彫刻をする事にしました。

実は以前から西洋ナイフを使って彫刻をしたいなという気持ちがありました。

日本の彫刻刀を使い慣れていると非常に彫りにくいだろうなあとは思っていましたが、小学校の頃に見たアニメでナイフを使って動物を彫刻しているシーンが私の頭にこびりついていて、かっこいいなと思っていたのがずっと印象に残っています。

それで彫りにくいかもしれないけれど本気でやればどこまで削れるのかそして表現できるのか、試しに彫ってみたいと思います。

ナイフは西洋ナイフと書きながら実は日本製でMOKI ナイフです。

とても堅いステンレスでしっかりとした刃がつけられます。

購入した源久さんにアドバイスを聞いてこのナイフを選びました。

私はビクトリアノクスという多機能ナイフを持っているのですが、切れるナイフではあるのですが、しかし木を削るには、ステンレスの刃が柔らかすぎます。

刃をつけても彫刻刀のようには上手くいきませんが、しかし日常の道具としては大変重宝します。

 

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1時間半ほど閉店間際まで何本も何本も選びようやく選んだナイフが上の画像のMOKIナイフです。

刃先が短く幅の広いナイフが欲しかったのですが、何種類かMOKIナイフはあったのですが私の欲しいと思っている形の刃先のナイフがこの一本だったので、選ぶというよりもこのナイフしかなかったのですが、色々と物色をしている時間がとても楽しいのでついつい長居しました。

店主さんはわざわざ削りにくいナイフを使わなくても、もっと使いやすい道具を選んだら良いのにと思っていたと思いますが、私はできれば若い人が手に入れたいと思うような、人に自慢できるかっこ良いナイフにこだわっていました。

道具はもっていると必ず使いたくなる物です。

しかし、こういったナイフは男の子がナイフの魅力に憧れて手に入れたのは良いけれども結局、使えずに終わってしまいます。

それだったら、木でも削って彫刻をしたらどうだろうかと思っていました。

削っても思っていた以上に削れないと思います。

それは、刃先が意外となほど鋭利ではなく削り方も甘いからですが、そういった問題点が見えてきたとき、あきらめる人の方が多いと思いますが、その中でもなんとかして今あるナイフを最大限切れる状態までもっていき、そして削る技術を身につけたいと思えるような記事にしたいと思って今回このページをもうけました。

以前にもナイフを使った小さな蓮の作り方をご紹介していたのですが、その時は本当に家にあったビクトリアノクスをそのまま使いました。

元々木を削るために作られた刃先ではないので、削り跡があまり奇麗とはいえません。

中途半端になってしまったところがあるなと自分でも思っていました。

今回はさらに一歩踏み込んで、ナイフの刃にこだわりまた研ぎにもこだわって本当はどこまで精度を高める事が出来るのかという個人的な実験でもあり、私の小さかった頃にこんな人がいたら面白いだろうなあ、と思える人間を想像して挑戦してみました。

今回の野外彫刻は朝6時30分に円山公園で彫刻をすることにしました。

人が少ない時間帯でゆっくりと彫刻をする事が出来ました。

今回使用した彫刻の材料は落ちている枝を使いました。

動画を見ていただければ彫っているのが確認できると思いますが、今回まだナイフの刃先の研ぎが甘かったのと、もう少し枝が太ければ良かったなあと思います。

ですので次回は、ナイフを砥ぐ台を作ってそれに固定しアメリカのアルカンザス地方で採掘されるオイルで砥ぐ天然砥石と日本の砥石の両方を使ってどちらが良いのか比べるところから始めて、しっかりとした刃をつけてみたいと思います。

最後になりましたが、今回彫刻した、合掌した仏さんの一刀彫を掲載して次回に引き継ぎます。

 

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蔵王権現の彫刻と三鈷杵の取り付け

まずは動画から
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今回の彫刻は何年も前から彫りかけの蔵王権現像です。

この像は古い像の模刻像として彫刻していましたが、今回完成に致りました。

仕上げる時に三鈷杵が無かったので、三鈷杵の制作だけご紹介いたします。

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両手がまだ切り離していない状態ですが、腕釧(腕飾り)の境目で丁寧に切り取ります。

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元々小さな仏像なので持ち物である三鈷杵もかなり小さくなります。

こういうときは、長めに残した木の先に三鈷杵を彫り込みます。

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丁寧に握っている手に穴をあけます。

このとき出来るだけゆっくりと軽い力で小さく開けて徐々に広げます。

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あらかじめ細い木を差し込んでこの棒の先に三鈷杵を取り付けます。

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仕上げてから、三鈷杵を切り離しています。

そして三鈷杵に穴をあけて棒に差し込みます。

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完成

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セイタロウ作のわらじが届く

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いつも造佛記の英訳をしていただいているセイタロウさんからワラジが届きました。

最初にいただいたわらじは裏にゴムがついていてそれが滑り止めになっていて、今回のは裏にゴムがなく100パーセントマニラ麻でできています。

実は履物としてわらじを履こうという選択肢が今までありませんでした。

最初に届いたわらじを初めて履いたときからその印象はガラッとかわりました。

麻が思っていた以上に丈夫で、履いていても結び方がしっかりとしているので履き心地にもほどけないという安心感がありました。

そして履いているうちに足のサイズになじんできてフィットしてきます。

そして、このごつごつした感じがなんとも気持ちがよいです。

そして今回送っていただいたのはセイタロウさんが作られたという事で大変愛着もわきます。

なんといっても裏に滑り止めのゴムがついていない100パーセントマニラ麻でできたわらじということで私にとって理想のわらじが手に入りました。

これからは滑り止めのゴムがついたわらじとゴムのないわらじを使い分けながら利用させていただこうと思っています。

 

本当にありがとうございました。

合掌