仏像の顔を紙粘土で制作 ー お顔の表情の修練 2

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木彫を経験して紙粘土を触ると、柔らかくて、凹ますと反対側に押し出されたりと木彫にはない難しさもあります。

削るのが得意な人、粘土のように足していくのが得意な人様々ですが、このサイトでは木彫を中心としているので木彫のような成形方法で進めていきます。

最初のこの段階ではあまり細かく作らず、丸みを持たせます。

プラスチックの定規を使って成形していますが、木のヘラがあればそちらの方が良いです。

全ての道具が完璧にそろっている事が上達のスピードに直結するかどうか疑問です。

最初のは入り口は、簡単で良いので手元にある道具を駆使して彫刻をまずは楽しんでください。

その中で創意工夫をしながら進めていきます。

私もブログの中で独自のやり方をしているところもあるので、私のやり方をヒントに、またそれよりも良い方法があるという方がいらっしゃいましたらメッセージをください。

いつでも大歓迎です。

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紙粘土を丸く整えたら今度は額口や耳の位置、目鼻口の位置を軽く定規で跡をつけて確認しながら整えます。

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その他の木の心棒の作り方

紙粘土を成形する木の彫刻刀(木のヘラ)を作る

仏像の顔を粘土で制作ーお顔の表情の修練 1 

仏像の顔を粘土で制作ーお顔の表情の修練 2

仏像の顔を粘土で制作ーお顔の表情の修練 3

仏像の顔を粘土で制作ーお顔の表情の修練 4

仏像の顔を粘土で制作ーお顔の表情の修練 5

仏像の顔を粘土で制作ーお顔の表情の修練 6

仏像の顔を粘土で制作ーお顔の表情の修練 7

仏像の顔を粘土で制作ーお顔の表情の修練 8

不便と創意工夫

私が木彫を始めた頃、彫刻刀も材料も手に入れるのが難しかった。

それで、彫刻刀は本職が使うような道具を何本もそろえる事はできずに、身近にある物を最大限利用して、親が持っていた大工道具を利用したり木は間伐材をもらってそれで彫刻していました。

また建築用の固くて節の沢山ある桧を安く分けてもらったこともありました。

その時の私は、身近な物を改良したり、創意工夫して楽しんでいたのかもしれません。

もしかしたら、彫刻を始めた頃にすべてがそろっていたら、途中で飽きていたかもしれません。

最近、私はそんな事を時々回想しています。

実は私のブログを見て、仏像彫刻を始めたという人からメッセージが届きました。

その方は今、日本には住んでいませんが、その国では日本のような彫刻道具や材料を手に入れるのが難しくなかなか思うように彫刻する事が出来ないでいます。

手探り状態ですが、私は今この状態を創意工夫して楽しんでいるのかもしれません。

それは、まるで私が彫刻を始めた頃のようにその当時の心境をもしかしたら思い出しているのかもしれません。

 

 

 

紙粘土で仏像を成形するための道具を作る

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これから作る紙粘土を使った仏頭の制作は私の独自のやり方です。

本格的な彫塑を勉強しようと思っている方が見られたら、変な癖がつくかもしれませんので、他の方が教えているウェブサイトがあればそちらの方を参考にされる方が良いと思います。

あくまでも木彫の勉強として制作をします。

制作の進め方としては紙粘土を半乾きの状態で少し固くなったところに木彫のように削ります。

削る道具を今から試しながら作ってみます。

手探り状態ですが、まずは何でも良いので細長い木を用意します。

そして刃先に当たる所を下の写真は丸刀ですが、このように削ります。

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少しずつ先を細くします。

 

 

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実は上の写真の道具は実際に使ってみると少し刃先が大きすぎました。

そこでもう少し細い道具を追加で作りました。

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10㎝弱の幅にします。

 

 

 

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上は丸刀を模しています。

 

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細い平刀を模しています。

 

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上の写真のように貧乏臭いですが両端を利用しています。

 

