非常にシンプルに削るだけの動画です。
しかし、初めて彫る方は、このシンプルに彫るという行為自体が新鮮だと思います。
仏像は難しいけど彫ってみたいと思われた方がいらっしゃったら割り箸を削って、削るってこういう事なんだという事を実体験として味わってみてはいかがでしょうか。
動画は割り箸を鉛筆削るようにあるいは、ごぼうを削るような感覚で削っています。
そして少し難しくなりますが、四角い連続の玉を彫ったり、ギザギザの階段状の彫刻を削っています。
連続の彫刻なのでどこで終わるかは、彫っている人次第です。
非常にシンプルに削るだけの動画です。
しかし、初めて彫る方は、このシンプルに彫るという行為自体が新鮮だと思います。
仏像は難しいけど彫ってみたいと思われた方がいらっしゃったら割り箸を削って、削るってこういう事なんだという事を実体験として味わってみてはいかがでしょうか。
動画は割り箸を鉛筆削るようにあるいは、ごぼうを削るような感覚で削っています。
そして少し難しくなりますが、四角い連続の玉を彫ったり、ギザギザの階段状の彫刻を削っています。
連続の彫刻なのでどこで終わるかは、彫っている人次第です。
まずは印を付けていきます
最初に幅を計測します。
幅は25ミリ、それを三等分にした幅を一つとして基準に高さを決めます。
まずは額の位置を決めます。
これは適当で良いです。
額口から一つの10倍アバウトですが約8センチ下が足が乗る天板の位置になります。
上の画像の横線は額の位置になります。
そこから二つ分印を下に印を付けます。
お顔の幅は一つの1.5倍(一つ半)にします。
今回顔の表情は彫らないのですが、額の位置から一つ下の位置が口の場所になります。
さらに一つの半分下がった位置が顎の位置になります。
肘の膨らみを考えて適当に線を引くと、彫るべき場所が的確に見えてきます。
これで準備が整いました。
上から新しい順に動画をご用意いたしました。
動画でご確認ください。
完成した一刀彫と新しい木の棒を重ねて輪郭線だけ線を写しとると、二回目以降は計測をする手間が省けます。
ブログを通して、カッターナイフで仏像彫刻をみて、実際に試してみた方からメッセージが届き、私自身思った以上の反響にうれしい悲鳴を上げていたところです。
そこで、カッターナイフから一歩進んで、最低限これだけあればという道具をあげてみました。
三分(約1㎝幅)の印刀の彫刻
中砥石
仕上げ砥石
この三つをまずはお勧めしたいと思います。
最初の行程として彫刻刀の柄をつけるところから、始めて見たいと思います。
初めて本格的に彫刻刀をもたれる方は柄が付いている彫刻刀から始めた方がよいです。
本格的にさらに進みたい人がおられましたら、彫刻刀の種類をそろえられたら良いですし、そうでない人はこの一本さえあれば、仏像以外にも何らかの細工をするときにとても重宝されるのではないだろうかと思います。
それだけ、この印刀という彫刻刀は使いやすい道具です。
まずは動画で
途中飼っているインコが登場しますが、ご容赦ください。
私のブログで一番アクセスの多いページがカッターナイフで仏像彫刻ですが、いつかは手元を撮影した動画がほしいと思っていました。
今回作ってみましたが、家で飼っているインコが途中から出演します、まだ彫刻も中盤で気持ちが乗っているときだったのでそのまま、自由にさせておきました。
びっくりするかもしれませんがご容赦ください。
下記のブログで紹介しています。
前回、普賢菩薩の二体目を彫り始めたところからお話をしました。
二体目は一体目を一度、制作しているので比較的スムーズに行きました。
そして仕上げの一歩手前まで彫刻をしてそこから仕上げられなくなってきたのですが、どこが原因かというと、お顔と首の関係性がおかしくなってきたからです。
