日本の美しい履物 草履、下駄、雪駄

日本の美しい履物

現在では一般的な履物といえばスニーカーや皮靴などが一般的ですが、いざ着物や浴衣や作務衣などを思い立って初めて着たいと思ったときにもっとも困ってしまうのは履物のように思います。

イタリアの高級シューズ、フェラガモやリーガルなど良い靴の代名詞として良く知られていますが、いざ日本のものになると、どういうものをはけば良いのか、どういうものがあるのか思いつきにくいかと思います。

靴と同様に自由に楽しめれば良いと思いますが、下駄っぽいものや雪駄っぽいものなど、求めやすいものを手に入れて最初に試されるのもよいのですが、靴と同様に実際に見たり触れたりする事で、ヨーロッパの高級シューズと同様に日本にもすばらしい履物が沢山あります。

 

 

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上下の履物は雪駄です。

この履物の裏には皮が張って金属でとめていいます。

一番よく履いている履物で茶道でも使えるし、日本の着衣にはなんでも合います。

無難と言えば無難なのですが、この雪駄が一つとりあえずストックしておけば次に手に入れる履物は自由に遊ぶことができます。

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上の画像から3枚の画像は下駄です。

地面から高くなっているので雨の日などには重宝します。

私は洋服の装いで遊びで下駄を履いたりもします。

からんころんと、歩くたびに音が鳴って、それが何ともいい音です。

でも博物館には下駄で入館しない方が良いです。

私は音が大きいために注意されました。

 

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下駄の鼻緒の色が変わると雰囲気に彩りが出てきます。

鼻緒の色で楽しんでも面白いと思います。

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漆塗りの下駄です。

茶道にはNGですが、花街へ着流しで遊びに行くのもなかなか面白いのではないでしょうか(笑)

 

 

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こちらは皮の鼻緒にうっすらと模様が刻まれています。

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他にも竹の皮を使った草履などもあります。

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日本の履物も色々ありますので、いろんなシチュエーションを想像したり、実際に使ってみると日本の履物の良さを実感できると思います。

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そうはいっても、カラフルなカジュアルなシューズも好きなのですが、フォーマルな装いのシューズも私は好きですがね。

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左からリーガル、ギャルソン、フェラガモ、と結構私もミーハーです。

履きたいと思ったらその日が吉日、今この瞬間に一番履きたいもので楽しむのが一番です。

 

仕上げない仏像の下図と仏像彫刻

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このページに掲載している画像は袈裟を着ていない如来の御姿です。

何年前に描いたのかわかりませんがブログをやり始める2年以上は前だったと思います。

4年近くのんびりと描いてようやくこの姿まできました。

袈裟を着せていないのは仏像の体つきを見るためです。

この仏像の絵とは別の絵を描いている時に、ふらっとこちらの仏像の絵を修正しながら仏像の姿を思い描きます。

真っ白な状態から描いた方が良いようにも思うかもしれませんが、仏像の御姿に気品や拝まれる対象としての雰囲気を持たせようと思うと、描くという作業よりも修正する作業の方が大きいように思っています。

今回、頬のラインの膨らみ目の雰囲気を少しずつ修正していました。

一から描くと描き終えた事に安堵してしまって冷静に見れない事があります。

つまり最後まで仕上げると力つきてしまうので、最後の修正が力不足になります。

一生懸命必死に仕上げるという方法ももちろんあります。

しかし仏さんらしいお姿を描こうと思うとなかなか難しいように感じます。

 

 

 

 

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絵と同様にここに三体の仏像があります。

4年前に彫り始めてまだ仕上がっていません。

彫りを修正したり、絵を描きながら仏像のお顔をどのように表現するのか仕上げようと思わずに、残しておきます。

新しく仏像の彫りを始める前に、未完成の仏像を少し修正してから新しい仏像を彫り始めると彫るところがよくわかるようになると思います。

私は仏像彫刻ですが、もし何か物事にぶつかって超えないといけない壁が出来たとしたら、途中で作業や研究や練習をストップして、頭を切り替えて、やるべき事から離れる勇気も必要なのかもしれません。

