今回の彫刻は何年も前から彫りかけの蔵王権現像です。
この像は古い像の模刻像として彫刻していましたが、今回完成に致りました。
仕上げる時に三鈷杵が無かったので、三鈷杵の制作だけご紹介いたします。
両手がまだ切り離していない状態ですが、腕釧(腕飾り)の境目で丁寧に切り取ります。
元々小さな仏像なので持ち物である三鈷杵もかなり小さくなります。
こういうときは、長めに残した木の先に三鈷杵を彫り込みます。
丁寧に握っている手に穴をあけます。
このとき出来るだけゆっくりと軽い力で小さく開けて徐々に広げます。
あらかじめ細い木を差し込んでこの棒の先に三鈷杵を取り付けます。
仕上げてから、三鈷杵を切り離しています。
そして三鈷杵に穴をあけて棒に差し込みます。
完成