造佛記、香佛舎の謎の英訳者セイタロウとは

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私のウェブサイトを見て、仏像を彫り始めた人がいます。

後にウェブサイトの英訳をしてもらう、セイタロウ(ペンネーム)さんです。

カッターナイフを使った仏像彫刻の彫り進め方の記事を検索エンジンでヒットしたのがきっかけでセイタロウさんと出会いました。

もともと様々な手仕事を経験していたので飲み込みが早く、今では本格的な彫刻刀の印刀一本を使って仏像の彫り方を練習されています。

当初、このウェブサイトを作るにあたり、日本国内にしか目を向けていませんでしたが、セイタロウさんからメッセージが届いたのは国内ではありませんでした。

セイタロウさんは日本人ですが今は遠い国に住んでいます。

セイタロウさんの住んでいる場所には切れる刃物はないのですが、私にメッセージを送る前は、限られた道具の中で工夫し苦心して仏像を彫られました。

私はカッターナイフならどこでも手に入るだろうと浅はかに考えていたのですが、現地の刃物は日本で販売されている安いカッターナイフの切れ味にも及ばず、そうとう削るのが難しい状況だったと思われます。

それでも仏像の形に彫り上げられたのはたいしたものだと思います。

仕上がった仏像を奥さんにプレゼントされてご家族皆さん大変幸せな気持ちになったとの内容のメッセージを2014年10月9日にいただきました。

私は本当に嬉しくなって、このサイトが人を幸せに出来たのだという気持ちと、日本から離れて暮らしている日本人の方々が日本のものに飢えているという事を知りました。

彼とメッセージをやり取りしていて既に半年近くなっていた事にあまり気付いていませんでしたが、時間の経過は早いものです。

その間膨大な量のメッセージをやりとりしてました。

彼は、日本で後悔を残して今は遠い国で生活をしているのですが、それを全て自分の傲慢な心が引き起こしたもの、それらを沈め、縁の下の力持ちになり、出しゃばらずに仏像を彫りながら人格形成をしていきたいという気持ちで彫刻に励んでいらっしゃいます。

私が以前自分のサイトの英訳を勉強しながら進めていきたいという記事を書いたのですが、それを見たセイタロウさんが是非私に英訳をさせてくださいとのメールを頂きました。

しかし私は英語を勉強しながら、ウェブサイトを全て一人で制作する予定だったのですが、私は英語が苦手です。

彫刻とウェブサイトを作る事で手一杯でいつかは英語をマスターしたいという気持ちはありました。

そんな中彼の英訳したいという気持ちは、私にとって願ってもない事だったのですが、そうなると彼の仕事、そして家族の時間を削る事になり、私としては心苦しく思いました。

しかしセイタロウさんはこのサイトの力になりたいという気持ちが木彫を続けていくうちにどんどんと強くなっていたようです。

そこで、家族と仕事に支障がないよう余裕を持って、まず始めに彼が私にメッセージを送りたいと思ったきっかけである、香佛舎でやりたい事という記事から英訳を始めました。

私は、いつでも良いので数ヶ月かかろうがあまり気にしないよう悠長に構えていましたがその2日後にはすでに英訳を終えていました。

あまりの早さにびっくりして、次の英訳も任せる事になり、それが徐々に増えついに私のウェブサイトの骨格があっという間に完成するに至りました。

そこで私は一つ提案をしました。

英訳をしていただいた功労者のセイタロウさんの本名と英訳に至るいきさつを記事にして書いて皆に見てもらったらどうかということです。

すると彼は、ありがたい話ですが、それにより私に傲慢な気持ちが芽生えるのではないかと心配されてました。

そのような経緯から本名の掲載は今の段階では避け、後に時期がきたら本名に変更し今の段階では仮にセイタロウという名前で掲載をすることに致しました。

彼も私も半人前、これからさらなる飛躍を目指し自分たちに自信が付くまでは地道にそして楽しくコンテンツを増やしていければと思っています。

仏像の手の彫刻 開き手の彫刻 3

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斜めから見るとまだまだ彫るべきところが沢山残っています。

