金剛宝菩薩尊像(梵名:Vajraratna ヴァジュララトナ)
この菩薩さまは、金剛宝菩薩(こんごうほうぼさつ)です。
右手は宝珠を持ち、左手を与願印にします。
『金剛頂経』によると、この尊が持つ宝珠は一切如来が衆生を灌頂する摩尼宝珠であるとされ、この灌頂により衆生は安楽や満足を享受できます。
『瑜祇経(ゆがきょう)』によると真如の境界から光が生み出され、その光が神々や人々に行きわたり、それぞれの願望を満たすとされますが、その願望の満足を宝珠で象徴しています。
与願の印をしているのは、菩提心を生じた後に、一切の衆生に諸々の施与する誓願を表します。
この与願印と宝珠で宝生如来の徳を展開することを表します。
合掌