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他にも印刀を模したものも作りました。

 

 

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印刀

 

 

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平刀

 

 

 

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様々な丸刀の幅

 

 

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これらの道具を作るにあたり、あまり完璧には作らない方がよいです。

実際に制作するときに使い勝手が悪い場合もありますので、その時は道具の先を削りながら理想の道具に育ててみてください。

 

 

 

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紙粘土を使った仏像のお顔の成形

心棒を作る 

紙粘土の土台を作る 

 

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話が前後しますが紙粘土の土台を作るにあたり、心棒の削りだしよりも手軽な方法がないかと
思い私なりに考えてみました。
心棒をネジで固定する方法です。
もっと効率的な固定方法があるのかもしれませんが、他に良い方法があれば独自で試していただければと
思います。
用意するものは、心棒とそれを固定する角材とネジと5mmぐらいの板を利用します。

 

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右が心棒になります。

引っかかりがないと紙粘土がスポット抜けてしまうので下の図のように削り落とします。

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心棒ができました。

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次に心棒を固定する板を角材の大きさに合わせて固定できるように用意します。

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上のバツ印にネジが入ります。

いきなりネジを入れると割れたりする恐れがあるので、まずは錐で小さな穴をあけます。

 

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ネジの幅よりも若干小さな穴をあけます。

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ネジの頭がすっぽりと入る大きさの穴を真ん中以外で半分ほどの深さまであけます。

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中央の穴は反対側から半分ほどの深さまで空けます

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あらかじめ中央のネジは反対側から入れておきます。

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四隅のあなにネジをいれて、土台と板を固定します。

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あとは、心棒とネジを合わせてくるくると回していくと固定します。

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これで土台の完成です。

余分目にもう一つ作っておきました。

仏像の顔を紙粘土で制作

木の彫刻刀(木ヘラ)を作る

仏頭の制作行程 

仏頭の制作行程 地蔵菩薩像

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このブログを書き始めてから1年半以上になります。

その間さまざまな事を試してきましたが、このお地蔵さんの木彫の仏頭と途中段階の紙粘土の仏頭を制作していますが、私がやりたかった事の輪郭線が見えてきました。

仏像を彫ってみたい方がどのレベルでも取り組めるようにしたいと思い4段階のレベルをもうけました。

1、カッターナイフを使った仏像彫刻を試します。

2、一本の印刀を使った仏像彫刻を試します。

3、5本の彫刻刀を使った仏像彫刻を試します。

4、寄木造りの制作行程(釈迦如来坐像と吉祥天)や香合佛の彫り方などを見て全体像を試します。

顔の彫刻は、きちっと仕上げたもので完成した仏頭はあるのですが、角材から仕上がりまでを記録したものがまだありませんでした。

一本の彫刻刀で仏頭を彫るというコーナーも設けましたが、彫刻刀一本では仕上げのクオリティーに限界がありました。

そういうこともあり、最初から記録してきっちりと仕上げた仏頭を作りたいと以前より考えていましたが、それがようやく完成したのでこれからは、ようやく家の用事ができます。

寝る→仕事で彫る→私生活で彫る→食事→私生活で彫る→ブログを更新→寝る、と全く私生活を顧みず全てほったらかしでそんな事ばかり繰り返していました。

しかし、周りの人に迷惑をかけているにもかかわらず、私だけ生き生きとしていました。

このブログが日本だけでなく世界中の沢山の人に見てもらい、もしかしたらこのブログを通して木彫に興味が持ってもらえる人が少しでも増えるのではないだろうか。

趣味でもいいので沢山の人が木彫りに関わってもらえたり、またクリエイティブな人が、デザイン的に面白いものを木で彫ってもらえたらと思うと、毎日が楽しいです。

一段落がついたところで、ようやく家の用事が出来るというのに次にやりたい事が実は頭の中で漠然と出来ています。

それは外国の木を使って、その国で手に入る道具でどのぐらいの彫刻ができるのかを今後、試してみたいですね。

それと、英語も勉強したい。

いつかこのブログの英語版も作ってみたい。

合掌

 