首とあごの関係なのですが、本来ならばあごの下はまだ残しておくべき個所でその前に周りを彫刻すべきところでした。
なぜ、あごと首の関係がおかしくなってきたのかというと、私が完璧な平安時代のお顔を表現したかったからでした。
そのため顔を微調整して鼻の位置が高くなりすぎたり、鼻が高くなるとあごの位置が高くなってどんどん肩が下がっているように見えます。
すると胸の厚みがなくなってきてました。
そのようなことがあって、どんなに仕上げをきれいにしてもお顔が下に下がることもなく、細い首が
太くなることもないので、仕上げようという気がなくなりしまいにはそのまま放置することになりました。
日数がたてばたつほど、その欠落した形がさらに強調されているように見えました。
三体目を彫刻しようと改めて思ったのはその彫刻からしばらく経過した時のことでした。
私は普賢菩薩によっぽどこだわりがあるみたいで、大蔵集古館蔵の美しい普賢菩薩像の印象が強く
どうしても彫り上げたかったです。
そしてこの写真の向かって左の像が普賢菩薩像が三体目の像です。
この像は私が曼荼羅を制作する前にここまで仕上げたのですが、途中曼荼羅の制作をしようと思い立ち
ました。
曼荼羅の制作で私が会得したかったことがあるのですが、それは仏像の美しいフォルムを作れるようにするには
数をこなす事だろうと思っていたのですが、ただ単に小さな仏像を造っているだけでは面白みがないので
そこで曼荼羅を制作することを思いつきました。
これは大正解でした。
最初の数体は時間がかかっていた割にバランスが少しおかしく、しかし数を彫ると的確にバランス感覚が身についているのがじっかんとして
感じました。
寄木造りの原型の仕上がりです。
表面の仕上げは全て彫刻刀で仕上げています。
YouTubeです。
仕上がっていく様子を動画で見る事が出来ます。
合掌
目次
寄木造りの原型の琵琶を持つ弁財天を彫刻 1 四角い木から線を引く
寄木造りの原型の琵琶を持つ弁財天を彫刻 2 御顔の荒彫りと膠接着
寄木造りの原型 琵琶を持つ弁財天を彫刻3 御顔の荒彫りと全体の荒彫り開始
寄木造りの原型 琵琶を持つ弁財天を彫刻4 漠然とした全体のフォルム
寄木造りの制作行程 7 目安線を彫刻 彫り進め過ぎずに彫刻する
寄木造りの原型 制作行程 8 弁財天の彫刻 手足をぼんやりと彫り進めて全体を進める
寄木造りの原型の制作行程 弁財天の彫刻 10 下図線を基準に彫刻をすすめる
寄木造りの制作行程 弁財天の彫刻 11 衣紋線などの細かな表現
琵琶を持って、実際に演奏している様子を表現するのですが、言葉では簡単に説明できても実際に彫刻をするとなると、なかなか難しいものです。
撥を持つ右手そして琵琶を支える左手は上下左右微調整できるように大きめに彫っておきます。
そうすると肘の位置や袖の位置も変わってきますので厚みの残し方も腕全体に及びます。
手の位置の決め方は全体像が仕上がっていく過程で少しずつ決まってきますが、あまり最初から確定しすぎないように心がけます。
指と指の間の溝を彫るのは最後の最後まで彫らずに残しておきます。
どうしても手の雰囲気をみたいときは、鉛筆やボールペンなどで指と指の間の溝を描き込みます。
少し離してみて時間をおいて、手や琵琶の雰囲気を見てみます。
それでバランスが崩れていた場合でも指の溝は彫っていないのでまだ修正の余地があります。
溝を彫る位置が決まれば、仕上げながら修正します。
琵琶の彫刻ですが、表面を奇麗に削り左右対称を気にしながら修正仕上げして、いよいよ細かな部分の彫刻をしていきます。
彫刻前に鉛筆やボールペンなどで琵琶の中に描き込みます。
一発で決まらないので消しゴムや表面を削るなどして位置を微調整します。
描きおえたら、いよいよ琵琶の彫刻をします。