 

 

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しかし、木は私たちに「早く削って」っと言っているのではなく私たちが勝手に焦らされているのでその焦りを押さえ、しばらく彫り足りないと思いながらも全体的に眺めてください。

その上で、親指と四指の境目を少しずつ削りながら詰めていきます。

 

 

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上の画像は手前が親指です。

後ろは前が決まるまで彫らないようにします。

 

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中指を残しておくと、微調整が聞きやすいというのがわかるでしょうか。

この微調整役を中指がしていて、削りながらバランスを取っていきます。

そして、指の方向性は四指のラインを前に引っ張っていくと、重なります。

すべて並行ではなく、そのように若干内側を向いています。

しかし、意識しすぎないようにします。

 

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横から見るとまだ残っています。

親指は慎重に削ります。

 

 

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いよいよ裏の面を削ります。

しかし、このぐらいに押さえておきます。

まだ表の形がはっきりと決まった訳ではないのですが、ここまでなら彫れるという、絶対に大丈夫なところを彫ります。

 

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このあたりから、人差し指と親指が広がってきます。

となりの中指を彫りすぎないように注意します。

 

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手の後ろに膨らみをつけます。

これは、手を後ろに曲げたときに出来る、肌の弾力を表しています。

 

 

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ひと差し指は第二関節が奥になります。

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横から見て、小指が奥(下)、次に薬指(中)、そして中指(上)という順番でバランスよく整えます。

 

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仏像の手の彫刻 開き手の彫刻 2

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開き手の彫刻を始めます。

開き手は数年前に彫刻したものがあるのでその形を見本に制作をしていきたいと思います。

まず始めに大まかな輪郭線を描きます。

この輪郭線は大雑把に描いています。

 

 

 

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上の画像は小指のみです。

 

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前回は小指が少し短いと思えたので、今回は少し眺めに木取りをします。

 

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まず最初に親指の先を削りそれと同時に人差し指の輪郭線を出します。

 

 

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少し線から余裕を持たせて削っています。

 

 

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撮影しながらの作業なので持ち方は少し違います。

彫刻刀の刃先の食い込ませ方だけを見てください。

 

 

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手首の丸みを考えながら、斜めに削り落としています。

 

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親指の先を残しながら、人差し指の位置を確認して彫っています。

人差し指は少し立てるので、彫り過ぎの心配は少ないのですが、その隣の中指が一番曲がっている指ですのであまり深追いはせずに次に進みます。

 

 

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親指の厚みを意識しながら隣の人差し指との関係を考えて斜めに削ります

 

 

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表の手に戻り、さらに輪郭線を決めながら彫ります。

 

 

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手首の丸みを意識して後ろの面も削ります。

 

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いよいよ表の手の荒彫りにかかりますが、小指の第二関節に立て込みを入れて、s斜めに削り落とします。

 

 

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さらに薬指に多少かかるていどに斜めに削ります。

 

 

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そして、中指を大きく残していますが、これは指を全体的に微妙に移動しやすくするためです。

その時に中指が余裕をもって残っていた方が都合が良いのです。

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仏像の手の彫刻 握り手の制作行程 8

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まずは鉛筆で描いた指先の爪を丸刀を使って彫りだします。

 

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爪のアールに合わせて丸刀を上から押さえて少し回転させます。

すると少し食い込むのでその輪郭線に沿って、爪先から幅の狭い平刀を使って、輪郭線に向って削ります。

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さらに最初に入れたアールをずらして、同じように丸刀を軽く押さえて甘皮を彫りだします。

 

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同じように他の四指も彫りだし増すが若干大きさを変えます。

親指よりやや小さく人差し指、中指、薬指の爪を彫りだします。

さらに若干小さく小指の爪を彫りだします。

 