 

お地蔵さんのお顔を彫刻 1

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仏頭の制作行程 地蔵菩薩像 1 (48分)

仏頭の制作行程 地蔵菩薩像 2 (約7分) 

仏頭の制作行程 地蔵菩薩像 3 (21分)

お顔の仕上げ

 

紙粘土を使った仏頭の作り方

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お地蔵さんの仏頭の仕上げ 画像集

 

仏像の手の彫刻に続き仏頭を彫ります。

仏頭というのは仏像の頭部のことですが、主に顔の表情と耳の彫刻になります。

手の開き手、握り手がまだ途中段階ですが、仏頭を合わせてこの3種類の制作方法をいくつかに分けて細かくブログに残してみたいと思います。

もし仏頭を彫ってみたいと思われましたら、木彫と交互に紙粘土で試しながら制作すると、失敗しても何度でも盛り上げる事ができるので、難しい表情を木彫だけで練習するよりも早くマスターできます。

紙粘土の仏頭よりもやや大きめの木がありましたので、その大きさのまま彫刻してみたいと思います。

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上の写真のように定規と鉛筆を用意して、前と後ろの面に中心線を引きます。

木材は手に入る最大幅を利用していますが、上から見ると正方形に整えます。

 

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横の面は耳の中央を走る縦線を引きます。

前から幅の3分の2奥に縦線を引きます。

 

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正面の中央の縦線です。

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上図は横の面です。

幅の三等分にして、耳の位置に縦線を入れています。

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木の横幅の3分の1の線を上から均等に引いていきます。

 

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上図は横面です。

前に引いた線と横にも引きます。

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上図のように、面相を描いていきます。

こうする事で彫るべき箇所が明確になり、迷いもなくなります。

ただ初めて彫られる人にとってはそれでもかなり彫るのに躊躇すると思います。

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耳の輪郭線を引きます。

 

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続く

作品を残す事と技術の継承の違い

先日、彫塑教室でお世話になった方がお亡くなりになられました。

私は彫塑教室には一年ご無沙汰していたのでお亡くなりになられた事はしばらくしてから知りました。

お世話になっていたのも関わらず、はっきりとした年齢も知らなかったのですが、60代後半で、まだまだ精力的に創作活動をされていました。

そのグループの中には50年以上グループの設立当初から活動されている方がいます。

歳が80代半ばですが、今でも創作活動されています。

ですので60代後半というのは、私の中でまだまだ続けていける年齢のように錯覚していたところもあります。

お亡くなりになられた方は、前回お会いしたときは腰を痛めておられて、足を少し引きずって歩いていたのが印象的でした。

しかし言葉もはっきりしていて、自分のアトリエの今後の構想、自慢のスピーカーがある音楽を楽しむための部屋でレコードを使ってクラシック特にバッハなどを好んで聞いている事を楽しげにお話をされていました。

そのようなこともあって、これからも素晴らしい作品を制作されるのであろうと思っていました。

その方は日展にもいくつか出品されていて、具象彫刻を得意としていました。

彫塑で一緒になるときはいつも参考にさせていただいておりました。

具象彫刻というのは抽象的な表現の反対で、ギリシャ彫刻のように写実的な表現のことをさします。

写実的な表現は最近のアートと逆行するような形になるので、写実を勉強せずにいきなり抽象的であったり、デザイン的な造形のものに挑戦される方が大半です。

私もデザイン的な造形も挑戦してみたいという気持ちもありますが、しかし基本的に彫塑は仏像の表現を深めるために勉強したいと考えていたので、最初から写実的な表現にこだわっていました。

そのような事もあって今回の訃報は私にとってとても残念な気持ちになりました。

その方は沢山の作品を残されていますが、細かな制作段階、制作方法、制作道具の解説などは今となってはその方と共に彫塑を励んでいた周りの方々にそれぞれの解釈によって記憶となって継承されていると思います。

