この段階になってくると、彫刻として面白くなってきます。
それと同時にちょっとした彫刻刀の動かし方次第で表情が随分と変化します。
斜め横から見ると首がまだ出ていませんが、この首の奥行きは最後まで残し気味の方が失敗が少ないです。
実は彫刻を始めて間もない頃はこの首の凹みにこだわりすぎて仕上がったときには首が彫り過ぎになってしまう事があります。
そいういうこともあり、首の凹みは迷ったら彫らないのが鉄則です。
耳の彫刻は耳の穴をまず最初に決めます。
そして、穴を中心に彫刻刀で薄らと刻みを入れます。
何度も何度も顔に描き込みます。
描いた線を基準に薄らと刻みを入れます。
すると線は消えますが、消えた時に表情を確かめ少し違うと感じたらその箇所にまた加筆して、繰り返します。
繰り返しても全く解決しそうにない場合はしばらく休んでください。
一生懸命取り組んでも、失敗する確立が高くなるだけです。
しばらく離れるとどこが彫り足りないのかよくわかるようになります。
お顔の表情は本当に微妙な場所なので、一度で決めようとは思わずに眼は薄らと彫りながら微調整できるように彫りすすめます。