仏頭の彫刻 3

ojizousannbuttou-34

いよいよ顔の表情を彫刻します。

まずは鼻先の下を余裕を残してカットします。

 

 

ojizousannbuttou-36

次に片目ずつ目を大まかに彫りだします。

 

ojizousannbuttou-37 ojizousannbuttou-38 ojizousannbuttou-39

続いて口の膨らみを彫りだします。

この時に口も顎に向って斜めにカットします。

 

ojizousannbuttou-40 ojizousannbuttou-41

 

 

 

ojizousannbuttou-42 ojizousannbuttou-43

さらに眉の段差もカットします。

この時に丸刀があれば大変重宝します。

 

 

ojizousannbuttou-44 ojizousannbuttou-45

唇は真ん中をあまり削らずに下唇の端をカットする気持ちで削ります。

 

 

ojizousannbuttou-46 ojizousannbuttou-47

この段階で仏さんの顔に見えるように荒彫りをするのが理想的です。

 

 

 

ojizousannbuttou-48

顔のが進むに従って、首の根っこも少しずつ細くしています。

 

 

 

ojizousannbuttou-49

首を丸刀で少しずつ彫りだしていますが、彫り過ぎには注意します。

 

 

 

 

ojizousannbuttou-50 ojizousannbuttou-51

 

 前へ                          次へ   

仏頭の彫刻 2

ojizousannbuttou-6

まずは、首の丸みをカットします。

 

 

ojizousannbuttou-7 ojizousannbuttou-8 ojizousannbuttou-9 のコピー

首が荒彫り出来たら、顔の角を丸めます。

 

 

ojizousannbuttou-10 ojizousannbuttou-11 ojizousannbuttou-12 ojizousannbuttou-14 ojizousannbuttou-15

顎の下はこの段階ではかなり余裕があります。

最初に彫られる方はとても慎重になるかと思いますが、横から見て顎から耳タブの先にむかって下の画像の用にカットします。

 

 

ojizousannbuttou-17 ojizousannbuttou-18 ojizousannbuttou-21

耳を残して後頭部の首回りもカットします。

 

 

ojizousannbuttou-22 ojizousannbuttou-23 ojizousannbuttou-24 ojizousannbuttou-25 ojizousannbuttou-27 ojizousannbuttou-29 ojizousannbuttou-31 ojizousannbuttou-32

最初にカットしたところを基準にして丸めます。

 

 

 

ojizousannbuttou-33

 

前へ                      次へ

仏頭の彫刻 1

仏頭の彫刻 ーお地蔵さんのお顔ー

お地蔵さんのお顔の彫刻は以前より何度かご紹介いたしました。

今回は首の下が円柱のようになっているぐらいですが、こちらの方が顔だけに集中できるのではないだろうかと思いました。

まずは完成の仏頭から
ojizousannbuttou-110 ojizousannbuttou-109 ojizousannbuttou-104

次にYouTubeにアップしたものを貼付けて見ました。

上の動画は写真を多用し、細かい段階のカットを100枚以上 1枚 1秒程度のスピードでご紹介しています。

 

上の動画は、回転のみで写真はあまり使っていません。

 

まず最初に、角材の段階からご紹介します。

ojizousannbuttou-1

1つが1寸2分(3.63㎝)です。

1寸の長さを㎝に直すと3.03センチになります。

つまり上の画像でいえば、額口から口の長ささのところに目盛りがついていますがその長さが1つです。

幅は一つの1.5倍の長さです。

つまり幅は5.4㎝になります。

角材の長さは10.89㎝と余分の長さになります。

幅は5.4㎝になります。

奥行きは5.4㎝よりも少し長くして5.7㎝ぐらいにしておきます。

 

 

 

ojizousannbuttou-2

耳の奥行きは鼻先から一つ(3.63㎝)の所に耳の中心が通ります。

耳の高さは額口の高さから一つと少し長めにします。

上の首の前の斜線の幅は5分(約1.5㎝)にします。

 

 

 

ojizousannbuttou-3

まずは首の輪郭線をカットします。

 

 

ojizousannbuttou-4 ojizousannbuttou-5

底面はコンパスで引いてあります。

直径は3.8㎝です。

 