しかし、その継承も少しずつ時間の経過とともに薄れていくと思います。

もしかしたら、その方の残された作品から刺激を受けて、彫塑に挑戦したいという人が現れるかもしれません。

話が変わりますが、鎌倉時代に作られた刀が現代では非常に高く評価されています。

鎌倉時代から室町時代に年号がたった一年違いで変わったとしても、鎌倉の刀と室町の刀との差は取引金額としても大きく差が出てきます。

そんな、鎌倉時代の刀を昭和時代以降に再現しようという試みがありました。

それでも鎌倉時代当時の製法は正確には憶測の域を出る事はできません。

もしかしたら、実際の戦場を想定して作られた実用性の高い鎌倉時代の刀の製法は私たちが難しく考えすぎていて、実際にその現場を目撃してみたら、手品の種を知るように意外と単純な方法なのかもしれません。

なぜそのように感じるのかというと、沢山の仏像を彫るにつれ、仕上げは細かいのですが、途中段階の目印の当たりが、結構アバウトなところがあります。

中心線と額口、この二つを絶対的な基準と考えて、そこからアバウトに計測して、荒彫りを進めて、形が仕上げに近づくにつれて、計測が細かくなります。

仏像を作り始めて経験が少ないと、最初からミリ単位ですべてを計測しないと彫り進めないというところがあります。

計測が細かくなりすぎて制作スピードが格段に遅くなります。

すると、彫刻に勢いがなくなり、全体的に小綺麗な仏像になってしまいます。

そのように考えると、戦国時代のように実践で使われるような刀を沢山作ってきた鍛治師は、これは私の独断と偏見ですが、無駄がなくスピーディーに正確に作られているのではないだろうかと感じます。

そのように考えると、実際に残っている物と、それらがどのように制作されているのかという事の間にはとても大きな隔たりがあるように感じます。

そして、いつも思うのですが、伝統技術に関して言えば、技術が最も洗練されている時に様々の分野で多くの方々が、手順や製法を残していくのはとても大切な事のように感じます。

多くの場合、技術が拡散してしまうことに恐れることもあるかもしれませんが、現実にはより深刻に伝統技術は衰退する方が早いように思います。

それは、どんなに制作方法が事細かく記載されていても、手の動かし方などの実践で使われるような技術の多くは、実際に数多くの研鑽を積み重ねながらしか身に付く事が出来ないからです。

そして今はその伝統工法の過渡期にあるのかもしれません。

最後になりましたが、木彫家の高村光雲さんの偉業の一つに、その時代の常識を覆すようなやり方で、広く弟子を募集し沢山の人に教え、木彫の技術を継承されました。

そんな事がインターネットを使って世界中の人と木彫というカテゴリーで共有出来れば、どれだけ楽しいだろうかと最近はそんな事を思っています。

 

仏像の手の彫刻 握り手の制作行程 1


前回、開き手をご紹介しましたが、今回の握り手は開き手同様に、仏像の手の形の中で最もよく表現されています。

この二種類の手の形をきっちりとマスターをすれば、いろいろな手の表現の応用も比較的スムーズに表現できるようになります。

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仏像は、お顔の表情で善し悪しが決まりますが、古くて素晴らしい仏像の多くはその手もまた素晴らしい表情をしています。

 

 

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私はそんな拝みたくなるような気品のある手を目指していますが、お顔と同様に難しいところです。

拝みたくなるような手ってどういう姿なのだろうかと考えたりしますが、私がこの握り手を作るにあたって注意しているところがあります。

5本の指の中で一番しっかりと握り込んでいる指が中指です。

次に握り込んでいる指が薬指です。

軽く触れている指が人差し指と親指です。

そして力を抜いた指が小指です。

 

 

 