 

 

 

 

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愛しい着物 ー古着を楽しむー

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京都に住んでいると古い着物を取り扱っている古着屋であったり、毎月25日に北野天満宮の骨董市では特に着物を販売する露店が比較的多く出店しています。

新品でなくても古着でも充分すぎるぐらい自分の気に入った着物を探す事が出来るので、それも京都の魅力の一つかもしれません。

とはいえ男性ものは女性の着物に比べて、取り扱っている数が少ないのは事実です。

私が着物を楽しもうと思えたのは実はお洒落に着こなしている人を見てかっこ良いなと思ったのがきっかけです。

それまではお洒落をする事イコール着物を着ることにむすびつかなかったのです。

私が着物を古着屋や骨董市で頻繁に探し求めていたのが今から10年程前の事です。

 

着物には茶道のように、さまざまなルールがあるようですが、季節外れの着物を着ていたり、また約束事から外れていたら周りから陰口を言われないだろうかとびくびくしたり、楽しむ前はそんな事を意識していたが故にどうしても楽しむ事が出来なかったようにも思います。

私も様々な人からアドバイスを受けた事もありました。

しかし聞けば聞く程、めんどくさくなってきている自分がいました。

そんな時に常にお洒落に沢山の着物を着こなしている二張の和傘のご主人からアドバイスを受けたのが吹っ切れたように思います。

「好きに着りゃ良いんだよ」

「昔の人は着物は普段着として毎日着ていたのでそんな事いちいち気にして着ていないよ」

昔の人の感覚は私たちがTシャツにジーンズを着る感覚なんだろうと思います。

しかし真冬でもTシャツ一枚で歩いている人を見たときは「寒そー」って思いましたが。

約束事は大切だとは思うけれど、それにはその前の段階として自由に楽しんでみるという経験があってこそのように思います。

日本人には基本の大切さをあまり言わない方が良いのではないかと思う事があります。

真面目な人間にさらに真面目になりなさいというような事で、黙っていても真面目に基本通りに学ぼうとする人には酷な話だと思います。

基本を意識しすぎて疲れきって嫌になる事が一番良くないように思います。

まずは着物を楽しんでみたいと思ったら、アドバイスを受けすぎずにふらりと25日の北野天満宮の古着屋で、黙って生地の雰囲気を楽しんでみてみる事です。

実物を沢山見る事から得られる情報の方が遥かに大きいです。

新しい着物もデザインが斬新で面白いのですが、古い着物は買い求めやすいので、まずは最初の入り口として失敗前提で手に入れてみてはいかがでしょうか。

 

 

 

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上の着物は真ん中以外は人から頂いた物です。

真ん中の着物は古着屋さんで手に入れました。

着物は遠目で見ると一色にしか見えませんが、近づいてみると紡ぎの雰囲気や素材感が見ていて飽きないです。

 

 

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今まで手に入れた帯を上の画像のように並べた事が無かったのですが、こんなにあった事に驚いています。

その中で頻繁につかう帯とあまり使わない帯がどうしても出てきます。

使わないから無駄という事はないです。

そのおかげで何が自分に合うのか合わないのか使いながら理解する事が出来ました。

 

 

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グレーの帯はたいへんよく使います。

その中でも上の画像の真ん中の帯は大変使いやすいです。

 

 

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上の画像の帯は古い帯です。

少し厚みがあって結び目がしっかりと立ちます。

 

 

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肌襦袢の代わりに手ぬぐいを襟元に入れてみました。

お店のウェブサイトです。 Jazz spot YAMATOYA 

着物でジャズ喫茶

京都の骨董街 新門前 吾目堂 鉄斎堂 1 ー新門前周辺と鉄斎堂ー

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今日は、主に日本や中国のアンティークを扱う夢工房吾目堂さんへ行く用事があったので時間に余裕を持って京都の骨董街の一つ新門前周辺を散策してみました。