完成 ギャラリー    次へ

林益郎さんの京都初個展

hayasikun-2

最終日ですが林益郎さんの個展に行きました。

一点一点、薪を使って窯で焼成して作品作りをされています。

お茶道具がメインですが、他にも酒器や花器などの道具も手がけられています。

私は朝鮮の古い粉引の茶碗が好きなのですが、彼の作品にも私の好きな粉引の器が沢山あります。

林さんはお花をされているので、お花を生けられる人の気持ちを意識しながら作陶されているのか、花を生ける器がさらにお花を引き立てます。

使えば使う程、馴染んできて落ち着いてさらに良い雰囲気になるのではないだろうかと想像しながら拝見していました。

本日最終日ですが、四条花見小路の近くの祇園小舎で開催中です。

 

hayasikun-8

 

 

hayasikun-5

 

hayasikun-6

 

 

 

hayasikun-3

hayasikun-4

 

 

 

 

 

hayasikun-1

 

hayasikun-9

 

hayasikun-7

 

林益郎君のFacebookページです。

 

ー撮影雑感ー お地蔵さんの仏頭の制作行程を二本YouTubeにアップしました。

今回、初めてキャノンの7Dによる動画の撮影をしてみました。

試して良かったです。

思った以上に奇麗に撮れていて、撮影した私がびっくりしました。

以前、動画撮影のプロのカメラを見せていただいてキャノンの1D mark Xという一眼のデジカメで撮影されていました。

そのカメラの画質とは比べる事が出来ませんが、その姿を見た時にデジカメの動画で撮影してみようと思うきっかけになりました。

色々と試してみたり、やり方を少しずつ修正しながら進める事って何でもそうですが、大切な事だと思いました。

私の強みは、制作行程をかなり細かく細分化して制作と撮影を同時に出来る事だと思います。

プロの方が作られた方が奇麗に全体の流れももっと良くなるとは思います。

しかし、プロのカメラマンと彫刻の方が一つの作品が仕上がるまで、付きっきりでなければ完成させる事が出来ません。

カメラマンにも彫刻家にもプライドがあり、素晴らしい動画になる事は想像できます。

しかし私の動画はクオリティーは下がりますが、それで良いと思っています。

もっとクオリティーを高める事も時間をかければ出来ると思いますが、クオリティーの高い動画を作ろうと思えば、莫大な時間を修正に使い一本出来上がったら力を使い切るように思います。

そして肝心の彫刻が出来ないので、次からアップしようとは思わないと思います。

それだったら、自分の強みである細かく細分化して撮影ができるのを生かして些細な修正箇所は気にせずにどんどんとアップする方が、動画を見る方も沢山楽しめるのではないだろうかと思っています。

もちろん一本ぐらいは最初から最後までかなり時間をかけて撮影と編集をした映像美でお届けできたらと思います。

動画の数をこなしたおかげで、私の中でどうしたらもっと良くなるのかという想像はできるようになってきました。

今は手間をかけずに、はやくバックシートを張り、ライティングもさっと取り付け、カメラをいつでもスタンバイできる状態にすることに心がけてこれからもアップし続けたいと思います。

 

satueibasyo-2satueibasyo-1

 

仏像の顔の修正 ーお地蔵さんー

syuuseibutuzoukao-1

ここ最近は昔の彫りかけの仏像の修正をしています。

とにかく顔ばかりひたすら修正の繰り返しですが、まえからお伝えしている通り修正しながら彫刻をするのは、とても勉強になります。

角材の状態から作ると粗彫りまで彫刻で力を使ってしまうので、肝心の顔の微妙な雰囲気作りの時には自分の彫刻しようとする力が疲れて弱くなっています。

今回3体の頭を見つけましたので、まずはお地蔵さんの頭を修正してみます。

 

 

syuuseibutuzoukao-2

この二体の頭は前回彫刻した大黒天同様に彫刻の順序をいくつか作る為に制作していたものの途中で止まっていたのを、自分の顔の修錬に使わせてもらいます。

まずは正中線を引きます。

 

 

syuuseibutuzoukao-3 syuuseibutuzoukao-4

次に顔の幅を測ります。

顔の幅の3分の2が一つとします。

額口(髪の生え際)を決めてそこから一つ下に線を引きます。

 

syuuseibutuzoukao-5

修正に使う彫刻刀は2本だけではないのですが、主に平刀の幅が細いのを用意します。

 

