遠い国からのメッセージ  ― 一本の彫刻刀で仏像彫刻 あとがきに添えて

遠い国からのメッセージ

昨日、彫刻刀一本を使った四体の仏像彫刻の制作工程をご紹介しました。
私がなぜ一本だけにこだわった仏像彫刻のページを設けようと考えたのかというと、以前カッターナイフ
を使った仏像彫刻をご紹介したことがありますが、そのカッターナイフで仏像彫刻の記事を読んだ方から
メッセージをいただきました。
その方は、その記事を見ながら試行錯誤を繰り返してその国で手に入るナイフを使って仏像彫刻をチャレンジして、自分で彫られた仏像を家族にプレゼントをされたそうです。

ご家族ともども大変幸せな気持ちになられたようで、私は心の底からウェブサイトを設けてよかったと思いました。

それから何度も遠い国に住む日本人の方とメッセージのりとりをしているうちに、もう少しバリエーションを増やしていきたいという気持ちになりました。

しかしカッターナイフだけでは難しいので、理想をいえば私が普段使っているような彫刻刀を使うほうがもっと楽に、早く、
綺麗に仕上げることができます。

しかしながら、本職が使う道具を沢山手に入れて制作できるぐらいの経済力がある人なら問題がない
のですが、一般的には、そして私が思い描いている苦学生などはなかなか難しいように思います。

しかし、一本だけなら手に入れるのは可能ではないだろうかと思いました。
実は、私自身今まで彫刻刀一本だけを使って彫刻をしたことがなくて、本当にできるのだろうか、と内心不安でもありました。
しかし考えていても、何も始まらないのでとりあえず、材料を手に入れて彫進めながら写真を撮りためていきました。
面相などの顔の表情は慣れていないとかなり難しいところもありましたが、なんとか彫りあげることができて、最初に試した
記録写真をブログで使い、あとから同じ形の仏像制作を動画撮影してYouTubeにアップしました。

最初に大量に撮影して撮りためていたので、後半は画像の配置とタイピングに時間を使いました。
なんとか昨日、一本の彫刻刀で造る仏像彫刻のシリーズが完成して今一息ついたところです。

勇気をだしてメッセージを送っていただいた遠い国に住む日本の方には大変感謝をしています。
そしてこのウェブサイトに訪れた多くの方々に私にできる小さな幸せを届けられたら
それが私の何よりの願いです。

合掌

造佛記 フウタロウ

 

 

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