仕上げです。
まだ螺髪は残していますが、脇など彫りにくい箇所やへこんだ部分を仕上げてから外側の彫りやすい部分を仕上げていきました。
寄木造りの制作行程 8 釈迦如来坐像 体のラインを意識して彫る
寄木造りの制作行程 11 釈迦如来坐像 YOUTUBEへ投稿
仕上げです。
まだ螺髪は残していますが、脇など彫りにくい箇所やへこんだ部分を仕上げてから外側の彫りやすい部分を仕上げていきました。
寄木造りの制作行程 8 釈迦如来坐像 体のラインを意識して彫る
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ニコニコ動画をご覧くださいました皆様、心より感謝申し上げます。
昨日の夕方頃だと思いますが、話題の動画に取り上げられていました。
動画を投稿してこの四日間で90再生まで細々と回数がのびていたのですが、夕方8時頃にチェックをしてみると600を超えていました。
思わず、どうなっているのだろうと何かに私の動画が取り上げられているのだろうかとニコニコ動画の機能をあまり把握していなかったので色々なクリックボタンを触ってみました。
そして上の方に表示されている動画というボタンをチェックすると、なんと話題の動画という枠に私の動画が取り上げられていました。
ブログの更新記事を書く時間ですが、ニコニコ動画が気になりチェックすると必ず30再生ずつ上がっていて気になって書くのが少しずれ込みましたが、気にしたところでどうする事も出来ないので、とりあえずブログを記事を書く事にします。
前回、衣紋線をきっちりと決めて彫り進めましたが、今回は全体的に仕上げに取りかかります。
作業時、仏像に手が触れる部分は、膝、肘、肩、頭、鼻先などにあたります。
手に触れやすい場所は後に回して、最初に内側から仕上げに取りかかります。
脇、横腹、などの仕上げにくいところから始めて徐々に外側に向かっていきます。
寄木造りの制作行程 8 釈迦如来坐像 体のラインを意識して彫る
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上図の道具は私が制作した物でトースカンといいます。
平行の線を描くのに使用します。
クリップで鉛筆を止めているので、あまり力を加えて線を描く事が出来ませんが、薄い線を書いてからその線をなぞるように手で線を起こしていきます。
まだ仕上がっていないこの段階で基準線を引いていき、図面と照らし合わせながら修正します。
しかし図面はあくまでも基準で彫刻的に、つまり立体の状態で色々な角度からみて図面通りだと都合がわるくなるというばあいもありますのでそのときは図面に縛られずに実物の見た目を優先します。
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衣紋線を描くと完成のイメージができます。
それと衣紋線の感じが違うなと感じたら、ペンで描いた衣紋線を薄く削り、修正しながら衣紋線を描きます。
描く事によってまだ彫り込める部分が見えてくるので、彫り込みながら改めて線を加えていきます。
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寄木造りの制作行程 8 釈迦如来坐像 体のラインを意識して彫る
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まずは動画から
制作行程をブログに投稿していましたが、荒彫りが終わり、衣の衣紋線を出す手前ではあるのですが、先に完成した動画が出来上がりました。
ブログに投稿している寄木造りの記事はまだまだ先が見えませんが、今日は動画の編集で疲れ果てて、この状態でブログの続きを書くと、とんちんかんな事を書いてしましそうなので次にまわします。
寄木造りの制作行程 8 釈迦如来坐像 体のラインを意識して彫る
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この状態までくると、体のラインを意識して、彫り進めていきます。
肩の位置を決めて、肩から肘の流れを彫り、肘から手首までの流れを彫ります。
他の部分でも同じように体のラインを意識しながら彫り込んでいきます。
次は衣のラインを彫りだしていきます。
寄木造りの制作行程 8 釈迦如来坐像 体のラインを意識して彫る
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前回、線を引いた木を今回は組み立ててみます。
組み立てるとお釈迦様がお座りになっている様子が図面と照らし合わせるとなんとなく想像が出来てくるのではないでしょうか。
一通り周回したところで次にお顔の幅を引いていきます。
幅は一つ半、つまり一寸5分です。
まず最初にお顔の幅をのこぎりでカットします。
のこぎりをあまり使った事がない人にはのこぎりを引くという行為もなれない作業なので斜めに切り落としてしまう可能性があります。
前後左右確認しながら直角に切れているかどうかを小刻みに確認してのこぎりを入れる面も前面、後面、上面