 

 

 

syuuseibutuzoukao-6

幅の細い平刀をまずは目をくっきりと目を出します。

 

 

 

syuuseibutuzoukao-7 syuuseibutuzoukao-8

次に目の膨らみを表すために眉を少し下に移動しながら刻みます。

 

 

 

syuuseibutuzoukao-9

ほほの丸みは難しいのですが、上の画像でいえば、少し上の所は彫らずにあご下とほほを繋げています。

ほほの丸みとあご下までが同じふっくらとした丸みで、あごが少し出ているという雰囲気にします。

顔の中に風船を入れて膨らませたような感じです。

 

 

syuuseibutuzoukao-12

上記の事を意識しながら繰り返し繰り返し彫り進めます。

 

syuuseibutuzoukao-13 syuuseibutuzoukao-14 syuuseibutuzoukao-15

わずかな差ですが顎下の境界線が若干上に上げる方が丸みがさらに増すように思えますので、もう少し上に上げてみます。

 

syuuseibutuzoukao-16

鼻の幅もそろえていきます。

そして三道という首の3つのしわが少し不自然なので消える程度に薄く彫ります。

 

目を切りますが、いつものように下線を描かずに細い平刀でうっすらと目を刻み少しずつ広げながら微調整をします。

 

 

 

syuuseibutuzoukao-17 syuuseibutuzoukao-18 syuuseibutuzoukao-19 syuuseibutuzoukao-20 syuuseibutuzoukao-21 syuuseibutuzoukao-22

 

今回はとりあえずここまでで終わっておきます。

続きを彫るか彫らないかは、まだ未定です。

合掌

 

大黒天の彫刻 制作行程の動画を投稿する

昨日完成した大黒天像をYouTubeに投稿しました。

よろしければリンクを張っておきます。

大黒天の彫刻 序章

 

今回の動画投稿でもう78本目になります。

まだまだ挑戦してみたい事もありますが、動画の投稿で目標としていたハードルが自分の中でどんどんと高くなっている事を実感しています。

今度の目標はビデオの前で説明しながら自画撮りをしたいと考えていますが、とりあえず限定公開で少しずつならしていければと思います。

緊張もしますが、自分の中の色々な弱点が克服できるのではないだろうかとも考えています。

私のつたないおしゃべりを皆さんの暖かい心で見守っていただければ安心して取り組む事が出来ますのでどうかお手柔らかによろしく御願いいたします。

 

 

 

大黒天の彫刻 4

daikokuten-70

米俵の前面には宝珠を彫りだしますが、その前に全体的に彫り進めてみます。

 

 

 

daikokuten-71 daikokuten-72 daikokuten-73 daikokuten-74 daikokuten-75 daikokuten-76 daikokuten-77

米俵を刻みます。

ここで初めて三角刀が登場します。

私が使っているのは45度の角度のついた三角刀です。

鈍角や鋭角の三角刀があるので彫る対象に合わせて使い分けます。

 

 

 

daikokuten-78 daikokuten-79

最初に縄を刻みます。

 

 

 

daikokuten-80 daikokuten-81

それから米俵の表面に三角刀で刻みをつけます。

 

 

 

daikokuten-82

 

米俵の前面には両方とも宝珠を表現します。

さらに全体的に仕上げて完成とします。

 

前へ                 次へ

大黒天の彫刻 3

daikokuten-56

衣紋線など薄らと彫刻したりまた、削り直したりとこの段階では微調整の連続です。

 

daikokuten-57

そして、この段階ではとくにそれぞれの箇所のボリューム感を意識してみます。

全体的に丸くそして肩や手のボリュームがちゃんと出ているか、またそれが全体の丸みと調和しているかなどを考えながら進めます。

 

daikokuten-58 daikokuten-59 daikokuten-60

手の刻みを入れると、手の形がぼんやりと見えてきます。

ここからは、修正しながら手を形作ります。

 

 

daikokuten-61

もう一度衣紋線を引きます。

今度はほぼ最終的な線になると思いますがまだまだ修正の余地が見えてきたらどんどんと彫り直して行きます。

 

 

daikokuten-62 daikokuten-63 daikokuten-64 daikokuten-65 daikokuten-66 daikokuten-67 daikokuten-68 daikokuten-69

 

前へ                次へ