 

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首飾りの腕釧(わんせん)はリングの部分と菊座の境目を削りだします。

 

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さらに菊座の切り込みを入れる箇所に鉛筆で下書きをして、刀をいれます。

 

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菊座一枚一枚に丸刀で内側をへこませます。

 

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最後に菊座の角を斜めにカットして手も全体的に仕上げてます。

 

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さらに腕釧を仕上げて、完成です。

出来上がった手は下の最初へ(完成)のリンクに張っておきます。

 

 

 

前へ              最初へ(完成)

 

仏像の手の彫刻 握り手の制作行程 7

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この段階になると小指の外側の輪郭線をきっちりと決めます。

そして、小指の内側の輪郭線を決めながら穴を開けてます。

基本的に外側から彫刻で形作り内側を削ります。

内側から削ると後で外側の輪郭線を彫ったときに削りすぎている事があります。

 

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この段階になっても、若干指は太くしています。

最後の最後に、親指を除いた4本の指の方向性は全て並行に並んでいるのではなくて若干内側に向かって仕上げていきます。

 

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指には爪を描きます。

この段階では小さく描いておきます。

後で大きくする事は簡単ですが、その逆は難しいからです。

 

 

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手首の飾りは腕釧(ワンセン)と呼びます。

腕釧は外側の輪郭縁が決まっているので内側には細いリングに菊座(菊の花びら)を表現したものを彫りだします。

その境目の線を描いています。

 

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日本の玄能の魅力

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画像には三種類の玄能がありますが真ん中の玄能はよく使います。

小玄能といいますが、今回柄に汚れが目立ってきたので、表面を鉋で薄く落として、木の素地の状態にしました。

その上から椿油を全体に塗って久しぶりに鎚の手入れをしていました。

日曜大工で見かける金槌は上の柄のように真っすぐではなく持ち手のところが少しへこませて、持ちやすくしています。

私はへこませていない、真っすぐな柄の方が好きです、画像ではわかりづらいですが、わずかに持ち手の部分がへこんでいます。

一度使うとこの柄の形、小さいながら重量のある玄能を手放せなくなります。

もう20年近く使用していますが、まだまだ現役です。

そして、画像の下の細い玄能は豆玄能と呼び、骨董市で手に入れた物です。

とても繊細な作業をするときに使用します。

一番大きな玄能は鍛冶屋さんで直接手に入れた物です。

この玄能は大きいのですが、柄の長さが短くしてあるので小回りが利きます。

どの玄能も見た目の大きさ以上に重いです。

ずっしりとして、それが作業する上でとても扱いやすく、振り上げてたあとに重力に任せて落とします。

ですので、コントロールにだけ集中できます。

小さいのにずっしりと重いというのは作業をするのに大変重宝します。

合掌

 

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彫刻刀の刃先が欠けたら

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彫刻刀を毎日使っていると、たまに刃先を痛める事があります。

古い仏像の修理中に釘が入っていたりすると、少しかすっただけでも切れ味が悪くあり、釘がある事をわからずに木を彫るような力でざくっと削ると、このようにすぐに刃先を欠かせることになります。

 

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そのようになると欠かせたところがなくなるまで粗砥石で研ぎ落としていきます。

そのときに最初にする作業が、砥石の面に対して彫刻刀を立てて垂直にします。

その形を保ったまま荒砥の面を前後ろに彫刻刀の刃先を動かして刃先を整えます。

 

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刃先を整えると裏面も真ん中の刃先がへこまない程度にして、研ぎすぎないように面を出します。

 

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さらに今度は刃先の面を荒砥石で平らに砥ぎます。

そのときに刃先にやや力を加えて研ぐと、多少角度が鈍角になりますが、早く研げます。

 

 

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荒砥石で砥いだ面が出てきたら、今度は中砥石に変えます。

 

 

 

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荒砥石→中砥石→仕上砥石という順番に砥ぐ力も弱めていきます。

