釈迦如来坐像の下図が完成いたしました。
下図を描くときに前から見た姿、横から見た姿を完璧に描こうと考えるとものすごく時間をかけて衣紋線であるしわの一本一本まで丁寧に描くと、あまりうまくいきません。
私はあまり細かい所は気にしていないのですが、下から五つ目の額口であったり膝は一つ分の厚み、胸の幅は二つ分、肘の高さ、耳の高さ、鼻先と口元、目の高さ、などポイントを絞ってきっちりと計っています。
そして、それ以外の部分はフリーハンドで描いています。
大蔵経図像部の平安時代からの転写本などの画像などは、仏像の古代の姿が垣間みれて仏像のお姿が生き生きとして描かれています。
その線はのびのびとした墨線ですが、一尊一尊を近くでよく見てみると、丁寧に描かれているというよりはむしろ軽やかに描かれていて、お顔も左右対称ではないのですが、とても良い表情をしています。
私はまだまだデッサンに固さが出てしまいますが、目標は軽やかで、のびのびとした線を表現できればと思っています。
目次
寄木造りの制作行程 8 釈迦如来坐像 体のラインを意識して彫る
寄木造りの制作行程 11 釈迦如来坐像 YOUTUBEへ投稿
寄木造りの制作行程 16 釈迦如来坐像 仕上げの段階 (ニコニコ動画の話題の動画に取り上げられました。)