印刀の彫刻刀一本で仏像彫刻 

荒削りの仏さま

荒削りの仏さま

この仏さまは、全体的に削りすぎないように注意しながら彫り進めていきます。

カッターナイフで仏像彫刻のお顔は表情をつけずに四角くしました。

そして今回は顔に目鼻を切り込みを入れる程度にいれてます。

お地蔵さんのお顔

お地蔵さんのお顔

この仏様はお地蔵さまのお顔ですが、顔を集中的に彫る事を目的に制作しました。

次に全体のお姿を彫りますが、お顔の彫刻に慣れておくと次に進みやすいです。

お地蔵さま

お地蔵さま

このお地蔵様は最初に彫刻した荒削りの仏様の形に似ていますが、顔の表情をさらに彫り進め、手にはお地蔵さまの象徴である宝珠を持っています。

最後に蓮台を彫りだしていますが背面はフラッとにしています。

如来仏

如来仏

如来仏はお地蔵さまとほぼ同じですが、さらに背面の衣まで表現しています。

そしてお地蔵様は童子のような雰囲気を少し表現してみたいと思いましたので、お顔を少し大きくしています。

それでは、初めて見たいと思います。

これから4体の仏像を印刀という彫刻刀一本のみを使い彫っていきます。

印刀は三分〜四分(9ミリから12ミリ幅)の幅が一番使いやすいのではないだろうかと思います。

まずは、詳しくは以下をご参考ください。
彫刻刀の柄の付け方

砥石で彫刻刀の研ぎ方

シンプルな一刀彫の彫刻

私が彫刻刀を一本のみを使い彫刻するのには理由があります。

彫刻は沢山の彫刻道具を利用して作るのは当然と言えば当然なのですが、私が高校生の頃は一本3000円もする彫刻道具を何十本、何百本も手に入れるのは大変な事でした。

私は、道具をそろえなければ彫刻が出来ないようなテキストよりもむしろ、少ない道具でこれだけの物が彫れるというテキストの方が、経済的な負担が難しい人には良いのではないだろうかとも思いました。

以前にも書きましたが、このテキストはそんな私の中学、高校在学中をイメージして、その頃の私に向けた仏像のテキストです。

彫刻刀が一本でも質もしっかりした彫刻を提供したいと考えています。

彫刻の制作は補助的に沢山の彫刻刀が必要なときはありますが、基本的にこの一本が切れるように研げて彫刻ができれば、他の彫刻道具も、すぐに使いこなせる事が出来ます。

もちろんはじめから二本使おうが十本使おうがそれぞれ好きなようにしてもらえればと思います。

この一本の彫刻刀を使った彫刻は今回ご紹介する4体の仏像以外にもコンテンツをもっと増やしていければと考えています。

まず最初に上の画像の仏頭の隣、向かって左から2番目の荒彫りの仏さまから制作行程をご紹介いたします。

その次に仏頭→お地蔵さま→如来仏と言う順番で彫り進めたいと考えています。

続く

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