最終的な線にそってきっちりと刻みます。
転手(てんじゅ)と呼ばれている弦を微調整する突起物は別に作っておいて、仕上げるときに結合します。
これで一通り彫刻が終わり次回、仕上げに入ります。
合掌
目次
寄木造りの原型の琵琶を持つ弁財天を彫刻 1 四角い木から線を引く
寄木造りの原型の琵琶を持つ弁財天を彫刻 2 御顔の荒彫りと膠接着
寄木造りの原型 琵琶を持つ弁財天を彫刻3 御顔の荒彫りと全体の荒彫り開始
寄木造りの原型 琵琶を持つ弁財天を彫刻4 漠然とした全体のフォルム
寄木造りの制作行程 7 目安線を彫刻 彫り進め過ぎずに彫刻する
寄木造りの原型 制作行程 8 弁財天の彫刻 手足をぼんやりと彫り進めて全体を進める
寄木造りの原型の制作行程 弁財天の彫刻 10 下図線を基準に彫刻をすすめる
寄木造りの制作行程 弁財天の彫刻 11 衣紋線などの細かな表現
お顔の彫刻は最も難しい場所ではあるのですが、彫り方を文章で説明する難しさに直面しています。
一番良いのは何度も何度も彫り、数をこなすと上達します、と言うのが一番簡単なのですが、それでは説明にならないので、この状態で自分ならどうするかという事を思いながら書いてみます。
まずは、一休みします。
何でもそうなのかもしれませんが、なにか好きな事に熱中する事ってあると思います。
私の場合は現段階において弁財天を彫刻している最中は熱中しています。
どんな事でも熱中しているときは冷静な判断が出来ない場合があると思います。
頭が、怒りに満ちている時、悲しい時など、その時は非常に興奮していますが、冷静になると、あの時あんな事するんじゃなかったと後悔することなどあると思います。
熱中しているときも一緒で、非常にデリケートな彫刻の場合、熱中しているときに彫ってしまうと、失敗する事が多かったです。
それは木彫だからかもしれません。
粘土だとあとで、付け足したりするのが可能なのですが、木彫だと継ぎ足す事が出来ませんので、失敗しない事をこころがけるのですが、かといって失敗を恐れて、おそるおそる彫りすすめても、あまり良くありません。
やはり、冷静な心の状態のときに彫る人が最善だと思ったやり方を決めたのなら、失敗を恐れずに思い切って彫るのが一番早い上達方法かと思います。
それでも失敗するときは失敗します。
数で表すと、100体ぐらい顔を彫り込むと自分の 思い描いた顔が出来るのではないかと思います。
前置きが長くなりましたが、まずは冷静な心の状態のときに顔の位置を見ます。
お顔の高さが上の位置にあるのか下の位置にあるのかちょうど良い高さなのかを見ます。
お顔が高すぎると低くする事は難しいのですが、若干目の位置を低くする事はできます。
しかし鼻の位置を上に高くする事は可能ですが低くする事が出来ません。
目を下げすぎると大人の顔から子供の顔になります。
ですので私は鼻の位置を荒彫りからこの状態までわずかに低く下の位置にしています。
仕上げに近づくにつれ徐々に鼻の高さを上げて微調整します。
鼻の位置が決まると小鼻の位置が決まり鼻の穴のわずかなくぼみが見えてきます。
このわずかなくぼみは、彫り過ぎに注意します。
鼻が決まると目の高さが決まります。
それと同時に口の位置も決まります。
目は左目から少しずつ微調整しながら形を決めて左目に合わせて右目を調整します。
人間の目と同様に目には目玉の膨らみがあります。
しかし目玉の膨らみを気にしすぎると、そればかりが気になってしまうので、目玉の膨らみは心の隅にとどめながら自分なりの仏様の表情を思い描き彫刻をします。
人間の顔が元になって仏像のお顔が出来ているのですが、あまり人間の顔に意識が引っ張られると、人間っぽくなってありがたみがなくなる可能性があります。
仏像のお顔は人間の顔の中に風船をつめて、膨らませたようなほっぺたをしています。