途中に鉄斎堂という日本画を主に取り扱った建物にふらっと入って目の保養をして楽しんでいました。

鉄斎堂では日本画の展示会をしていたのですが、林司馬 ー模写の世界展ーが開催されていました。

 

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最初にご紹介しました鉄斎堂です。

林司馬さんの描いた日本画ははじめてみますが、精密模写という繊細な線の描き方が何ともうつくしかったです。

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伊藤組紐店の真田紐を使ったカメラのストラップ

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実は以前より試したいと思っていた事がありました。

それはカメラにストラップを取り付ける事です。

なんだそんなことかと思われるかもしれませんが、私は香合佛でも使用している伊藤組紐店の真田紐を使いたいと思っていました。

組紐店で使用する紐は使えば使う程柔らかく滑らかな感触になります。

その感触が好きでどうしても組紐店の紐を使いたいので早速、組紐店へ直接カメラを持って組紐店で色を選んでみました。

真田紐の幅は2分(約6ミリ)、3分(約9ミリ)、4分(約12ミリ)と尺貫法が使われていますが、持っていったカメラは6ミリよりも若干小さかったので一番幅の狭い3分に決めました。

次に色を決めるのですが、最初に考えていた色のイメージがあったのですが、紐とカメラを合わせてみるとどうも相性があまり良くなさそうなので、無難な黒一色に使用かとおもっていました。

しかし、画像にもありますが、このカラフルな色目の紐が意外と合うのではないだろうかと思って少し冒険しますが、こちらの紐に決めました。

 

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穴に真田紐を通すのは思っていたとおり難しかったので、テープを先に付けて、テープの先を細くして穴を通す事にしました。

 

 

 

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テープの先は入ったのですが、紐のところまで入ると厚みがテープの分増しているのと、もともと丈夫な紐なのでなかなか入りませんでした。

穴がL字に曲がっているので、下の画像のように、紐を思いっきり差し込んで先の方は横に通るように細い糸を軽く引っ張りながら押し込んで何とか通す事が出来ました。

 

 

 

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かなりきつく入っているので結ばなくても問題なく固定されています。

 

 

 

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今回はとりあえず単純に結んでいますが、また他の方法が見つかったらその時まで上下の画像の用に利用しようとかんがえています。

 

 

 

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二張の和傘のご主人が家の中では作務衣を大事に着こなしていたのを思いだします。
作務衣がとても体にフィットしていて、それでいて動きやすそうな雰囲気でした。
とても長く使われているのか、作務衣の生地の藍染めが落ち着いた色になっていました。
そして普通の作務衣とは違うところの一つに腕を通すところが袖口までシャツのように細くなっていました。
普通の作務衣なら袖が大きいので、大きいと作業の邪魔になりそうですが、それはとても作業がしやすそうでした。

あるとき作務衣の話になりました。
私が良い作務衣を探している事と着用している作務衣がどこで手に入れたのかが知りたかったのですが、それは特注で作ってもらったようでした。
袖口の細いのは空手着を見本に注文をされていました。

もともと、作務衣は作業着として使われていたのですが、現代では様々なバリエーションで着用されるようになりました。
私は作務衣という作業着がこのように昇華されてつかわれるのは、ジーンズに似ているように思います。
ジーンズも元々は炭坑夫が仕事着として着用されていたのを、現代では様々なファッションに取り入れられ本来の作業をするという目的からはかけ離れてはいますが、作務衣も作業着という立場の作務衣と作業をすることからは離れて見た目を意識したもっとより多くのバージョンが出てきても面白いように思います。

時には、スーツ、時には作務衣、時には着物、時にはTシャツ、時には浴衣、時にはジャージと様々なバリエーションを毎日の生活に取り入れて楽しむのも面白いのではないかと思います。

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