胴体と両肩の木が膠で接着して固まった状態です。
荒彫りが出来る状態になったので彫刻を開始します。
まずは鋸(のこぎり)で両肩を切り落として彫刻刀で丸めます。
あまり彫り進めず、膝前を三千本膠で接着します。
下の図は膝前木を接着して固まった状態で彫り進めています。
ポイントとして釈迦如来の手の位置が下から一つ目より少し下の位置にあります。
それがイメージできると手の周りは彫り進みやすくなります。
この状態のときに気をつける事は、肩と胸と首回りを落としすぎないという事です。
ひとくくりに首回りという事になるのですが、少し残し気味でちょうど良いと考えた方が良いと思います。
なぜかというと、落としすぎやすい部分だからです。
彫りやすいからだと思うのですが、結構簡単に削り落としてしまいます。
そこをぐっとこらえて、手の周りや膝、側面など、まだ彫刻が進んでいないところを進めていきます。
周辺を削り落とすと、首回りがどんどんと太く感じてきます。
そのときに違和感が出てきたら少し残し気味で削り込んで最後の仕上げで調整していきます。
寄木造りの制作行程 8 釈迦如来坐像 体のラインを意識して彫る
寄木造りの制作行程 11 釈迦如来坐像 YOUTUBEへ投稿
寄木造りの制作行程 16 釈迦如来坐像 仕上げの段階 (ニコニコ動画の話題の動画に取り上げられました。)