そして赤ちゃんのように肌がぷるんとしています。
あまり、段差をつけすぎずにシンプルな表情ですが、しかし例えば人間のように目の横がわずかにへこんでいます。
このわずかなへこみを、強調しすぎずにわずかに表現するというのが仏像を形作るうえで重要な要素ではないだろうかと思います。
このわずかに人間の痕跡を残す彫刻は手の表現にも当てはまります。
手も赤ちゃんの手のように丸みや弾力を感じられるように彫ります。
手の場合、骨の出っ張りなどはありません。
シンプルすぎて、仏さんらしい手を作るのが非常に難しいです。
仏像の表現の難しさはこのシンプルな姿の中にわずかに人間の痕跡を残すところにあるのではないでしょうか。
しかも見ている人にはわからない程度に。
お顔が決まれば、全体を確認してみます。
合掌
目次
寄木造りの原型の琵琶を持つ弁財天を彫刻 1 四角い木から線を引く
寄木造りの原型の琵琶を持つ弁財天を彫刻 2 御顔の荒彫りと膠接着
寄木造りの原型 琵琶を持つ弁財天を彫刻3 御顔の荒彫りと全体の荒彫り開始
寄木造りの原型 琵琶を持つ弁財天を彫刻4 漠然とした全体のフォルム
寄木造りの制作行程 7 目安線を彫刻 彫り進め過ぎずに彫刻する
寄木造りの原型 制作行程 8 弁財天の彫刻 手足をぼんやりと彫り進めて全体を進める
寄木造りの原型の制作行程 弁財天の彫刻 10 下図線を基準に彫刻をすすめる
寄木造りの制作行程 弁財天の彫刻 11 衣紋線などの細かな表現
この段階は衣紋線(衣のしわ)などの細かい部分も、うっすらと彫りだしています。
衣紋線が見えてくると、最終的な完成像が見えてきます。。
最後に仕上げで衣紋線をくっきりと彫りだすのですが、この段階でそのことを考えながら、うっすらと彫りだしておいて、はっきりと彫らないように心がけます。
この段階でまだ顔は奥にいきます。
しかし若干彫る余地を残しています。
お顔を最初に彫ると全体像が見えてきて彫るべき箇所が明確に見えてくるのですが、微調整の分を少し残しておきます。
合掌
目次
寄木造りの原型の琵琶を持つ弁財天を彫刻 1 四角い木から線を引く
寄木造りの原型の琵琶を持つ弁財天を彫刻 2 御顔の荒彫りと膠接着
寄木造りの原型 琵琶を持つ弁財天を彫刻3 御顔の荒彫りと全体の荒彫り開始
寄木造りの原型 琵琶を持つ弁財天を彫刻4 漠然とした全体のフォルム
寄木造りの制作行程 7 目安線を彫刻 彫り進め過ぎずに彫刻する
寄木造りの原型 制作行程 8 弁財天の彫刻 手足をぼんやりと彫り進めて全体を進める
寄木造りの原型の制作行程 弁財天の彫刻 10 下図線を基準に彫刻をすすめる
寄木造りの制作行程 弁財天の彫刻 11 衣紋線などの細かな表現
下図線を描いた部分をなぞって彫りだしました。
線が彫刻して立体的になると少し見え方も違ってきます。
ですので今回も線はあくまで目安という事で、あまり線にこだわると固いイメージになります
下図線を前回同様、マス目をもう一度引きます。
前回描いた下図線よりもさらに細かく描いていきます。
宝冠なども細かくなってきます。
合掌
目次
寄木造りの原型の琵琶を持つ弁財天を彫刻 1 四角い木から線を引く
寄木造りの原型の琵琶を持つ弁財天を彫刻 2 御顔の荒彫りと膠接着
寄木造りの原型 琵琶を持つ弁財天を彫刻3 御顔の荒彫りと全体の荒彫り開始
寄木造りの原型 琵琶を持つ弁財天を彫刻4 漠然とした全体のフォルム
寄木造りの制作行程 7 目安線を彫刻 彫り進め過ぎずに彫刻する
寄木造りの原型 制作行程 8 弁財天の彫刻 手足をぼんやりと彫り進めて全体を進める
寄木造りの原型の制作行程 弁財天の彫刻 10 下図線を基準に彫刻をすすめる
寄木造りの制作行程 弁財天の彫刻 11 衣紋線などの細かな表現