そのような気持ちで砥ぎ中砥石でも同じように面を出します。

 

 

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裏面も同じように出しますが、あまり砥ぎすぎないように注意します。

 

 

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仕上砥石に移ります。

仕上げに入ると力を入れずに表の面と裏の面を砥ぎます。

 

 

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刃先を目と手で確認して試しに木を削って筋が入っていないかどうか確認して、木の面に筋が入らずに光沢が出ると完成です。

 

 

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道具の種類

彫刻刀に柄をつける

彫刻刀の柄を割って作る

ペンケースに入れる彫刻刀を改良してみる

二種類の砥石を使って彫刻刀を砥ぐ

彫刻刀の刃先が欠けたら

丸刀の研ぎ方

彫刻刀の柄を削って丸刀の刃先を長くする

彫刻刀の柄の先に糸を巻き付ける

 

奇麗な彫刻刀と彫るための用と美を兼ね備えた彫刻刀の違い

私が彫刻を始めた20年程前、初めてちゃんとした彫刻刀を購入した一本が三分の印刀でした。

その一本を使って、花菱(幾何学紋の花)を板に彫る練習をして、次に手足を彫るときは、3本に増えていました。

そして、次に顔を彫り、全身を彫るようになった頃には30本程になっていたと思います。

その頃の私の彫刻刀の柄は漆塗りに興味があったので、下地に赤を塗りその上から黒を塗り重ねて、固まってからペーパーで一部を強く擦り、所々下地の赤が見えるような柄を作って楽しんでいました。

その時は格好良いと思って使ってその漆塗りの柄を握り数ヶ月間彫刻をしていましたが、彫刻を教えていただいた仏師の先生の柄をみると、柄の表面は何も塗っていなくて彫刻で使える程度に粗く仕上げた彫刻刀の跡が残っていて、それが手で何度も何度も使っているうちに木の色も変わり落ち着いた風貌になっていました。

もちろん塗ってあるのもあったのですが、それも同じようにあまり奇麗に仕上げずに荒削りの状態の上から薄らと塗ってありました。

それらの柄は当初感じていた、粗雑な感じの印象だったのが変わっていて、その削り跡が素朴な味わいに見えてきました。

そのような事がきっかけで次に私がした行動は、彫刻刀の柄の漆を全部削り取って、素朴な味わいになるような柄を目指して、作りなおしていました。

その柄をしばらく使っていたのですが、どうも仏師の先生のような統一感のある素朴な雰囲気ではなく、アンバランスな苦心して素朴感をだしたようのな雰囲気になってしまいました。

いつの間にか私は仏像を彫るという事から、道具を美しく見せるという事に興味が移っていました。

沢山の道草をしてしまいましたが、たどり着いた結果、道具は仏像を彫るための補佐に過ぎないという事です。

どんなに高価な鋼を使おうが、道具に細工を施そうが、沢山の彫刻刀を集めようが、美しく洗練された仏像をさらに言えば仏像の高尚な表情が彫れる事が一番重要であるということです。

仏像を彫るための補佐的な彫刻刀ですが、以前にも書いたと思いますが、仏像を彫りながら、年月を重ねて、少しずつ手に馴染む個々人それぞれの道具に仕立てていく事が、控えめでありながら道具としての用と美を兼ね備えた道具に仕上がっていくのではないだろうかと最近ではそう感じています。

道具に限らず色々な道草を沢山したおかげで私は、仏像を彫れるようになるのに普通の仏師の1.8倍の年月が かかったように思います。

私の性格は、どっしりと腰を据えて一つの物事に取り込もうとしていても、あれもやってみたいこれもしてみたいと、結構いいかげんなところがあります。

そういうことで私のブログを読んでいただいている読者はもしかしたら、仏像を彫れるようになるのに普通の仏像彫刻のテキスト本と比べて2倍近く時間がかかるかもしれませんが、それは覚悟してください。

