この段階まで来てもまだ手をきっちりと決めません。
形式として決まっている仏像では早い段階で手、足などを先に彫り進むと、全体のイメージが見えやすくなるので、
どの辺りを彫刻するべきか明確になります。
今回の彫刻は琵琶を持っている彫刻なので、今の段階で手を彫りだしすぎると、後で違和感がでてきます。
そのため、常に琵琶を持って演奏しているというイメージを頭に思い浮かべながら、全体を彫り進め少しずつ手の位置を決めます。
背面の彫刻は前を先に彫り進めてその流れを考えて背面を彫ります。
しばらくは正面が決まるまで残しておきます。
合掌
寄木造りの原型の琵琶を持つ弁財天を彫刻 1 四角い木から線を引く
寄木造りの原型の琵琶を持つ弁財天を彫刻 2 御顔の荒彫りと膠接着
寄木造りの原型 琵琶を持つ弁財天を彫刻3 御顔の荒彫りと全体の荒彫り開始
寄木造りの原型 琵琶を持つ弁財天を彫刻4 漠然とした全体のフォルム
寄木造りの制作行程 7 目安線を彫刻 彫り進め過ぎずに彫刻する
寄木造りの原型 制作行程 8 弁財天の彫刻 手足をぼんやりと彫り進めて全体を進める
寄木造りの原型の制作行程 弁財天の彫刻 10 下図線を基準に彫刻をすすめる
寄木造りの制作行程 弁財天の彫刻 11 衣紋線などの細かな表現
寄木造りの制作行程 弁財天の彫刻 13 琵琶などの持物や細かな部分の彫刻