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仮に全ての指に力が入ると、忿怒形のようにぎゅっと握りしめて、全体的に力が入りすぎます。

仏像を全体的に見て、手だけぎゅっと握りしめた状態だと、見ている方も力が入ります。

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その反対に握り手なのに、全ての指に力が入っていない状態だと、だるい感じの印象を受けます。

全体的に仏像を見て、手だけ指に力が入っていないとやはり、疲れて力を抜いた感じに見えます。

 

 

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古くて、拝みたくなるような、素晴らしい仏像に出会うと、手の力の入れ具合などの微妙なバランスが実に巧く表現されています。

どこかに力が入るとそのバランスを取るようにどこかに力を抜かせます。

その差をどのように巧みに表現するかによって、さらに深みのある仏像に仕上がるのではないだろうかと模索しています。

 

 

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続く

仏像の顔を紙粘土で制作 ー お顔の表情の修練 1

紙粘土でお顔の彫刻

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上の画像は現段階の途中段階です。

なぜ紙粘土で仏像を制作するのかというと、木で彫刻すると彫りすぎたときに、修正がきかない一発勝負のところがあります。

しかし、木は彫るという行為そのものに面白みもあり、また仕上がったときのモチベーションも木の方が木目が楽しめたりといろいろと楽しめます。

本来ならば木を使って木彫だけで顔の練習をしたいところですが、そうなると沢山の顔を彫る事になります。

これから紙粘土を使って仏像の顔の表情を制作していきますが、この練習方法だと比較的早く理想の表情に近づくと思います。

これからの作るお顔の制作の大まかな流れとして、最初に盛り上げて、ある程度の顔の形にして、半乾燥させます。

そして削り、また盛り上げて、乾燥させて、また削り、ということのくりかえしの作業になります。

道具はできるだけ身近にある物で作りたいと思います。

紙粘土は、値段が一番安いものでも充分です。

ヘラの代わりにプラスチックの定規を使います。

木を用意するのは難しいかもしれませんが、下の角材は心棒を削りだしています。

その他の木の心棒の作り方

紙粘土を成形する木の彫刻刀(木のヘラ)を作る

仏像の顔を粘土で制作ーお顔の表情の修練 1 

仏像の顔を粘土で制作ーお顔の表情の修練 2

仏像の顔を粘土で制作ーお顔の表情の修練 3

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仏像の顔を粘土で制作ーお顔の表情の修練 6

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仏像の顔を粘土で制作ーお顔の表情の修練 8

 

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上が主に制作スのに必要な物です。

あと鉛筆とカッターナイフも使います。

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心棒を削りだしています。

 

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寸法は身近にあった角材の最大幅を利用します。

この木の場合は幅が63ミリです。

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上の画像が顔の正面になります。

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すべての面の中心線を引きます。

 

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こちらは横から見た画像です。

顔の向きは向きは(前←)になります。

中心線の横に一本線が引いてありますが、この線が耳の線になります。

幅に対して3分の1の幅で、21ミリになります。

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まずは心棒に紙粘土をぎゅっとくっつけます。

それから周りに紙粘土を盛り上げます。

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幅の3分の1の長さを基準に鉛筆などで印を付けます。

三目盛り目が額口になり、そこが仏像の髪の生え際にあたります。

高さは4目盛り目が頭頂です。

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このような形で目盛りの筋が入りました。

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木彫のように削り落とすように定規で顎を落としています。

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横から見るとこのようになります。

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耳の後ろを落としています。

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後頭部になります。

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正面の画像です。

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顔の正面で上から見て丸みをつけています。

続く

平成27年 香合作り その9 霧粉をつかう(錆び漆)

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上の画像は霧粉という砥の粉と同じ物です。

砥の粉と霧粉の違いは霧粉は砥の粉を粉末状にした物です。

 

 

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霧粉と漆を練り合わせて、それを布着せしたところ、側面、底面にへら付けします。

 

 

 

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同じように蓋にもへら付けします。

 

 

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