ゴールを先に延ばしにして余裕を持って、いろいろな経験を積みながら仏像が彫れるようになる方が、私は楽しく生きられるのではないかと思います。

私は道具に興味があるときは全力で道具に目を奪われる時期も必要だと思います。

美しい道具、沢山の道具を見せびらかして良い仏像が彫れると勘違いしてしまう可能性がありますが、別に勘違いしても良いのかなあとも思います。

あとで確実に勘違いしていたと恥ずかしくなるのは個々人の差はあるかもしれませんが時間の問題です。

それもまた苦い経験を沢山積んできたからこそ、これから彫刻を始める人に対しておおらかに優しく接する人間に成長できるのであれば、全てひっくるめて良い経験なのかも知れません。

 

合掌

彫刻刀の柄の先を短くする

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彫刻刀を毎日使用していると、刃の部分が短くなってきます。

刃先が木の柄に近づいてきて、使い勝手が少しずつ悪くなってきます。

短い方が大きな力を加えやすいのですが、微妙な彫刻をするのには刃先が長く出ていた方が使いやすい場合の方が多いので、柄の先を削って刃を出してみたいと思います。

 

 

 

 

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まず最初に印刀で短くしたい長さに切り込みを入れます。

 

 

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切り込んだところは薄く残しているので、上から軽く刃を入れると下の画像のように感嘆に木が取れます。

 

 

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同じ要領で反対側も削ります。

 

 

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柄の先は斜めに落として、形を整えます。

 

 

 

 

 

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柄の先は印刀を裏にして、金属部分に刃が当たらないようにゆっくりと削り仕上げます。

最後に全体の形を整えたら完成です。

 

 

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道具の種類

彫刻刀に柄をつける

彫刻刀の柄を割って作る

ペンケースに入れる彫刻刀を改良してみる

二種類の砥石を使って彫刻刀を砥ぐ

彫刻刀の刃先が欠けたら

丸刀の研ぎ方

彫刻刀の柄を削って丸刀の刃先を長くする

彫刻刀の柄の先に糸を巻き付ける

 

彫刻刀の丸刀を砥石を使って砥ぐ方法

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丸刀を砥ぐには専用の砥石を手に入れるか、自分で丸刀にあった砥石を作る必要があります。

上の画像は右の赤い砥石が中砥石、その左隣が仕上げ砥石、その上の小さな砥石が丸刀の裏を研ぐための仕上げ砥石です。

 

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赤い砥石の中砥石に溝を付けた状態です。

溝を作るのはかなり時間がかかります。

丸刀のアールに合わせて様々な溝を作るのですが、地道に丸刀を何度も何度も研ぐ必要があります。

その隣の仕上げ砥石は、最初から溝が作ってあるものを手に入れました。

 

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中砥石は水を充分吸い込ませる必要があります。

上の写真は15分ぐらいつけておきました。

 

 

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丸刀の形状にあった溝を探し、中砥石で研ぎます。

 

丸刀の裏を指で触ってみます。

刃先が返っていたら手応えがあります。

刃が返っていなかったら、何度も何度も中砥石で研ぎます。

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中砥石と同じ要領で、仕上げ砥石を使って研ぎます。

今度はあまり力を入れずに軽く動かします。

 

 

最後に裏を研ぎだし完成です。

あとは何度も何度も経験を重ねながら、習得してください。

最初は上手く研げないと思いますが、印刀などの平らな彫刻刀を切れるように研げる人なら、すぐに要領をつかめると思います。

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道具の種類

 

彫刻刀に柄をつける

 

彫刻刀の柄を割って作る

ペンケースに入れる彫刻刀を改良してみる

二種類の砥石を使って彫刻刀を砥ぐ

彫刻刀の刃先が欠けたら

丸刀の研ぎ方

彫刻刀の柄を削って丸刀の刃先を長くする

彫刻刀の柄の先に糸を巻き付ける