カッターナイフからさらに彫刻を発展したいという方がいらっしゃいましたら、彫刻刀一本を使った一刀彫も掲載しています。
ナイフで木彫り 蓮の蕾
私が小学生ぐらいの時に、アニメの一場面でナイ
フを使って木彫りをしているシーンがありました。
その時は、鹿を彫刻していたような気がします。
当時の私は、ナイフ一本で木彫りができたら楽し
いだろうなと、そのアニメを見て感じていたこと
がありました。
いつかはやってみたいと思いながら今に至ってい
ます。
実際にナイフを使って彫刻をしようと思えば、彫
刻刀を使い慣れた人にとっては少し彫ににくいと
感じます。
細かい作業をするのには非常に扱いづらい道具で
はありますが、ざっくりと彫刻をすることは可能
だと思います。
今まで西洋ナイフで木彫をしたことはありません
でしたが思い付きで、一度試してみます。
写真のナイフはビクトリノックスですが、持ち手
の部分を別の木で張り替えたものです。
あまり使う機会がなくて、使ったといえばキャンプ
や野外でバーベキューしたときに数回、調理に使う
程度でほとんど宝の持ち腐れ状態です。
特に男性に多いと思いますが、使う目的もないナイ
フをカッコ良いという理由だけで手に入れたいとい
う衝動に駆られて購入された方も多いと思います。
私もその一人です。
もちろん様々な分野でナイフをちゃと使っておら
れる方々もいらっしゃいますので、すべては当て
はまりません。
今回はナイフでどこまで彫刻ができるのか、私な
りに挑戦してみたいと思います。
用意するのは、奥にしまい込んであったナイフ
と2センチ角ぐらいの柔らかい木。
ナイフが切れてないと思ったら使わないでくださ
い、けがをします。
私のナイフは刃が切れていなかったので研ぎなおして
使っています。
まずは蕾の輪郭線を削り落とします。
茎の部分は細いので今のうちに細くしてしまうと、蕾
が削りにくいので、蕾を彫っては茎を削る、その繰り
返しをしています。
これで蕾の輪郭線がだいたい削り落とせました。
次は丸くしていきますが、8角、16角というよ
うに面でとらえながら丸くしていきます。
この段階で茎を本格的に細く削り落としますが。
それでもまだ余裕を持たせておきます。
上から見ると鉛筆で+を書くように印をつけます。
+を基準線として一枚一枚、計4枚、鉛筆で書き
込んでいきます。
4枚一段として、3段ぐらい彫りますが、先端部分
は2枚にします。
この先は、さらにナイフをさらに切らさないと仕
上げることができませんので、ナイフを研げる人
はこの段階の前に研いでおいてください。
切れないナイフの方はこれ以上進めるのは難しい
ですので、どうしても彫進めたい場合カッターナ
イフの先を折って切れる状にしてから削ってみて
ください。
これで蕾は仕上げの一歩手前の状態になりました。
次に茎の部分をさらに細くしていきます。
少し茎をカーブさせてますが、まっすぐでも大
丈夫です。
蕾を仕上げて茎を切り落としていきます。
茎の切り落とした面は斜めになっています。
これは生け花をされた方ならご存知だと思いますが、
茎の切り口から水を吸い上げるので面積を大きくする
のと斜めに切ると切り口がきれいになります。
そういったことから、仏像の持物である蓮も茎の切り
口は斜めにします。
切り落としてさらに茎を細くして完成です。
一刀彫の彫り方などもご紹介しています。