京都に住んでいると古い着物を取り扱っている古着屋であったり、毎月25日に北野天満宮の骨董市では特に着物を販売する露店が比較的多く出店しています。
新品でなくても古着でも充分すぎるぐらい自分の気に入った着物を探す事が出来るので、それも京都の魅力の一つかもしれません。
とはいえ男性ものは女性の着物に比べて、取り扱っている数が少ないのは事実です。
私が着物を楽しもうと思えたのは実はお洒落に着こなしている人を見てかっこ良いなと思ったのがきっかけです。
それまではお洒落をする事イコール着物を着ることにむすびつかなかったのです。
私が着物を古着屋や骨董市で頻繁に探し求めていたのが今から10年程前の事です。
着物には茶道のように、さまざまなルールがあるようですが、季節外れの着物を着ていたり、また約束事から外れていたら周りから陰口を言われないだろうかとびくびくしたり、楽しむ前はそんな事を意識していたが故にどうしても楽しむ事が出来なかったようにも思います。
私も様々な人からアドバイスを受けた事もありました。
しかし聞けば聞く程、めんどくさくなってきている自分がいました。
そんな時に常にお洒落に沢山の着物を着こなしている二張の和傘のご主人からアドバイスを受けたのが吹っ切れたように思います。
「好きに着りゃ良いんだよ」
「昔の人は着物は普段着として毎日着ていたのでそんな事いちいち気にして着ていないよ」
昔の人の感覚は私たちがTシャツにジーンズを着る感覚なんだろうと思います。
しかし真冬でもTシャツ一枚で歩いている人を見たときは「寒そー」って思いましたが。
約束事は大切だとは思うけれど、それにはその前の段階として自由に楽しんでみるという経験があってこそのように思います。
日本人には基本の大切さをあまり言わない方が良いのではないかと思う事があります。
真面目な人間にさらに真面目になりなさいというような事で、黙っていても真面目に基本通りに学ぼうとする人には酷な話だと思います。
基本を意識しすぎて疲れきって嫌になる事が一番良くないように思います。
まずは着物を楽しんでみたいと思ったら、アドバイスを受けすぎずにふらりと25日の北野天満宮の古着屋で、黙って生地の雰囲気を楽しんでみてみる事です。
実物を沢山見る事から得られる情報の方が遥かに大きいです。
新しい着物もデザインが斬新で面白いのですが、古い着物は買い求めやすいので、まずは最初の入り口として失敗前提で手に入れてみてはいかがでしょうか。
上の着物は真ん中以外は人から頂いた物です。
真ん中の着物は古着屋さんで手に入れました。
着物は遠目で見ると一色にしか見えませんが、近づいてみると紡ぎの雰囲気や素材感が見ていて飽きないです。
今まで手に入れた帯を上の画像のように並べた事が無かったのですが、こんなにあった事に驚いています。
その中で頻繁につかう帯とあまり使わない帯がどうしても出てきます。
使わないから無駄という事はないです。
そのおかげで何が自分に合うのか合わないのか使いながら理解する事が出来ました。
グレーの帯はたいへんよく使います。
その中でも上の画像の真ん中の帯は大変使いやすいです。
上の画像の帯は古い帯です。
少し厚みがあって結び目がしっかりと立ちます。
肌襦袢の代わりに手ぬぐいを襟元に入れてみました。
お店のウェブサイトです。 Jazz spot YAMATOYA