香合の制作 8 漆塗り

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漆塗り作業の前に、実際に使わせていただくお茶

室の床の間に置いてみました。

ここでは床の間を一つのフレームととらえた場合、

香合がアンバランスではないかどうかなど制作段階

では気づかないところを、チェックします。

 

今回は、特に大きな違和感を感じなかったので、

漆塗りの作業を開始します。

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まずは、下地漆という漆をつかいます。

筆を使わずに、綿でできた、布を使って、手で

拭いていきます。

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手で拭くときはビニールを使います。

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全体に薄く漆を拭きのばせたら一度目の作業は

これで完成です。

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香合の制作7 香合の木地の仕上げ

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今回で香合の木地を仕上げたいと思います。

まずは、お香を入れる空間が狭いので蓋の内側

を丸刀でへこませます。

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最初は荒くさらえて、徐々に細かいタッチで仕上

げていきます。

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彫刻刀で削る限界まで彫り上げたら今度はサンド

ベーパーの250番ぐらいの番手で仕上げていきま

す。

さらに荒い番手のサンドペーパーもありますが、

あまりに荒すぎると荒すぎて仕上げていくと、

傷が取れにくいのでこの250番手が私にはちょう

どいいです。

さらに400番手にサンドペーパーを変えて、少し

ずつ細かくしていきます。

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これで漆を塗る前の状態は終了しました。

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香合の制作6 木地 仕上げ間近

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 木地 仕上げ間近

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香合の蓋と身の隙間があともう少しで収まる段階

ですが、ここで外側を滑らかに整えます。

 

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まずは荒めの鑢を使います。

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次に内側に合わせるときに塗っていたチョークを

のついた部分を薄く削りながら仕上げていきます。

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今回はもう一歩というところでとめておきますが、

仕上げるときは少し間をあけたほうが作るうえで

気持ちがリフレッシュできるので、無理に仕上げ

ないようにします。

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彫塑 仕上げ開始

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今回の彫塑は、仕上げすぎずにすこし

タッチを残して仕上げたいと考えてい

ました。

毎回思いますが、仕上げる前の状態で

も見れるように造るのはとても難しく

今回は途中過程も意識して造っていき

ましたが、なかなか難しいですね。

ただ、木彫とちがって、盛り上げるこ

とができるので、練習には最適ですね。

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ナイフで木彫り 蓮の蕾

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 カッターナイフからさらに彫刻を発展したいという方がいらっしゃいましたら、彫刻刀一本を使った一刀彫も掲載しています。

印刀の彫刻刀一本を使って一刀彫を彫ってみる

練習 カッターナイフで割り箸を薄くスライスしてみる 1

練習 カッターナイフで刻みをつけてみる 2

練習 カッターナイフで玉の連続を彫刻 3

練習 カッターナイフで膨らみの表現 4

練習 カッターナイフで一刀彫の練習 5

練習 カッターナイフでお顔の練習 6

円空風、彫刻の練習 木の裂け目を生かす彫り方

全身像の練習

ナイフで木彫り 蓮の蕾

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私が小学生ぐらいの時に、アニメの一場面でナイ

フを使って木彫りをしているシーンがありました。

その時は、鹿を彫刻していたような気がします。

 

当時の私は、ナイフ一本で木彫りができたら楽し

いだろうなと、そのアニメを見て感じていたこと

がありました。

いつかはやってみたいと思いながら今に至ってい

ます。

実際にナイフを使って彫刻をしようと思えば、彫

刻刀使い慣れた人にとっては少し彫ににくいと

感じます。

細かい作業をするのに非常に扱いづらい道具で

はありますが、ざっくと彫刻をすることは可能

だと思います。

今まで西洋ナイフで木彫をしたことはありません

でしたが思い付きで、一度試してみます。

 

写真のナイフはビクトリノックスですが、持ち手

の部分を別の木で張り替えたものです。

 

あまり使う機会がなくて、使ったといえばキャンプ

や野外でバーベキューしたときに数回、調理に使う

程度でほとんど宝の持ち腐れ状態です。

 

特に男性に多いと思いますが、使う目的もないナイ

フをカッコ良いという理由だけで手に入れたいとい

う衝動に駆られて購入された方も多いと思います。

私もその一人です。

 