と、前面が1センチは入り込んだら次は上面、そして次は後面、と交互にのこぎりを入れていきます。
次回は、彫刻を始める前の状態までのこぎりを使って進めていきたいと思います。
寄木造りの制作行程 8 釈迦如来坐像 体のラインを意識して彫る
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釈迦如来坐像の下図が完成いたしました。
下図を描くときに前から見た姿、横から見た姿を完璧に描こうと考えるとものすごく時間をかけて衣紋線であるしわの一本一本まで丁寧に描くと、あまりうまくいきません。
私はあまり細かい所は気にしていないのですが、下から五つ目の額口であったり膝は一つ分の厚み、胸の幅は二つ分、肘の高さ、耳の高さ、鼻先と口元、目の高さ、などポイントを絞ってきっちりと計っています。
そして、それ以外の部分はフリーハンドで描いています。
大蔵経図像部の平安時代からの転写本などの画像などは、仏像の古代の姿が垣間みれて仏像のお姿が生き生きとして描かれています。
その線はのびのびとした墨線ですが、一尊一尊を近くでよく見てみると、丁寧に描かれているというよりはむしろ軽やかに描かれていて、お顔も左右対称ではないのですが、とても良い表情をしています。
私はまだまだデッサンに固さが出てしまいますが、目標は軽やかで、のびのびとした線を表現できればと思っています。
目次
寄木造りの制作行程 8 釈迦如来坐像 体のラインを意識して彫る
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寄木造りの制作行程 釈迦如来坐像
【曲名】 千年の追憶
【サイト名】フリー音楽素材 H/MIX GALLERY
【管理者】 秋山裕和
【アドレス】http://www.hmix.net/
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寄木造りの制作行程 16 釈迦如来坐像 仕上げの段階 (ニコニコ動画の話題の動画に取り上げられました。)
寄木造りと聞いて皆さんはどのような感覚を覚えられるでしょうか。
少し仏像の事を勉強なされた方なら、平安時代後期に定朝さんが完成された仏像制作の技法だと思われると思います。
理系の人間なら、ちょっと図面を見たらその仕組みを一瞬で理解されると思います。
しかし私は非常に飲み込みの悪い人間で、学校の勉強でも成績表を見せたくないような評価でしたが、そんな私が少しずつ、ゆっくりと時間をかけて寄木造りを学ばせてもらいました。
普通の人が10年でマスターするところを、私は15年かけました。
それぐらい飲み込みが悪いのですが、そこで逆転の発想になって考えてみました。
世の中、本を出版する人は賢い人が大半だと思います。
私のような人間にでもわかりやすく教えられるような、テキスト本があったら面白いだろうなあ。
飲み込みの悪い人間が、作るとテキスト本がどのようになるのか少し実験をしてみたいなと思うようになりました。
寄木造りの第一歩として白紙にセンターラインを引きます。
次に、仏像の底辺を線でひきますが、下からの高さは仏像が収まれば適当でよいです。
この定規は一般的なセンチ(メートル法)の定規ではなくて、日本で昔使われていた、竹で出来た、尺の定規です。
この尺の定規、長さが一尺(いっしゃく)が30.3㎝で、その一尺の10分の1のメモリが一寸(いっすん)です。
続いて、一寸の10分の1が一分(いちぶ)です。
つまり
1尺=10寸
1寸=10分
という計算になります。
7列、線を引きましたが、一寸幅で統一しています。
続いて縦の線も7列ほど線を引きましたが、同じく1寸幅で統一しています。
同じマス目を隣のページにも加筆しました。
仏像の髪の生え際の位置が下から5列目になります。
髪の生え際を基準に顔の幅と高さと顎の位置を線で囲います。
続いて、膝の幅が5マス分になるように鉛筆で線を強く引きますが、膝の幅と額口の高さが同じ長さになります。
上図では、膝の幅の位置がマスの半分にあたります。
そして胴体は幅が4マスになるように同じく強く線を引きます。
続いて隣のページの横の図面に移ります。
仏像の左側からみたずめんですが、胴体が2マス分になり、背面から膝先までが4マス分になるように線を強く引きます。
そして、横顔の寸法は鼻先が中心線から1分半(1.5分)ほど後ろに線を引き鼻先から耳の中心までの幅が1寸になるように線を引きます。
そして鼻先から後頭部までの幅が1寸7分になりますが実際には1寸5分に髪の毛の幅1分プラス余分の1分という感じになります。
顎の高さは3寸半目盛り、つまり3.5マス目の位置に切り込み線を入れます。
基準線が決まる、基準の位置を動かさずにフリーハンドで描いていきます。
今回は、ラフに描いてみましたが、時間を置くと新鮮な気持ちで確認する事が出来るので、しばらく放置しておきます。
忘れた頃に、つまり私には何の縁もゆかりもない全くの他人が描いたと思えるぐらいの感覚になると、客観的に見る事が出来ます。
気持ちが乗った状態で一発で完成させようとしても後から修正するはめになります、その手間を惜しんでここで止めておきます。