もちろん様々な分野でナイフをちゃと使っておら

れる方々もいらっしゃいますので、すべては当て

りません。

今回はナイフでどこまで彫刻ができるのか、私な

りに挑戦してみたいと思います。

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用意するのは、奥にしまい込んであったナイフ

と2センチ角ぐらいの柔らかい木。

ナイフが切れてないと思ったら使わないでくださ

い、けがをします。

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私のナイフは刃が切れていなかったので研ぎなおして

使っています。

まずは蕾の輪郭線を削り落とします。

茎の部分は細いので今のうちに細くしてしまうと、蕾

が削りにくいので、蕾を彫っては茎を削る、その繰り

返しをしています。

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これで蕾の輪郭線がだいたい削り落とせました。

次は丸くしていきますが、8角、16角というよ

うに面でとらえながら丸くしていきます。

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この段階で茎を本格的に細く削り落としますが。

それでもまだ余裕を持たせておきます。

 

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上から見ると鉛筆で+を書くように印をつけます。

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+を基準線として一枚一枚、計4枚、鉛筆で書き

込んでいきます。

4枚一段として、3段ぐらい彫りますが、先端部分

は2枚にします。

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この先は、さらにナイフをさらに切らさないと仕

上げることができませんので、ナイフを研げる人

はこの段階の前に研いでおいてください。

切れないナイフの方はこれ以上進めるのは難しい

ですので、どうしても彫進めたい場合カッターナ

イフの先を折って切れる状にしてから削ってみて

ください。

 

これで蕾は仕上げの一歩手前の状態になりました。

次に茎の部分をさらに細くしていきます。

 

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少し茎をカーブさせてますが、まっすぐでも大

丈夫です。

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蕾を仕上げて茎を切り落としていきます。

 

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茎の切り落とした面は斜めになっています。

これは生け花をされた方ならご存知だと思いますが、

茎の切り口から水を吸い上げるので面積を大きくする

のと斜めに切ると切り口がきれいになります。

そういったことから、仏像の持物である蓮も茎の切り

口は斜めにします。

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切り落としてさらに茎を細くして完成です。

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一刀彫の彫り方などもご紹介しています。

一刀彫の彫刻

 

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香合の制作5 香合の蓋と身の合わせ彫り

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香合の制作5 香合の蓋と身の合わせ彫り

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前回、香合の身の穴の大きさの紙を作り、その紙

を残して周りを彫り込んでいきました。

次に蓋が穴に入る部分の厚みをある程度削り落と

していきます。

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このぐらいの状態でチョークを使います。

蓋をかぶせてチョークがついた部分を削り落とし、

そして蓋の穴に入るところの厚みを少しずつ削り

それを交互に繰り返していきます。

どちらかを進みすぎたりすると、後で深く彫りす

ぎたという事があるので、この段階では、小さな

彫りかすしかでないような、刀の運び方でおとし

ていきます。

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大きな穴は見当がつくのですが、細かい筆さばきの

後の部分の穴は見当をつけるのがチョークでは難し

いのでもう一度、紙を当てて見当をつけていきます。

 

 

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少しずつ入っていきました。

この段階からようやく、合わせていくのが楽しく

なります。

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ここまでの作業は、チョークをつけて合わせて当

たった部分を削るという工程を何度も何度も繰り

返します。

早く彫って結果をみたいと焦って進めると、失敗

の元になります。

そういう時は作業をやめます。

そうすると次の日新たな気持ちで丁寧に望むこと

ができます。

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あと少しを残して、蓋が入りました。

今度はもう少し細かく微調整をしていきます。

 

香合の制作 4 香合の蓋の制作

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前回チョークを使って蓋を削っていましたが、

かなり時間がかかるのでやり方を変えました。

身の方に紙を当て、鉛筆で穴の輪郭線をくっき

りと出していきます。
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次に紙をカッターナイフで穴の部分とそれ以外の

部分と切り分けます。
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そして、蓋は香合の輪郭線に合わせてきっち

りと接着せずに乗せます。

鉛筆で三か所ほど鉛筆で印をつけて、紙を外

します。

そして今度は穴の部分の紙にのりを付けて先

ほどの鉛筆で印を付けた部分に合わせながら

貼り付けていきます。

 

この紙のを残し、周りを一気に削り落とします。

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                                                                             続く